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JR大阪駅の「エキドンキ」は小さくても存在感あり

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日経トレンディネット

ドン・キホーテグループ初の駅ナカ業態「エキドンキ」が2015年10月30日、JR大阪駅構内の商業施設「エキマルシェ大阪」にオープンした。

これまで1000~3000平方メートルの中・大型店を出店して店舗網を拡大してきたが、エキドンキの売り場面積は約400平方メートルとドン・キホーテ業態では最小規模。取り扱い品目も通常店が4万~6万アイテムなのに対し、エキドンキは1万5000アイテムに圧縮。狭いながらも中身の濃い品ぞろえで、目的買い客のニーズに応えていくという。

主なターゲットは通勤・通学者など時短消費型の日常的な駅利用者で、全体の約6割を想定。次に多いと予想するのがインバウンド(訪日外国人)と国内の旅行者で、それぞれ2割程度とみている。「日常利用と非日常利用という両方の客層を同時に取り込んでいく。ただ、家賃の高い駅ナカで収益を残すには、これまでのような品ぞろえや運営方法は通用しない」と、ドン・キホーテ事業本部大阪支社の町田悟史支社長は話す。

さらに、駅ナカの店舗は安全上の規制が多く、圧縮陳列やPOPのぶら下げといった同店特有の内装をそのまま採用することができない。初の試みに試行錯誤しながらも駅ナカの利便性とドンキらしさを表現したショップが、エキドンキというわけだ。また、エキドンキでは新商品のテスト販売も行い、アンテナショップとしての役割も担う。

JR大阪駅桜橋口の平日1日の通行客は約14万人。2012年10月に開業したエキマルシェ大阪は、大阪駅西側エリアの活性化に貢献したものの、施設間競争の激化でスーパー業態が撤退。その跡地に出店したエキドンキの集客力に期待がかかる。

インバウンド向けの品ぞろえにノウハウ結集

売り場はワンフロアで、土産などの食品を中心に、化粧品、電化製品、衣料品・カバン、生活雑貨、玩具、旅行・快適グッズ、スマホグッズ、季節品・バラエティ雑貨などが並ぶ。

なかでも重点商品と位置付けられるのが、「インバウンド向けの免税商品」「国内外ツーリスト向けの大阪土産や日本土産」「アミューズメント性の高い季節商品」の3つ。これらに加え、出張などで急な宿泊を余儀なくされたビジネスマン向けに、ネクタイや下着などのアイテムを数多くそろえているのが特徴だ。

とりわけ、インバウンドの"爆買い"を狙ったアイテムについては、全店で人気の高い売れ筋商品を集積。「インバウンド比率の高い道頓堀店などで売れている商品をそれぞれのカテゴリーで拾い出した」(町田支社長)。

例えば、抹茶チョコレートや酵素系健康食品のほか、炊飯ジャー、セラミック包丁、美容小物家電、キティちゃんグッズ、ステンレスボトルなど、人気の免税対応品と土産品が目立つ。「外貨で欲しいものGET!!」と大きく書かれたPOPが購買意欲を喚起するほか、店内には免税カウンターを設置。英語、中国語、韓国語に対応する専属スタッフが配置され、外貨7通貨によるレジ精算サービスやフリーWi-Fiなど、訪日外国人観光客の買い物をサポートする。

「日本一安いコーチ」のバッグはなんと1万円

実はメインエントランスは、JR大阪駅桜橋口の券売機の横にある。間口が狭く、見逃してしまいそうだが、クリスマス、ハロウィンなどシーズンイベント関連や旬の商品を展開するフリースペースとし、1日約14万人の通行客を意識した売り場づくりを行っているという。

「一品の単価が高く、粗利が確保できる季節品を前面に打ち出すことで収益率を高めたい」(町田支社長)という狙いも。以前はコンビニが入居していたが、「出店交渉ではココありきで話を進めた。家賃が高くても、このスペースは外せなかった」(同社大阪支社新規事業プロジェクト・中尾宗孝ゼネラルマネージャー)という。反対側のエントランスは逆に広く開放し、大阪土産や日本全国の名産品とシーズン商品を販売。キャラクターのドンペンのオブジェとスタンプ台を設置し、エンタテインメント性を高めている。

梅田店では販売していない商品を展開しているのも特徴の一つ。例えば、取材時点では"日本一安いコーチのバッグ"。ブランドバッグの豊富な品ぞろえで定評のあるドンキだが、他店で売れ残った在庫品や型落ち品を超破格値で販売する。ほかにはない価格のブランドバッグを揃えることでエキドンキへの来店を促進。「今後はこうした来店動機を増やしていくことが課題」(町田支社長)と話す。 

出張族の宿泊需要を狙ったメンズ下着は、500円以下のTシャツや無地のトランクスなど、コンビニ商品より2割以上安い商品を拡充。充電器やケーブル、スマホアクセサリーなどのデジタルモバイルグッズも充実しているので、大阪駅を利用する際には重宝しそうだ。

数々の規制をクリアし、独自の陳列でドンキらしさ表現

初のエキナカ業態となったエキドンキでは、法的規制や施設独自の基準をクリアするために売り場作りでさまざまな工夫が凝らされている。例えばドンキといえば圧縮陳列が有名だが、上空間の陳列はNG。そのかわり、ゴンドラ什器の下までフル活用し、主力の定番商品の棚面積を広げて売れ筋の欠品を防止しながら売り上げを確保していく。また、迷路のようなワクワク感のある売り場を演出するため、通常、通路は曲線や斜めの動線を多用するが、狭小店舗のエキドンキでは主導線が直線通路になっている。さらに「単品を拡販するため、押していきたい商品は棚面積を広く取るなど、棚割りを工夫した」(商品部担当者)という。

人件費を抑えるため、維持しやすい売り場づくりにも力を入れている。アルバイトでも品出ししやすいよう、平台の陳列をなくし、棚中心で構成。「圧縮陳列はドンキの大きな特徴だが、手間がかかるため、補充しやすい棚陳列中心の売り場にした」(町田支社長)。

店内には、ドンキを特徴づける「個性的な手書きPOP」も随所に設置。バイヤーのおすすめポイントや小ネタなどが書かれていて、POPを見て回るだけでも飽きない。圧縮陳列はなくても、買い物の楽しさやワクワク感を創出するユニークな演出は健在。目的消費型の店舗ではあるが、じっくり見ていると1時間は楽しめそうだ。

ドン・キホーテグループは根強い消費者の節約志向や選別消費の動きを捉え、着実に業績を拡大。大手小売りの中でも高い成長率を維持し、快走を続けている。最近では、消費税増税を千載一遇の好機ととらえて想定以上の成果を上げたほか、新免税制度の導入以降、成長著しいインバウンド需要を獲得し、存在感を発揮。2015年7~9月までの決算も予想を上回る増収増益となった。

今後の出店については、多彩な店舗開発を進める方針だ。エキナカ業態もその一つ。業界関係者によると「月商1億円は固い」とみられ、同店が成功すれば、駅立地の出店が今後加速するのは間違いない。また、梅田の市場規模を考えると「3店舗以上あってもいい」と町田支社長。駅構内で圧倒的な集客を誇るドラッグストアのシェア奪取を狙い、医薬品の取り扱いも検討中だ。

(ライター 橋長初代)

[日経トレンディネット 2015年12月4日付の記事を再構成]

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