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プロジェクター搭載ロボ、目指すは自走するスマホ

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NIKKEI STYLE

ツイッターの伝道師」「金髪のジャーナリスト」として知られるジャーナリスト津田大介氏。実は"大のガジェット好き"でもある津田氏が"気になるモノ"に迫る連載第二回。今回、取り上げるのは、プロジェクタ搭載の可変型ホームロボット「Tipron(ティプロン)」です。開発したのは、コネクテッド・ハードウェアの企画・開発を手掛ける株式会社Cerevo(セレボ)。はたして可変型のホームロボットとは? また、津田氏が注目した理由とは? 

第3のホームロボットとして

前回のカシオのスマートウォッチ同様、1月の家電見本市「CES」の出品製品をチェックしていて「これはなんだ?」と驚いたのが、Cerevo(セレボ)のプロジェクター搭載可変型ホームロボット「Tipron(ティプロン)」だ。同社のHPには、3mの距離で80インチの投映機能を備え、投映場所に全自動で移動するとある。プロジェクターなのにホームロボット? しかも、このデザインで変形? マクロスかリック・ドムか、まさにアニメに登場するロボットみたいだ。「いったい何を作ってるんだ、実際に見てみたい!」と、秋葉原の「DMM.make AKIBA」にあるCerevoを訪れた。

Cerevoは、ネット接続型家電を企画・開発するスタートアップ企業。実は、代表取締役の岩佐琢磨氏とは彼が同社を立ち上げた直後、日テレでやっていた深夜番組で共演したことがある。あのときはまだ生まれたてホヤホヤのハードウエアベンチャーでこれからどうなるのかと心配したものだが、杞憂(きゆう)だった。いまでは80名近くの社員を抱えるハードウエアスタートアップの代名詞的企業に成長したからだ。

同社は2月7日のワンダーフェスティバルで、「PSYCHO-PASS サイコパス」というアニメに登場する特殊拳銃ドミネーターを再現して大きな話題となったので、聞いたことがある人も多いだろう。PC不要でUstreamなどに高画質映像を配信する「LiveShell」シリーズなどのヒット商品があり、僕も何台か使ってきた。岩佐氏は、1月27日放送の僕の番組「津田大介 日本にプラス」(テレ朝チャンネル2)にゲスト出演してくれたばかり。収録直後に「Tipron」が発表されたので、なおさら、印象が強かったのだ。そもそもなぜ、こんなものを作ろうと思ったのだろうか。

岩佐琢磨氏(以下、岩佐) 最初に思っていたのは、なぜ、ホームロボットって世の中に2種類しかないのだろうか、ってことです。ひとつは、ルンバに代表されるロボット掃除機。もうひとつは愛玩用。ソフトバンクのPepperとか、ソニーのAIBOみたいないわゆるコミュニケーションロボットですね。それしかない。

でもロボットって、もっといろいろできて、便利なものじゃなかったっけ?と。生活をちょっと補助するようなホームロボットが、もっとあっていいのではないか。現代の技術ならかなりのことが実現可能だし、そのポテンシャルは高い。それで、先にあげた2つではないホームロボットを作ってみようとなったんです。

開発を始めたのは、ちょうど1年前。昨年のCESが終わった直後、来年のCESにどんなものを出そうかと考えて、でてきたアイデアのひとつがプロジェクター搭載のホームロボットでした。

なるほど、プロジェクターの進化系ではなく、新しい可能性を持ったホームロボットという発想からはじまったものだったのだ。新しいイノベーションを生み出すスタートアップらしい発想だ。それにしても、ホームロボット×プロジェクターは、組み合わせとして飛躍がある。どこからインスピレーションを得たのだろう。

岩佐 社内に、ロボットが好きでロボットを作りたいロボットデザイナーがいて、彼の発案です。最初のアイデアは、もっと小さくてテーブルの上を走り回るロボットでした。ピクサーのアニメじゃないけど、デスクライトが走ってきたら、というアイデアですね。そこから企画を練って、より大型化し、家全体を走り回って、壁や天井、床などに投映できるプロジェクターを搭載したロボットならもっと面白いよねと、進化していきました。

よく『マイノリティ・リポート』とか『アイアンマン』みたいなSF映画のユーザーインターフェース(UI)があるじゃないですか。テーブルでパソコン作業をやっていると、パッと空中に情報がでてくる。あんな感じで、家中の壁や天井、どこにでも情報がどんどん投映されていく……。あれです。

それで思いついたらすぐ作ってみようと。軽いノリって言うと怒られそうですけど(笑)。

SFみたいにどこでも情報投映

たしかに、ロボットが家の中を移動して映像を投映するシーンを想像するとわくわくする。しかしなにを投映するのか、現実的な使い方がピンとこない。

岩佐 想定している使い方としては…。(ポケットからスマホを取り出し)今、これを操作すれば、ブログや原稿も書けるし動画配信だってできるし、音声で検索もしてくれます。でも僕はわりと怠け者で、これを取り出して操作するのすら面倒くさいときがあるんです。取り出す、ロックを解除する、アプリを選択する、そしてなんらかの指示をだす。このステップを全部、捨てたいと思ったんですね。

たとえば朝、ベッドの上で目を覚まして、何時だろうと思って天井を見ると、8時という時刻が目に入る。外は雨で気温はすごく寒くて、山手線は事故で止まっている。そうした情報が映し出されていたら? アニメを見ていて、この声優さん誰だっけと思ったときに、わざわざ番組のWEBサイトを検索してキャストの情報を確認しなくても、テレビの横にそんな情報が投映されていたら? それだけで、すごく便利ですよね。

実は「Tipron」の中に入っているのは、スマホやタブレットに使われているクアルコムのモバイルSoCの「Snapdragon」プロセッサー。なので、実質的には動くプロジェクターつきのスマホなんです。ですから、先程言ったような時間や天気、交通情報なんかも表示できるし、動画も静止画もだせる。プログラム次第では、津田さんからメールが届いたら近くに移動して投映する、なんてことも可能です。まだ開発中ですからどこまで実現できるかわかりませんが、コンセプトは触らずに操作するノータッチUI。発売時期は夏を考えていますので、今はどう仕上げていくか、まさにチューニングしているタイミングです。

●今回のまとめ●

発表された情報だけではわからないことがあることを、今回実感した。自走するモノアイ(単眼)型の変形ロボット。このデザインを初めて見た時は、「ついにCerevoも(良い意味で)頭がおかしくなったか」と思ったのだが、岩佐社長の話を聞いて納得がいった。

Tipronは「家庭用プロジェクター付きスマートフォン」と考えれば、いろいろなシーンが浮かんでくる。天井や壁に、スマホ画面を拡大して映す。しかも手元の小さなスマホやディスプレーではなく、日常の生活空間に投影されるのが、とても面白い。日常のどんな場所でも、自分が見たい情報の表示スペースになるのだ。これまでのプロジェクターは、上下左右や垂直に自由に投映できなかったし、そうした情報を投映しようと思う人がいなかった。しかも、放っておいても勝手に情報が表示されるという、これまでになかった体験ができる。

次は、そのプロジェクター搭載のホームロボットに、自走して変形するロボ機能を持たせた理由をしっかり聞いてみよう。

(編集協力 波多野絵理)

津田大介(つだ・だいすけ)
 ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。「ポリタス」編集長。1973年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部卒。大阪経済大学客員教授。京都造形芸術大学客員教授。テレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」キャスター。フジテレビ「みんなのニュース」ネットナビゲーター。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。株式会社ナターシャCo-Founder。メディア、ジャーナリズム、IT・ネットサービス、コンテンツビジネス、著作権問題などを専門分野に執筆活動を行う。ソーシャルメディアを利用した新しいジャーナリズムをさまざまな形で実践。主な著書に『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)、『Twitter社会論』(洋泉社新書)、『未来型サバイバル音楽論』(中公新書ラクレ)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

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