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「いちばんすげぇのは、プロレスなんだよ!」

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はじめまして。広く。(ひろく、ペンネーム)と申します。普段は働きながら、ブログ「プ女子百景《プロレス女子図鑑》」などで必殺技をモチーフにしたイラストを描いています。

「今、プロレスが盛り上がっている」。この1~2年でそういった話題が様々なメディアでずいぶん取り上げられたように思います。実際は団体によって状況は違いますが、新日本プロレスリングを例に取ると後楽園ホール大会など首都圏近郊のチケットは発売から時間を経ずに完売することも多くなってきています。

さて、「プ女子によるプロレスの楽しみ方」のお題でいただいた連載コラムのお話ですが、最初に思ったのは「あぁ、またか」と……。

人気が低迷していた時代を踏みとどまり業績回復に転じた新日本プロレスを中心に、プロレスの試合会場に熱気が戻りつつあります。特筆すべきは女性ファンの多さ。ただ、「プ女子」などと呼ばれ、イケメンレスラーに黄色い声援を送る……などとテンプレート的にまとめられがちなのは気になる部分です。

まさにその「プ女子」というワードをタイトルに付けたイラスト集『プ女子百景』(小学館集英社プロダクション)を出版した私のところにも、手ごろなコメンテーターとして、いろんな方面からお声がけいただきました。

一ファンとしてプロレスが話題になるのをうれしく思う半面、「女性ファン」の物珍しさだけがクローズアップされる現状に正直歯がゆさも感じています。新日本プロレスではファンの男女比率が現在、およそ7:3といわれています。仮に観客が倍増したとすれば男性客も相当数増えているはずです。

でも、どういうわけか「プ男子」は空気のように無視されています。男性がプロレスを好きになるのは「ふつう」だからでしょうか? 今の10代、20代の男性がどのようにプロレスに巡り合っているのか、個人的にとても興味があるのですが……。

それはさておき、お堅いイメージのある日本経済新聞が今、プロレスに注目しているというのは画期的なことのように思います。アントニオ猪木もジャイアント馬場もジャンボ鶴田もいないリングの上でいったい誰がファンを熱狂させているのでしょうか。

2016年1月30日、そんな今を生きるプロレスファンの心を揺さぶり続けたひとりのレスラーが、古巣・新日本プロレスでの最後の試合を終えました。苦しい時代の新日本プロレスを支え続け、棚橋弘至(たなはしひろし)選手、新時代のスター、オカダ・カズチカ選手とともに近年はスリートップとして人気再興に大きく貢献した中邑真輔(なかむらしんすけ)選手です。

長い手足から繰り出される華麗な技の数々、独特のしなやかな動き、「滾(たぎ)ったぜ」「Yeaoh(イヤァオ)!」など個性的な決めゼリフ、プロレスの枠にとどまらない多彩な活躍など、カリスマ性で熱狂的なファンをひきつけてきたレスラーです。

1月31日をもって新日本プロレスとの契約を満了した中邑選手は、世界最大の舞台であるアメリカの団体WWEへと活躍の場を移します。

ちなみに冒頭のイラストは中邑選手の必殺技「ボマイェ」をモチーフにしました。ボマイェは走り込んで相手の顔面や後頭部に放つ膝蹴りで、総合格闘技に参戦して膝攻撃の恐ろしさを身を持って体験したことから生み出された破壊力抜群、観客を納得させる技です。

中邑選手の壮行試合を見届けようと、30日の後楽園ホール大会は超満員札止め、大勢のファンで埋め尽くされました。中邑選手に向けた応援ボードで客席は赤く染まり、試合終了の名残を惜しむように赤い風船が場内を舞いました。

「ウェットな空気は吹き飛ばしたい」と語っていた本人も、試合後のリングでは苦楽をともにしたユニットCHAOSの盟友に囲まれ、感極まって涙でくしゃくしゃ顔になりました。現IWGPヘビー級チャンピオン、オカダ選手も目を真っ赤にして子どものような泣き顔を見せていました。

オカダ選手の成長が米国への旅立ちを後押ししたと中邑選手は言います。偉大な先輩から目に見えない大きなバトンを託されたオカダ選手はこれからますます輝きを増していくはずです。

一方で、こうした惜別ムードに「それはちょっと違うだろ?」と反発するレスラーもいます。移籍先は国こそ違うといっても、ある意味ライバル会社です。そこに笑顔でお見送りって、新日本プロレスはそんなのでいいの?と疑問を投げかけるのは内藤哲也(ないとうてつや)選手です。

中邑選手も新日本プロレスも、激動の1年を迎えようとしています。誰かの穴はほかの誰かの成長で埋める。その繰り返しがプロレスの歴史です。猪木、馬場、一時代を築いたレスラーがいなくなっても、今もプロレスのリングには男たちのドラマが満ちあふれています。

鍛え上げられた肉体の躍動と感情の爆発、人間の根源的な部分に響くエネルギーが秘められているのがプロレスです。私がプロレス技をモチーフにイラストを描こうと思ったのも、理屈を超えて人を引き付けるプロレスの魅力を自分なりの方法でとらえたいという欲求がもとになっています。この連載で、そんなプロレスのある種「得体のしれない」吸引力を少しでもお伝えしていければと思っております。

最後に中邑選手のこの言葉を……叫ばせてください。

「いちばんすげぇのは、プロレスなんだよ!」

(この連載は随時掲載します)

 HIROKU./広く。鳥取県出身。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業、2010年からプ女子活動をスタート。ブログ「プ女子百景《プロレス女子図鑑》」で、プ女子をモチーフにした必殺技のイラストを公開し注目を集める。『プ女子百景』(小学館集英社プロダクション)を出版。新日本プロレスのサイトや週刊ポストなどでイラストを連載中。プ女子グッズの製作も手掛ける。

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