マネー研究所

男の家計改善

「ローン返済中に学資保険も」 その考え方が損の元

日経マネー

2016/1/19

日経マネー

 枝葉の節約もいいが、男なら太い幹の「構造」を知り、改善を考えるべし――。労働組合シンクタンクの生活経済研究所長野の事務局長を務める塚原哲氏が、アッパーミドル層の男性を対象に「骨太」の家計改善法を伝授する。20回目は、資産運用の基本となる「プラスの運用」「マイナスの運用」について考える。住宅ローンを抱えながら資産を運用するよりも、返済一本に絞った方が2倍以上お得になる。

 本コラムでは、これまで様々な金融商品や社会保障制度の「構造」をテーマに取り上げてきたが、今回はもっと間口を広げて、どの分野にも共通し得る本質的な「お金の構造」に触れておこう。

 日経マネー誌は株式や投資信託、FX、個人年金など多様なテーマを扱う雑誌なので、それぞれに特化した読者も多いことと思う。テーマごとに掘り下げて実践することは大切だが、お金の構造はどの分野でも最低限押さえておくべき要素だ。

■マイナス資産は素早く削れ

 資産運用は「プラスの財産をいかに殖やすか」という視点に立つことが多い。しかし、正味財産はプラスの財産だけではなく、マイナスの財産すなわち負債も合わせて考える必要がある。

 「そんなことは当たり前」と思われるかもしれないが、真に理解している人は多くない。もし、あなたが住宅ローンを返済しながら資産運用もしているのであれば、まさに理解していない人の一人だ。

 いわゆる資産運用を「プラスの運用」と定義すると、住宅ローンなどの負債は「マイナスの運用」に位置付けられる。プラスの運用は複利効果により時間が経つほどお金がどんどん殖えていく「時間を味方に付ける領域」だが、マイナスの運用は全く逆。複利効果により「時間を敵に回す領域」だ(図1)。

 この構造の意味を正しく理解すると、正味財産をマイナスの領域からプラスの領域に素早くシフトすることが重要だということが分かる。その点において、プラスの運用とマイナスの運用を同時に実施することは効率が悪い。

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