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富士山のパワーを全身に浴びて…「滝」に会いに行こう 癒やしと発見の「滝ガール旅」

2016/3/1

 滝は、自然を最も手軽に、そして深く体感できる、最強のパワースポットです。個性あふれる滝を巡って癒やされるだけでなく、その土地の歴史や文化、グルメまで堪能! 全国津々浦々、滝をテーマに旅を続けている「滝ガール」の坂崎絢子さんが、働く女性のための癒やしと発見に満ちた「滝」をめぐる女子旅をご紹介します。

 雄大な滝にかかる、くっきり鮮やかな虹……。こんな絶景で新年を迎えられたら「今年は間違いなく、いいことあるぞ!」って思いませんか?

 こちらは静岡県富士宮市・白糸の滝。この写真は、今年の元旦に「滝詣で」に行ってきたときに撮影してきたものです。滝といえば夏の納涼スポットのイメージがありますが、四季を通して人々を魅了しています。音と水しぶきを発しながら、ひたすら落ち続ける滝。水に打たれなくても眺めたり、耳をすましたり、水の流れに触れたりするだけで、内側から元気になっていく感覚があります。

 美術館でアートを鑑賞するように、地球が作り出した芸術作品である滝を五感でじっくり鑑賞して、心身ともにリフレッシュしよう……というのが私たち、滝ガールの活動目的です。

 豊かな森林、水に恵まれている日本は「滝の国」ともいえます。全国の魅力あふれる滝に会いにでかける旅、それが「滝ガール旅」です。

 滝ガール旅の大きな目的は「癒やし」なのですが、単に滝を見にいって終わりではなく、名水を使ったグルメ、温泉や神社仏閣など、女子旅もめいっぱい楽しもうというスタンスです。大地の成り立ちや歴史、地域の食文化、その滝を愛する人たちとの出会いなど。癒やしだけでなく、滝をきっかけにした新しい発見も盛りだくさんです。

■富士山のロマンを感じる眺め方のコツ

 白糸の滝といえば、世界文化遺産の構成資産にも選ばれた有名な滝なので、訪れたことがある方も多いかもしれません。

 富士山の西麓、湾曲した断崖から、エメラルドグリーンに輝く滝壺へと大小数百の滝が落ちていきます。高さ20m、幅は150mにも及ぶ大瀑布です。

 いつ訪れても、また、どなたでも、感動間違いなしの人気スポットですが、この滝にはちょっとした眺め方のコツがあります。

 まずは、天気が良い日ならば、虹を探してみること。

 冒頭でもご紹介した通り、「滝に虹がかかっている」というだけで、癒やし度数はグンとアップします。

 南向き、水量が豊富、幅広に落ちている……など、白糸の滝は「虹の滝」としての好条件が揃っています。せっかくなら天気と時間をチェックして、美しい虹の見られるタイミングで訪れたいところです(滝の虹は、太陽を背にして、滝と太陽を結んだ線と視線の角度を42度にしたときに見えるそうです)。

 もうひとつのコツは、眺めるアングルを変えてみること。

 虹が見えた滝つぼ側の展望台から、売店側とは反対の階段を登っていってください。

 すると……

 どーん!

 富士山と滝をセットで拝めてしまいます。日本に生まれてよかった、と思えるような絶景です。

 この眺めは、白糸の滝と富士山の関係を端的に表しています。すなわち「富士山の伏流水が、滝になっている」ということ。

 白糸の滝は、一般的な滝のように、川が崖を落ちているのではありません。富士山に降った雨雪は山の内側にしみ込んで、伏流水として地層の間をじわじわと流れています。それが断層になった部分で涌き出して滝となっているのです。雪解け水が滝となって涌き出すまでには、なんと30年もかかります!

 こんな事実を知って、スケールの大きな地球の営みにまでイメージを膨らませてみると、目の前で落ちる滝への感動も、ぐっと深くなってくるから不思議です。「30年前に降った雪なんだな……」と、想像力(妄想力?)をたくましく働かせてみるのが、滝ガール的な鑑賞テクニックです。

■「はしご滝」には、名水を飲める陣馬の滝へ

 滝ガール旅では、はしご酒ならぬ「はしご滝」をするのが恒例です。タイプの違う滝を見比べることで、それぞれの個性が際立って感じられるのです。

 白糸の滝とセットで訪れるのにおすすめなのが、同じく富士宮市、白糸の滝からクルマで15分ほどの陣馬の滝(じんまのたき)です。ここも白糸の滝と同じ成り立ちで、富士山の伏流水が湧き出ているタイプ。リラックスできる雰囲気が素敵です。

 陣馬の滝は白糸の滝よりも規模が小さいので、滝の湧き水を汲んで飲めてしまうのが特徴。さすが、30年前に降った富士山の雪解けの水。まろやかな口当たりです。湧き水はその場で沸かしてコーヒーをいれるとさらに美味。


 

 ちなみにこの「陣馬」という名前は、源頼朝が富士の巻狩りの際、ここに一夜の陣を敷いたことから名付けられたそうです。「頼朝もこの水を飲んだはず」などと妄想してみると、歴史上の人物でさえも身近に感じられてきます。

■富士山の湧水で育った「くぬぎ鱒」を堪能

 さて、忘れてはいけないのは「食」。滝ガール旅ではできる限り、滝にまつわるご当地グルメを堪能しています。

 今回のおすすめは、「くぬぎ鱒」。白糸の滝や陣馬の滝と同じ富士山の湧水で育てたブランドマスというところがポイント。薬も一切使用せずに育てているそうです。良質の脂のうまみたっぷりの塩焼きは、あっという間にペロリです。


 白糸の滝の参道にある売店でも買えますし、滝からクルマで15分ほどの「くぬぎ養鱒場」でもその場で焼いていただけます。

 白糸の滝のように観光地として十分有名な滝も、周辺のさまざまな要素と組み合わせれば好奇心も満たせる新しい旅プランになります。この連載では日本全国、滝ガール旅のアイデアをたっぷりお伝えしていきたいと思います。

[参考]
 首都圏からのアクセスのよい場所を選んで、月に1回程度、滝めぐりのガイドイベントを開催しています(次回は3月13日に神奈川県・足柄で開催予定)。
詳細はこちらから http://takigirl.net/archives/5565
坂崎絢子(さかざき・あやこ)
 編集者、ライター。2015年まで日経BP社に在籍。学生時代から10年以上、趣味の滝めぐりで日本全国を行脚。2013年に自身の滝活動の情報発信サイト「takigirl.net」を開設。日本の滝のポテンシャル、楽しみ方をウェブサイトや雑誌で情報発信するほか、都会で暮らす女性向けに滝めぐりのレクチャーや滝yogaイベントを開催している。 http://takigirl.net/

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