ネットが火を付ける番組「報じられ系バラエティー」日経エンタテインメント!

日経エンタテインメント!

『ワイドナショー』。番組のコンセプトは、「普段は取材される側の芸能人たちが、個人の意見を話すためのワイドショー」。芸能ニュースや社会問題などを取り上げる。ゲストたちが独特の感性で話題を捉え、熱い持論を展開する。日曜10時/フジテレビ系

トーク番組や、暴露系のバラエティーでの著名人の発言が、Yahoo!ニュースなどで話題になることが増えた。以前からスポーツ紙などで、テレビ番組の内容が引用されることはあったが、より多くの人の目に触れるネット媒体で紹介されることにより、知名度を上げた番組もある。中でも目立つのが『ワイドナショー』(フジ系)と『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレ朝系)だ。この2番組に関しては、複数のサイトで報じられることが多い。

『ワイドナショー』は、松本人志がコメンテーター、東野幸治がMCを務めるオピニオン系のバラエティーで、毎週のように誰かの発言がネットニュースになっている(表参照)。発言のストッパーがかからないように、生放送ではなく、あえて週末に収録したものを放送しているとのこと。大胆な持論を展開する人も多く、ニュースバリューがあることが多々あるようだ。

あるスポーツ紙関係者は、取材が発生しないテレビ番組引用系の記事を「積極的にはやりたくない」としながらも、「安保法案に関してタレントがズバリ意見を言ったりすれば、それは報道する価値があるし、無視するわけにはいかない」と明かす。そういった記事が思いがけずページビューを稼ぐこともあるという。

スポーツ新聞5紙(日刊スポーツ、スポーツニッポン、スポーツ報知、サンケイスポーツ、デイリースポーツ)のウェブサイトで『ワイドナショー』と『しくじり先生』の記事を検索。複数媒体が報じた回の一部の見出しをピックアップした

『しくじり先生 俺みたいになるな!!』大きな失敗をしてしまった「しくじり先生」を招いて、その経験と敗因を講義してもらう反面教師バラエティ。月曜20時/テレビ朝日系

『しくじり先生』も、注目度は高い。人生で大きなしくじりを経験した著名人が、授業形式で失敗談を披露する。15年4月に深夜放送からゴールデンタイムに昇格してから、ニュースになることが増えた。登場する先生は、自分をさらけ出す覚悟が決まっている。打ち合わせではNGだったことも、本番でつい自ら口にしてしまう展開もあるといい、驚くようなぶっちゃけ話がネットニュースとなる。

『ワイドナショー』は視聴率では8~9%を取ることが多く、裏に同ジャンルで14年続く『サンデー・ジャポン』に迫る勢いを見せている。番組が活気づくことで出演者の発言が注目され、それがネットニュースになることで番組への関心も高まる。“お手軽”と批判されることも多いテレビの引用ニュースだが、こうした記事で報じられやすい番組は、しっかりと恩恵を受けているようだ。

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2016年1月号の記事を再構成]

エンタメ!連載記事一覧