検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

絶滅したカエル140年ぶりに再発見、卵で子育て

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

ナショナルジオグラフィック日本版

木の中で繁殖し、自ら産んだ卵でオタマジャクシを育てる奇妙なカエルがおよそ140年ぶりにインドの北東部で再発見された。

このカエルが最後に記録されたのは1870年で、絶滅したと考えられていたが、2007年に開始した3年にわたる調査で科学者らが発見した。

19世紀に、体長およそ5cmのこのカエルをインドのダージリン地方で初めて発見したのは英国の動物学者トーマス・ジェルドン氏だ。氏は Polypedates jerdonii と命名したが、今回の調査のリーダーを務めるインド、デリー大学の生物学者サティアバマ・ダス・ビジュ氏らの研究により、まったく新しい属であることが判明。新たに Frankixalus jerdonii と名付けられ、1月20日付の科学誌「PLOS ONE」で発表された。

科学者らは竹の中や木のうろに隠れているカエルを観察した。彼らはそこで驚くべき芸当をやってのける。

メスは木のうろの内側に卵を産み付ける。そこには水が溜まっており、オタマジャクシがふ化すると水の中に落ちる。メスはその場所で、オタマジャクシが小さなカエルになるまで自ら産んだ無精卵を食べさせるのだ。なお、他のカエルのオタマジャクシの食料はたいてい植物性である。

同論文の共著者であるベルギー、ブリュッセル自由大学両生類進化研究所のイネス・ファン・ボクラール氏は、このカエルのDNA、奇妙な繁殖行動、そして生体構造は、「カエルの進化の過程におけるごく初期での枝分かれを示している」と言う。

集団で子育て?

研究チームは、メガラヤ州の東カシ丘陵地区で、最大19個のカエルの卵が入ったオタマジャクシを発見した。「彼らが母親の卵のみを食べていることは明らかです」とビジュ氏は言う。

氏は、メスが木のうろに戻ってはオタマジャクシの胃を卵で満タンにしているのではないかと考えている。

エサを産み落とすところは観測できなかったが、1度に1つずつ産卵できる風変わりなチューブ状の組織がメスの生殖器から伸びているとビジュ氏は記している。

「メスが営巣地に残っている可能性もあります。オタマジャクシと同じ水の中に隠れていたメスを、私たちは過去の研究で見つけています」

複数のメスが使ううろもあったことから、子どもに食事を提供し続ける負担を分かち合うカエルのコミュニティの存在も考えられるという。

神出鬼没のカエル

米ハーバード大学比較動物学博物館で爬虫(はちゅう)両生類を担当する学芸員、ジェームズ・ハンケン氏は、Eメールで次のように述べている。

「F. jerdonii の卵を食べさせる子育てはカエルでは非常にレアです。とはいえ、このような繁殖方法は少なくとも2度、別々に進化して出現しています。新世界の熱帯に住む、非常に遠縁のカエルでも起こっています」。ハンケン氏は、同研究チームには参加していない。

このカエルが長い間発見されなかったのは、同種がもはやジェルドン氏が発見した場所には生息しておらず、現在生息している場所はあまり生物学調査が進んでいないためではないかとビジュ氏は考えている。

実際、同研究チームは、インド北東部の中国との国境付近で、2つめの未確認種を見つけた。このカエルも同様に、新しいFrankixalus属の仲間かもしれない。

「アジアの特にこのあたりは調査がほとんど進んでいません。さらなる新種が見つかっても、何ら驚きではありません」とハンケン氏は述べた。

子どもの朝食のために卵を産むようなカエルは他にもいるのだろうか。今後の成り行きを見守ろう。

(文 James Owen、訳 堀込泰三、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2016年1月25日付]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_