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個人投資家、辛抱の2015年 利益確保に内需株貢献

2015/12/31

日経平均の15年ぶりの2万円台回復、中国発の世界同時株安に米国の利上げ――。1年を通して市場が大きく揺れ動くなかで2015年、個人はどのように投資と向き合い、資産を増やそうとしたのか。読者を対象にしたアンケート調査から個人投資家の泣き笑いを探ってみよう。

「今年は出だしはよかったんだけど……」。そうこぼすのは、2012年、アベノミクス相場が始まる直前から本格的に株式投資を始めたという大阪府の専業主婦Kさん(50)。これまで毎年100万円を超える利益を上げ、今年も7月までに日本電産株など数銘柄を売却し、50万円ほどの利益を得ていた。

ペースが乱れたのは中国の人民元切り下げを機に世界的に株価が急落した8月の「チャイナショック」以降。7月に購入したナブテスコ株などで含み損が約30万円に膨らむ。「保有する投資信託の分配金などと合わせて、数十万円の利益を確保するのがやっと」とKさんは話す。

今年の日経平均株価は春にかけてほぼ一本調子で上昇し、4月に約15年ぶりとなる2万円の大台をつけた(グラフA)。世界株安に見舞われた後の9月には一転して1万6000円台まで下落。足元では一進一退となっている。

■「プラス確保」54%

日経生活モニターに登録した読者へのアンケート調査(回答者763人)によると、運用する資産全体の成績が今年プラスを確保した人の比率は54%(グラフB)。半数は超えたものの、その比率は、株高・円安の追い風が年末にかけて吹いた昨年の調査時(65%)よりは低い。

プラス幅で最も多いのは「10%未満」。年前半の好調相場の下で大きな利益を蓄え、夏場以降の波乱相場に足を引っ張られながら、プラス運用を維持した人が多い。今年運用した商品のトップは「日本株」で71%(前年調査時は69%)。2位の「預貯金」(35%)と3位の「日本株投信」(21%)はそれぞれ順位、率とも昨年と変わらない(グラフC)。

運用に貢献した資産としては小売りやサービスなど内需関連の国内株式を挙げる声が多い。新興国の景気減速などの影響を受けにくく全般に株価は堅調だ。

訪日外国人の買い物需要を取り込むと期待される「インバウンド銘柄」で恩恵を受けたのは東京都の会社員Sさん(55)。株主優待を目当てに昨年購入した東日本旅客鉄道(JR東日本)株が今年、一時4割ほど上昇。「これほど値上がりするとはうれしい誤算で、しばらく持ち続けたい」と話す。

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