マネー研究所

男の家計改善

銀行の得は個人の損 ローンは短く投資は長期で

日経マネー

2016/2/17

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日経マネー

 枝葉の節約もいいが、男なら太い幹の「構造」を知り、改善を考えるべし――。労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野の事務局長を務める塚原哲氏が、アッパーミドル層の男性を対象に「骨太」の家計改善法を伝授する。21回目は、「お金の構造」から資産の殖やし方をみていこう。ポイントは、殖やすには「細くても長く」、減らさないためには「銀行のアドバイスをうのみにしない」の2つだ。

 前回は「プラスの運用」と「マイナスの運用」の意味と殖やし方の順序について触れたが、今回は角度を変えて「お金の構造」を表裏性から考えてみよう。

■少額でも長く運用すること

 一部の例外を除き、アッパーミドルの会社員が現実的になし得る財産形成は、財形貯蓄や団体年金保険(共済)、確定拠出年金(DC)など毎月積み立てていくものが中心だ[注1]。積立投資信託などもその一角を占めてきている。

 いわゆる長期積立投資で大切なことは、毎月わずかな額であっても運用期間を長く取ることだ。表1は毎月1万円を30年間積み立てるAさんと、毎月3万円を10年間積み立てるBさんとを比べたもの。細く長く積み立てるAさんと太く短く積み立てるBさんという違いはあれ、共に自分で積み立てた元本は360万円で同額だ。

 物価水準が変わらず運用益も付かなければ両者の積立の評価額は360万円で同じだが、仮に1%の運用利回りが得られるとすれば、Aさんの評価額は約420万円、Bさんのそれは約378万円となり、Aさんの方が多くなる。

 これを実生活になぞらえてみると、Aさんは30歳から60歳まで積み立てた場合、Bさんはスタートが遅れて50歳から60歳まで積み立てた場合に相当する。同額の360万円を拠出したのにAさんの評価額はBさんを約41万円上回っていて、Bさんはもっと積立額を増やさないとAさんに追い付けない。

 仮に3%の運用益が得られるなら両者の差は約164万円、5%なら約366万円となり、拠出額の360万円とほぼ同額の差がついてくる。時間を味方に付けるプラスの運用においては、額がわずかでも時間をかけることが大切なのだ。

[注1]就業時間中の金融取引を禁じている企業が多い

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