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「おひとりさま」老後の備え 2000万円が目安に

2016/2/7

 雪がちらつく週末。買い物帰りの藤志郎と新衣紗が休憩しようと駅前の喫茶店に入ると、鯛吉がひとりでコーヒーを飲んでいます。せっかくだからと同席すると、鯛吉の手元に結婚情報誌が何冊も積まれています。
大学で金融を勉強中の初野新衣紗(はじめの・にいさ=上)と父の藤志郎(とうしろう=中左)、母の利子(りこ=中右)、隣に住むファイナンシャルプランナー・税理士の有賀鯛吉(ありが・たいきち=下)

 にいさ なんで結婚情報誌を読んでるの? 相手もいないのに。

 たいきち 相手はいないけど、いつ運命の人と巡り合うか分からない。情報だけは集めておこうと思ってね。

 とうしろう 最近は結婚しない人も多いから、焦ることはないんじゃないか。

 たいきち 確かに結婚しない人は増えているんですよね。2010年の国勢調査では生涯未婚率が男性で20%、女性で10%と過去10年で男性が7.6ポイント、女性が4.8ポイント上昇しています。今後も上昇して35年に男性の3人に1人、女性の5人に1人が生涯独身になるといいます。

 にいさ 生涯独身でいる人を「おひとりさま」というのよね。

 とうしろう ひとりなら自分の収入はすべて好きなように使えるだろう? うらやましいな。

 たいきち 子育ての費用がかからない分だけ、余裕があるかもしれませんね。でも配偶者がいないので、病気や事故で働けなくなって収入が減ったり、なくなったりすれば、生活への影響は大きくなりやすいでしょう。

 にいさ 老後も心配ね。ひとりで備えないといけないわけでしょ?

 たいきち そうだね。一人暮らしの生活費は一般的に割高になりやすいとされていて、これは老後にも当てはまる。配偶者との死別なども含むけど総務省の家計調査で65歳以上の単身無職世帯をみると、1カ月の支出は平均15万円あまりで、夫婦世帯の1人当たり換算に比べて約2万円多いんだ。食費や住居費、光熱・水道費などほぼすべての項目で上回っていて、なかでも交際費は6000円も多い。

 とうしろう 交際費? ちょっと意外だな。

 たいきち 交際費は友人などとの会合代や贈答品代などを含みます。総務省統計局調査官の佐藤朋彦さんは「特に女性で交際費が多い傾向がある」と話していました。家族がいない分、いざという時に助けてもらえる友人を意識してつくっているのかもしれません。人脈づくりだけでなく、女性は男性に比べて老後の備えをしっかり考えるほうがいいでしょう。

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