使って楽しい、便利な“変わり種”付箋10選

日経デザイン

『ポピット』本体サイズ15mm×12mm/1セット10枚(2デザイン各5枚)/全4種類/410円/ペーパリー(写真提供:ペーパリー)
『ポピット』本体サイズ15mm×12mm/1セット10枚(2デザイン各5枚)/全4種類/410円/ペーパリー(写真提供:ペーパリー)
日経デザイン

日本の文具市場の特徴の1つが、バリエーションの豊富さ。単純な文具でも、知恵と工夫によってさまざまな独自商品が存在し、消費者の選択肢が非常に豊かだ。その好例が付箋。新旧含めてユニークな付箋10種類を集めてみた。

新商品に多く見られるのは、素材がフィルムのタイプだ。「ペントネ」や「CHIGIRU」のように、書き込みやすい平滑なフィルム自体に色や柄を付け、ミシン目加工によって手で簡単に切り取りやすくなっている付箋は、1種類で何通りもの使い方が可能だ。「ポケット付箋」や「ポピット」は、フィルムの耐久性が機能に直結している。のりを全く使わず静電気の作用で貼り付ける「マグネティックノート」はフィルム付箋の進化形とも言えるだろう。

「貼ったまま読める透明付箋」や「花付箋」のようにトレーシングペーパーの透過性を活かしたものは、使い捨ての伝言メモというよりも、伝えたい内容を際立たせる効果が期待できる。

一方で、のし紙のような「こころふせん」、先端を切り離して使う「ココサス」、楽しいグラフィックで伝言を隠す「ひみつ付せん」など、紙製タイプの付箋には個性やアイデアが光る。発売からすでに10年近くたつロングセラーから最近のヒット商品まで、日本の付箋は進化を続けているようだ。

ポピット

貼ってはがせるポイントマークシール(冒頭の写真参照)。透明なシールに印刷されたピンや矢印、?マークが立ち上がる。宙に浮いているように見えて視認性が高い。シール自体に加工してある折り目によって、貼ったページを閉じたり、挟み込んでおいたりしても、開くたびに付箋が起き上がる。メッセージを書き込むタイプの付箋とは違い、注目させたい部分をピンポイントで強調するのに適している。

ペントネ

ペンと一緒に持ち歩くことを追求したスリムな形状。ロールタイプの付箋には等間隔でマイクロミシン目が入っているので切断面がシャープだ。1枚分を引き出すごとにロールがピタっと止まるが、複数枚分をつなげて使用することもでき、幅広い面でもミシン目に影響されず書き込める。

中央部分にだけのりが付いているため両端の裏側はベタつかず、インデックスとしても使いやすい。1本に3種類入るロールは、別売りのリフィルの組み合わせ次第でカスタマイズが可能だ。2015年度グッドデザイン賞、日本文具大賞機能部門優秀賞を受賞。

本体高さ140mm×直径11.2mm/1セット3種類計210枚(1枚分42mm×12mm)/全6種類/740円、専用リフィル450円/カンミ堂(写真提供:カンミ堂)

※商品サイズ/入り数/バリエーション/価格(原則として税別)/メーカー

CHIGIRU

5mm方眼のミシン目入りで、必要なサイズにカットして使うメモパッド型。小さく切ってインデックスに、長く切ってマーカー代わりに、幅広い面でメモとして…。豊富な使い道だけでなく、名刺より小さいサイズで携帯性にも優れている。裏面全体に粘着剤を付けたことで、折れやすくはがれやすいといった従来の付箋の不便さを解決した。素材は半透明のフィルム。鉛筆や油性ボールペンでなめらかに筆記できる。

テープサイズ50mm×1.5m/全10種類/480円/ヤマト(写真提供:ヤマト)

ポケット付箋

扇型形状の直線2辺にのみのりが付いていて、平滑な面に貼るだけでポケットになる。一般的な付箋同様、文字を書き込むこともでき、フィルム素材なので薄くて破れにくく、貼り直しも簡単。手帳やクリアファイルに貼っておくと、名刺や領収書の一時管理に役立つ。モノトーンと蛍光色のほかに、レース模様やハート型、動物の形をしたタイプもある。2009年の発売以降、ロングセラーを記録している。

本体サイズ75mm×75mm/1セット20枚/全14種類/280円/ビジョンクエスト(写真提供:ビジョンクエスト)

ココサス

先端を切り離して貼れるアイデアが斬新。まずページ内で示したい部分に貼り付けてから、その先端を押さえて切り離し、残った長方形の付箋はインデックスとしてページの端に貼り付ける。開くべきページと、そのページの重要な箇所の両方を1枚で示すことができる付箋だ。裏面ののりは切り離す先端部分よりも少し長めについているため、先端は全面が貼り付いてはがれにくく、残りの長方形部分は貼ってしまえば裏がベタつかない。

本体サイズ15mm×45mm/1セット60枚(4色各15枚)/360円/ビバリー(写真提供:ビバリー)

貼ったまま読める透明付箋紙

トレーシングペーパーで出来ており、付箋を貼った後でも下の文字が読める。貼った上から鉛筆や油性ペン、油性ボールペンで筆記が可能。地図や参考書などのページに直接書き込みたくはないが、情報を付加したり、要点を書きこんでおきたいときなどに適する。商品開発を目的とするコミュニティーサイト「空想無印」からの商品化第1号として2008年に発売され、その後サイズと価格が見直された。

本体サイズ70mm×95mm/1セット20枚/全1種類/350円(税込)/良品計画(写真:谷本隆)

マグネティックノート

のりを全く使っておらず、静電気の作用で貼り付く。独自の特殊技術を応用し、紙ではなく静電ポリプロピレンフィルムで作った付箋。ペットボトルやクリアファイルなど静電気防止加工をしてあるもの以外、木材、コルク、革、布などほとんどの素材に貼れる。表面は滑らかで特にボールペンやマーカーの書き心地が良い。白い裏面はホワイトボード仕様になっていて、一般のホワイトボードマーカーで何度も書き直せる。

本体サイズ70mm×50mm(S)、100mm×70mm(M)、200mm×100mm(L)/1セット100枚/全8色/580円、800円、1700円/ウインテック(写真:谷本隆)

ひみつ付せん

2つ折りにして小さな切り込みにのりのない側を差し込むと、書き込んだメッセージを隠すことができる。折った状態でも開いた状態でも成立するイラストがユニーク。髪型がそのまま吹き出しになっていたり、動物の体が伸び縮みしたりする姿が描かれている。手紙を読まずに食べてしまう黒ヤギと白ヤギをモチーフにした「ものがたり」シリーズなど、思わずクスリと笑わせるアナログな仕掛けが人気の秘密。

本体サイズ120mm×60mm/1セット20枚/全22種類/340円/デザインフィル(写真:谷本隆)

こころふせん

一般的な白い形状の付箋に印刷された赤い水引が目を引く。お菓子の差し入れやちょっとしたお礼に、下段に名前を書き込んで使う。上辺にのりが付いているタテ型のほかに、巻いて包める幅広のヨコ型、「かんにん」「おおきに」といった関西弁バージョンもあり。台紙を折り返すと収納に便利なケースになる。祝儀袋の大手メーカーが、もっと気軽にのし紙を使ってもらうための提案として商品化した。

本体サイズ25mm×75mm、74×50mm(大)/1セット20枚/全15種類/280円/マルアイ(写真:谷本隆)

花付箋

16枚の花びら1枚ずつが付箋になっている。裏が透き通っていて中心部分にのみ、のりが付いているので、インデックスに使いやすい。プラスチック製の透明な台紙からはがしやすく、再度貼り戻すこともできる。長い芯棒は針金製で、ペンスタンドに立てておくのも良い。普通の付箋は使い捨ててしまうものだが、これは1輪の花から花びらを抜き取るような気持ちで丁寧に使いたくなる。2006年発売のロングセラー。

本体サイズ66mm×3mm×267mm/1セット16枚/全4色/400円/アッシュコンセプト(写真提供:アッシュコンセプト)

(ライター 高橋美礼)

[日経デザイン 2016年1月号の記事を再構成]

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