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なぜはまる? 恐怖を楽しむ「ホラ女」の深層心理

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NIKKEI STYLE

あなたはホラー映画、お好きですか。「安全な恐怖」によって気分転換を図る「ホラ女」が増えてきているといいます。仕事で疲れ切った週末、仲間とホラー映画を鑑賞して盛り上がったり、ホラーがテーマのカフェへ足を運んだり。非日常の恐怖を体験し「ホラ活」することでスッキリするのだとか。専門家によると、恐怖は恋愛のきっかけづくりにもなるといいます。バレンタインシーズン、「ホラーデート」に繰り出す女子もいるのかも。

「キャー!」。悲鳴とともに目を覆う女性。先月、東銀座で開かれたホラー映画「残穢(ざんえ)――住んではいけない部屋――」(松竹)の試写会での一幕。実はこの試写会、「ホラ活」とのコラボイベント。ホラー好き女子「ホラ女」限定で募集したところ、予想を上回る約400人が応募。会場は抽選で選ばれたホラ女60人で埋め尽くされました。参加した30代女性会社員は「ただでさえ寒いこの季節に、さらに体温が下がりました」と言いながらも満足気な表情を浮かべ、会場をあとにしていました。

「ホラ活」とは、ホラー映画や怪談などを見聞きしてストレス解消する活動のこと。提唱者は「涙活」「呆活」「離婚式」などのアイデアマンとして注目を集める寺井広樹さん(35歳)。「ホラ活を始めたきっかけは、僕の周りにホラ女が意外にも多かったからです」と言います。近年目立つハロウィーンの本格的なホラーメイクに代表されるように、恐怖を楽しむ女子は増えてきている。でもホラー映画もお化け屋敷も「一人だとリアルに怖くなるのでイヤ」という女子が圧倒的に多く、「涙活みたいに、意図的にみんなでホラーを体験する場があったらいいかも」と発案したそうです。

怖いと分かっているのになぜ見たくなる?

好き嫌いはあるものの、なぜ人はお金を払ってまで恐怖を体験したがるのでしょうか。そしてなぜ、誰かと一緒に恐怖を味わいたくなるのでしょうか。本来、ヒトとしての本能は恐怖から逃げたいはず。

その謎を、椙山女学園大学人間関係学部教授の山根一郎さん(社会心理学)に解説してもらいました。

「そもそも人は、恐怖対象に対して強い関心があるんです」と山根さん。

例えば断崖絶壁。怖いと分かっていても崖の下をのぞきたくなる。このように、恐怖と好奇心は本能的に共存しているのだそう。

映画や怪談は「安全が保障された恐怖」。逃げなくていいと分かっているだけに、正体を見たい、接近したいという好奇心が強く湧いてくるのだとか。それも怖ければ怖いほど…。

「怖くないと分かっているお化け屋敷にはお金を払ってまで入りたくないですよね。いきなりうわっとお化けが出現するワクワク感を求めるんです」

ホラー映画、結果的にはストレス発散に

恐怖という感情で、ストレスを発散できるのでしょうか。寺井氏によると、ホラー好きな人がホラー映画を見ると、副交感神経が優位な状態になり、ストレスを静める効果があるそう。

山根さんは「恐怖の本質的効果ではありませんが、付随効果としてストレス発散にはつながるでしょう」と分析します。

ホラーを体験したあとの「あー怖かった」は、われを忘れて特定感情に浸った満足感から得られるもの。つまり、それまで「退屈だな」「疲れたな」と感じていたつまらない心の状態を、強制的に変えることになります。それは怒る、泣く、笑うという体験にも共通することなのだとか。

ただ、恐怖がほかの感情と異なるのは、「誰かと一緒」であることで好奇心が高まるという点。それがまさにホラ活です。

野生動物は群れることで「怖さを分散」する

例えばコメディー映画を見る時、一人より誰かと見る方が面白く感じるように、楽しい面白いという感情は複数で共有することによって強まります。

一方、ホラー映画は一人でぽつんと見ている方が恐怖心が強まります。逆に誰かと見ていると少し怖さが減り、分散されます。「野生動物が群れを組むのはそういった理由から。怖さが分散するんです。でも安心にはならない。一人ならホラーを見たいと思わないけど、友達と一緒だったら見に行ける、という潜在的な興味関心が強くなります」(山根教授)

恐怖を一緒に体験すれば、ためらわずに接近できて恋愛効果も?

バレンタインシーズン。片思い中の人には、意中の人とのホラーデートがおすすめ。恐怖には親密効果が期待されるからです。

突然その場が真っ暗になると誰でも驚いて怖くなるように、ヒトは「暗い」「高い」「速い」「大きい」などへの恐怖感覚が本能として備わっています。

ということは、必ず相手と同じタイミングで「恐怖」という興奮を共有できる。しかも一瞬だけ興奮する「驚き」とは違い、「恐怖」の場合は興奮状態が持続します。

さらに、動物が群れで獲物に接近していくように、くっついた方が防御態勢を取りやすいという本能も働きます。

「同じ感情を共有でき、なおかつお互いの接近、接触がちゅうちょなくできる。それが恋愛のきっかけになるかもしれない」と山根教授。

一般的によく言われる「吊り橋効果」(吊り橋を渡るドキドキを恋愛のドキドキと勘違いしてしまう現象)とはまた異なる効果なのです。

ホラ活提唱者の寺井さんも現在、ホラーと婚活を絡めた「ホラ婚」を構想中なのだとか。ただし、ホラーデートに誘うなら、恐怖にある程度耐性のある男性であることが条件。「自分より怖がられては逆効果ですのでご注意を」(山根教授)

(ライター 大楽眞衣子)

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