
たいきち うわー、どら焼き。いただきま~す。
りこ 鯛吉さんのおかげで、随分きれいになったわ。お休みなのに悪いわね。
にいさ パパも鯛吉さんを見習ってよ。片付け、全然進んでないじゃない。
とうしろう マイナンバーの通知カードをどこに置いておくか迷ってね。この間、人目に触れない場所にしまったが、すぐに使えないのも困るだろ。なあ、鯛吉くん。
たいきち あまり難しく考える必要はないと思いますよ。当面は使う機会は少ないでしょうから。
とうしろう そうなの?
たいきち マイナンバーが必要になるケースは段階的に増える見込みです。来年はまず社会保障と税関連、災害対策で利用が始まります。
とうしろう 会社にも聞かれるんだよね。
たいきち ええ、ご家族の分も含めて。社会保障や税の手続きで必要ですから。藤志郎さんの場合、それ以外に使う機会がないということは十分あり得ますね。
とうしろう せっかく考えていたのに。何か、損した気分だな。
たいきち 2016年はいわば助走期間で、マイナンバーが本格的に広がるのは17年からといわれています。16年分の確定申告や企業の健康保険の手続きなどで使う見込みです。18年になると、任意ですが預貯金の口座でも利用できるようになります。
とうしろう どうして17年から広がるのかな。
たいきち 17年の1月から国の機関同士が相互に情報を提供できるようになるからです。7月には地方自治体も対象になります。
にいさ どんなメリットがあるの?
たいきち 行政手続きの効率化だろうね。例えば地方自治体で児童手当の手続きをする際には、今は健康保険証と所得証明書といった書類が必要になる。支給条件や本人の申請であることを確認する必要があるからね。マイナンバーを使えばほかの機関に保管されている情報を簡単に確認できるから、住民は書類を用意せずに済むし、役所側は複数の書類を照らし合わせる手間がなくなる。