食費・電気代で家計改善 買い物は頻度決めムダ省く

もっとも、まとめ買いは1週間分の献立をあらかじめ考え、食材のやり繰りも必要なので、料理が苦手な人にはややハードルが高いかもしれない。そうした人向けにFPの圦本弘美氏は3日単位での予算管理を勧める。買った食材を3日間で使い切れる献立の組み合わせを決め、3日に1回のペースで買い物をする方法だ。「失敗しても3日ごとに気持ちをリセットして再挑戦できる」(圦本氏)ため、長続きしやすいという。

旧型を買い替え

一方、電気代の節約を考えるには、まず毎月の電気料金を把握しよう。請求書などが残っていなければ、電力各社がインターネットで提供する照会サービスを利用するといい。東京電力の「でんき家計簿」は過去2年分の電気料金を見られる。家族構成や住宅タイプが似通っている世帯の平均と比較もできるので、平均を大幅に上回っていれば節電の余地がありそうだ。

節電効果が出やすいとされるのが古い家電の買い替えだ。家電製品の省エネ性能は年々進歩している。環境省の節電情報サイト「しんきゅうさん」はエアコン、冷蔵庫など5品目について現在使っている製品の購入時期や新しく買う製品のメーカー、型番を入力すると、どのくらい電気料金が下がるか試算できる。

特に冷蔵庫はここ数年で省エネ性能が伸びた。福島原発事故をきっかけに消費者の節電意識が強まり、メーカーが性能を高めたからだ。例えば10年前に購入した容量500リットル前後の大型機種を買い替えると、年間で1万円を超える節電効果が出ることがある。

ただ買い替えによる節電分だけで購入費を回収するのは難しい。日ごろから節電につながる使い方を心掛けることが大切だ。冷蔵庫なら食品を詰め込み過ぎない、ドアを開ける時間を短くするといった工夫が必要だ。

冬の節電は暖房が最大のポイントになる。夏に比べて外気との温度差が大きく、エアコンは消費電力がふくらみやすい。和田氏は「広いリビングに1人しかいない場合などはエアコンを付けず、小型ヒーターや電気ひざ掛けを使ったらどうか」と提案する。(表悟志)

■外食の場は交流機会 単身女性は削らずに
独身で一人暮らしの「おひとりさま」は、中年にさしかかると外食スタイルの男女差が顕著になる。総務省の家計調査で「交際費」に含まれる食費は、35~59歳で働く単身女性は月5486円と若い世代の2倍強に増えるのに対し、単身男性は3222円と微増にとどまる。
「女性は男性よりも積極的に友人とテーブルを囲む機会を持っているのではないか」とみずほ情報総研の藤森克彦・主席研究員は話す。2017年4月に外食の消費税率は10%になる見通しだが「交際のための外食は特に単身女性にとって大切なコミュニケーション手段の一つ。老後のためにもできるだけ削らないほうがいい」と助言する。

[日本経済新聞朝刊2015年12月16日付]

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