仕事、人間関係、片づけ…。なかなか行動に移せない原因は「心の状態」にあるのかもしれません。後ろ向きな気持ちにサヨナラする方法を伝授します。

考え過ぎることが「めんどくさい」を生む
「今、さまざまなことに“めんどくさい”と感じる人が増えている」と、行動心理コンサルタントの鶴田豊和さん。著書『「めんどくさい」がなくなる本』は14万部以上売れるなど、注目されている感情のひとつだ。
「特に職場は、合理的で理論的な思考が好まれる場所。感性を重視する女性は、無理に合わせる場面が多くなって、疲れやすく、“めんどくさい”という感情が湧きやすいのです」
面倒な感情には2種類あり、行動によるものか、人間関係によるものかで大別される。前者は「面倒な気持ちからやる気が起きず、行動に移せない」ケース。その最大要因は「考え過ぎ」なのだそう。「複数の作業を同時に処理しようとすると、“あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ…”と一気に考え過ぎてしまい、その結果、“めんどう”な気持が強くなるんです」。1日のうちに頭に思い浮かぶ思考の大半は「なんとなくの思考」だと鶴田さん。「お腹が空いた、上司に怒られてついてないなど、意識的に考えようと思って湧いてくるものではなく、しかもそのほとんどはネガティブなもの。それゆえ、新しいことをやろうとしてもめんどくさいという気持が強くなる」。考え過ぎない習慣を意識してつくることが肝心だ。
次に、ウマの合わない上司や噂話好きの同僚など、職場で「人間関係が面倒」と感じるケース。「価値観が異なる相手に合わせようとするほど、ストレスを感じ“めんどくさい”気持ちになる。仕事のパフォーマンスにも影響するから、対策を知っておくことは重要です」
以下に、知っているだけで心の疲れが軽くなる、具体的なケースごとの対処法を紹介した。今日からめんどくさい自分にサヨナラしよう。











人間関係の「めんどくさい」はこうして消せる
相手に合わせて無理をすると「めんどくさい」という感情が。自然体になることができれば「めんどくさい」が解消できる。
【ウマが合わない上司】
相手の良い点や自分に対して良くしてくれたことを書き出し、上司側の視点に立とう。上司への認識を変えれば相手も変わる可能性がある。
【噂話好きの同僚】
自分に興味のないことを延々と話す同僚への対処法は、相手に“理解”はするけれど、内容の“同意はしない”というスタンスを。
【やる気十二分の先輩】
自分に過度なプレッシャーをかけられるのはつらい。相手を尊重しつつも高いテンションに合わせず、自分は自然体で対応。
【すぐに「はい」と言わない後輩】
やる気を引き出すポイントはどこかヒアリングを。なぜこの仕事が大切なのかを伝え、仕事に意義を見いだせれば喜んで仕事をするはず。
相手に合わせて無理をすると「めんどくさい」という感情が。自然体になることができれば「めんどくさい」が解消できる。
【ウマが合わない上司】
相手の良い点や自分に対して良くしてくれたことを書き出し、上司側の視点に立とう。上司への認識を変えれば相手も変わる可能性がある。
【噂話好きの同僚】
自分に興味のないことを延々と話す同僚への対処法は、相手に“理解”はするけれど、内容の“同意はしない”というスタンスを。
【やる気十二分の先輩】
自分に過度なプレッシャーをかけられるのはつらい。相手を尊重しつつも高いテンションに合わせず、自分は自然体で対応。
【すぐに「はい」と言わない後輩】
やる気を引き出すポイントはどこかヒアリングを。なぜこの仕事が大切なのかを伝え、仕事に意義を見いだせれば喜んで仕事をするはず。
この人に聞きました

鶴田豊和さん
行動心理コンサルタント。自分のなかに隠された“情熱発見ツール”と呼ばれる「パッションテスト」の日本初の指導者。日本マイクロソフト勤務時に人事担当として数千人の面接を経験。近著は『「めんどくさい」がなくなる本』(フォレスト出版)。
行動心理コンサルタント。自分のなかに隠された“情熱発見ツール”と呼ばれる「パッションテスト」の日本初の指導者。日本マイクロソフト勤務時に人事担当として数千人の面接を経験。近著は『「めんどくさい」がなくなる本』(フォレスト出版)。
(ライター 吉田明乎)
[日経ウーマン 2016年1月号の記事を再構成]