WOMAN SMART

ビューティー

高機能・高カカオ 「美容食」としてのチョコレート

日経ウーマンオンライン

2016/2/10

日経ウーマンオンライン

ここ数年、高カカオ・機能性チョコレートと呼ばれる商品が注目され、市場での売り上げが上昇中だ。カカオ本来の魅力を引き出す、独自の製法で生み出された高カカオチョコレートや、美容・健康面に効果が期待できる機能性チョコレートが増えている。今回は、気軽に食べられて、気分転換にもなる「美容食」としてのチョコレートを一挙紹介する。

■おいしいだけじゃない。チョコレートは働く女性の強い味方

チョコレートの原料として使われているカカオには、忙しい現代人に必要な栄養素がバランス良く含まれている。食物繊維やカルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルが豊富で、便通を良くし、肌荒れや体調の改善に効果が期待できる。

また、カカオに含まれるテオブロミンという成分には脳の働きを活発にし、集中力や記憶力を高めてくれる働きも。テオブロミンには自律神経を調節する効果もあり、緊張を和らげてリラックス効果ももたらしてくれる。

そして特筆したいのはカカオの持つ抗酸化力。抗酸化作用が高いポリフェノールの含有量が他の食品に比べて高く、アンチエイジングやアレルギー、ストレスの緩和に役立つ。加えて、コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化など生活習慣病の予防にもなるというからうれしいかぎり。

他にも多くの有効成分を含むカカオ。チョコレートを食べることで積極的に日常にとり入れたいが、そこでこだわりたいのがチョコレート選びだ。原材料や製法、作り手の思いにまでに意識を向けて、いつものチョコレート選びにちょっとした改革を起こしてみてはいかが。きっと新しい感覚や経験を感じ取れるはずだ。

■全工程48℃以下、カカオの生命力が伝わるローチョコレート

ローチョコレート ボンボンチョコレート8個入り(3300円)

ローチョコレート(Raw Chocolate)と聞いてピンと来る人は、かなりのチョコレート通ではないだろうか。ローチョコレートの一番大きな特徴は、従来の製法と異なり、カカオ豆をローストしないことだ。天日干ししたオーガニックのカカオ豆を使い、栄養と酵素を最大限に生かしたロー製法(全工程48℃以下)で独自のチョコレートを作り上げる。

ローであることで、カカオが持つアナンダマイド(幸せ物質)、フェニルエチルアミン(恋愛物質)といった成分が働き、食べたあとに幸福感を感じたり、恋愛した時の感覚を呼び起こしたりするとも言われる。

ローチョコレート ビーン・トゥ・バー“Magic”5種(各1389円)
「NUTTY」(1000円)はハイチ産カカオ豆(濃度70%)のチョコレート。深めにローストし、甘くコクのあるローストアーモンドのような味わい

写真は、日本でいち早く2008年からローチョコレートを製造・販売しているカカオマジックの人気商品。同店ではオーガニック、ロー、ヴィーガン、グルテンフリー、そして白砂糖・乳製品・保存料不使用にこだわり、体にとってプラスになるものだけを取り入れたチョコレートを作り続けている。自家工房で豆から挽いたカカオとココナッツシュガーのみのシンプルなチョコレートをベースにし、ほとんどの工程を手作業で仕上げているという。

同店のショコラティエ、松田すみれさんによると「眠っている可能性を目覚めさせ、持てる能力を最大に発揮する、未来的な食べ物だと考えています」とのこと。ローチョコレートへの興味が大きく掻き立てられる。

■産地別のカカオ豆の味を堪能できる本格派Bean to Bar

カカオ産地ごとの違いをダイレクトに楽しめる「Bean to Bar」製法で作られたクラフトチョコレートへの関心が高まっている。Bean to Barとは、カカオ豆(Bean)の状態から板チョコレート(Bar)になるまでの全工程を管理して製造する生産スタイルだ。

2008年頃にアメリカでサブカルチャー的に少数生産されたのが始まりと言われ、作り手の素材回帰や消費者の健康志向もあって、欧米ではすでに市場での認知が高い。日本でもワインやコーヒーのように、素材であるカカオ豆の味の違いを楽しむことが新しいトレンドになっており、元来のチョコレートマニアに加え、食のこだわり派から人気を集めている。

例えば、2014年に都内にオープンしたBean to Barチョコレート専門店「Minimal(ミニマル)」では、アジアやアフリカ、中南米のカカオ豆を使ったクラフトチョコレートを扱っている。

「Minimal Flight 2016」(5500円)はアジア、アフリカ、中南米の三大陸8カ国のカカオ豆を使った8種類のBean to Barチョコレート詰め合わせ(全24枚入)

同店ではアジア・アフリカ・中南米の三大陸に直接足を運び、厳選したカカオ豆を仕入れてチョコレートを自社製造している。チョコレートの原料はカカオ豆と国産のてんさい糖のみを使用し、カカオ豆の個性を生かすために、豆ごとに調理工程(焙煎の温度・時間、粒子の大きさなど)を変えているそうだ。

ミニマルで扱っている商品は、どれもがシンプルでスタイリッシュなたたずまいでありながら、それぞれが強い個性を放つ。

代表の山下貴嗣さんによると「当店では男性のお客様も増えており、全体の4割強を占めています。カカオの香りを強く残すために豆の粒子を残しているので、そのザクザクした食感が受けているのでは。また、ラベルに焙煎や加工のレシピ、豆のトレーサビリティが記載されており、そのマニアックさも男性の心をくすぐるのかもしれません」とのこと。カカオの産地に合わせて、コーヒーやお酒とのペアリングも積極的に試してみたい、そんなチョコレートだ。

■奇跡のフルーツを組み合わせた低カロリーチョコレート

「美と健康」をテーマに作られたチョコレートもある。カロリーが砂糖に比べて50%オフの甘味料「マルチトール」を使ったチョコレートに、スーパーフードや栄養価の高い高品質な素材を組み合わせたシュガーレス・チョコレートだ。

マルチトールとは、トウモロコシなどのでんぷんを原料とした甘味料。味は砂糖に似ているが、カロリーが低く、ヨーロッパでは人気がある。

ヘルス&ビューティー・コレクション「アサイーバナナ」(1400円)

色鮮やかなこちらのチョコレートは、スーパーフードのアサイーとバナナを贅沢に練りこんだマルチトールのホワイト板チョコレート。スペインに本店を置く「CACAO SAMPAKA(カカオサンパカ)」で2016年1月から販売されている。アサイーはポリフェノール、鉄分、食物繊維、そしてカルシウムなどを多く含み、「奇跡のフルーツ」とも呼ばれている。

実際にパッケージを開けてみて驚いた。通常のホワイトチョコレートと異なり、上の写真のように、アサイーの色素なのか、紫がかった色をしている。味わってみると、口の中でだんだんとチョコレートが溶けていき、バナナの優しい甘さと独特の粘りまでもが感じられ、味と食感の変化が楽しめた。

商品の完成には多くの時間と手間がかかっている。「スーパーフードにはチョコレートの結晶化を阻害する成分があります。そのため、カカオバター30%のホワイトチョコレートにスーパーフードを添加し、完全にカカオバターを結晶化させるために、数百回のテンパリング温度試験を行いました」と広報の岡本エリカさんは語る。膨大な時間や手間暇がかかるからこそ出てくる深い味わいはまた格別だ。

■カカオの栄養価をそのまま取りたいなら

カカオの栄養価の高さは冒頭でもお伝えした通りだが、そのカカオをチョコレートに加工せずにそのまま摂取できる商品もある。それが、カカオ豆を砕いてフレーク状にしたカカオニブス(Cacao Nibs)とパウダー状にしたカカオパウダー。

Navitas Naturals 有機カカオニブス 227g(2800円)
Navitas Naturals 有機カカオパウダー 227g(3200円)

「カカオニブス」は、香ばしさとほのかな苦味、歯ごたえがあり、そのまま食べることができる。また、蜂蜜やメープルシロップ漬けにしたり、シリアルやスムージーに入れたり、チョコチップとして焼き菓子の材料にしたりと、食べ方はアイデア次第だ。

「カカオパウダー」は、カカオ本来の香りと苦味のある濃厚なフレーバーを持ち、料理や飲み物に入れて手軽に楽しめる。特に、アボカドやバナナなどのクリーミーなものと相性が良く、豆乳やナッツミルク、スムージーやデザートにブレンドするのがおすすめだ。

上記の「カカオニブス」「カカオパウダー」を製造・販売するのはスーパーフードのトップブランドとして知られているアメリカの「ナビタスナチュラルズ(Navitas Naturals)」。栄養価の高い有機スーパーフードを追い求め、世界各地から最高品質のものを調達し、それぞれの利点を現代の生活スタイルで有効利用することを目指したブランドだ。

商品はオーガニック、かつローフード(非加熱)なので、酵素や栄養素を壊すことなく取り入れられる。輸入元であるウェーブコーポレーションの楠瀬智子さんも「ドリンクや料理に少量混ぜるだけという手軽さで、毎日続けやすく、多忙な現代人にピッタリの商品」と太鼓判を押す。

■いつでもどこでも、乳酸菌が摂れるチョコレート

左:『スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ』/右:『スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ アーモンドチョコレート』(想定小売価格 各310円)

近年、「腸」が注目され、多くのメディアで乳酸菌の重要性が紹介されている。それに伴い、消費者の乳酸菌に対する摂取意向が高まり、乳酸菌市場は伸長を続けている。その一方で、既存の乳酸菌商品の多くは「保存に冷蔵庫が必要」「食べる場所が限られる」「賞味期限が短い」といった不満の声も存在する。こうした声がヒントになり、従来のチョコレートに乳酸菌を加えた商品も登場している。

ロッテの『スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ』『スイーツデイズ 乳酸菌ショコラ アーモンドチョコレート』は、チョコレートの油脂の中に植物性乳酸菌を包み、乳酸菌を生きたまま腸に届けることを可能にした画期的なチョコレートだ。

ロッテ広報室の水野路可さんに商品の開発秘話を教えてもらった。「乳酸菌は熱や酸に弱いという特徴があります。当社は乳酸菌研究のパイオニアである日東薬品工業と共同し、チョコレートに生きたまま乳酸菌を包むことの試行錯誤を繰り返しました(特許出願中 特願2015-111706号)。その結果、約1年もの間、チョコレート内で乳酸菌が常温で死滅せずに生き続けることが可能となりました。また、乳酸菌は酸に弱く、胃酸で多くが死滅してしまいますが、チョコレートで乳酸菌を包むことにより、包まない場合と比べて100倍以上の生存率という試験結果も得ました[注]。こうして、技術開発とマーケティング視点の融合により乳酸菌ショコラが誕生したのです」。

[注]試験管内人口胃液試験にて、乳酸菌(原料)と比較して1時間から2時間後、生存数が100倍以上。

モニター結果では99%以上がチョコレート自体のおいしさも実感。おいしくてかつ乳酸菌も取れるのは女性にはうれしい限り。コンビニやスーパーで手軽に購入できるのも日常に取り入れやすくていい。

「チョコレートはダイエットの敵」と決めつけるのが安直であることは、今の機能性チョコレートを見れば明らかなこと。従来のチョコレートと比較して栄養価がより高いだけでなく、自分へのちょっとしたご褒美にもなるこだわりのチョコレートたち。ぜひお気に入りのチョコレートを見つけてみては。

(※価格は特記がない限り税抜きです)

(ライター GreenCreate)

[nikkei WOMAN Online 2016年1月28日付記事を再構成]

WOMAN SMART 新着記事

WOMAN SMART 注目トピックス
日経doors
成功体験を何回積んでも「自己肯定感」が低い人の心
日経ARIA
女子バレー中田久美監督 ロス五輪は「屈辱の銅」だ
日経doors
暗闇ボクシング爆速成長 経営者は20代塚田姉妹
日経DUAL
中学受験からの撤退 挫折感を持たせない方法は?
ALL CHANNEL