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キャリア実現に夫の協力を引き出す 駒崎弘樹さん

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日経DUAL
病児保育サービスの認定NPO法人フローレンス代表理事・駒崎弘樹さんと、これからの社会をより住みやすい場所にしていくことを考えます。今回は、共働き夫婦のキャリアプランニングについて、駒崎さんが思うところを語ります。

二馬力だからできる 共働きのキャリア戦略

こんにちは。認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹です。この連載では、共働き育児中の世代が前向きに目の前の課題を乗り越え、将来を切り開いていくために大事だと僕が感じている思考や視点についてお伝えしています。

今回のテーマに据えたいのは、ズバリ、夫婦のキャリアプランニングです。

夫婦それぞれのキャリアに関して、「共働き」という前提で考えると、これまでの"常識"とは違う可能性や課題が見えてきます。

まず、キャリアプランに関しては、共働きであることは大きなメリットをもたらすと僕は思います。つまり、「二馬力」の収入源が確保できることによって、家庭を運営している二つのエンジンのうち一つが万が一働かなくなったとしても、もう一つのエンジンが機能してくれるというメリットです。

妻か夫のどちらかが、体調を崩して療養が必要になったとき、子どもや親のケアでまとまった期間の休職の必要が生じたとき、あるいは留学や大学院進学を通じて本気で習得したいテーマを見つけたとき。そんな人生の変化にフレキシブルに対応することを兼ねられるのは、二馬力の共働きならではです。

一人分の稼ぎがなくなって一時的に収入減となっても、もう一人の収入で何とか家庭を回していける。その選択肢があるかないかでは、夫婦それぞれのキャリアプランの可能性の幅がまるで違ってきますよね。

例えば、「30代半ばで大学院に入って2年間勉強してから転職する」「5年会社勤めしたけれど、やはり弁護士になりたい夢を捨てきれないから司法試験にチャレンジする」といったキャリアコースは「夫が"片働き"で一家を支える」という高度経済成長期の典型的モデル家庭ではかなり難しいことだったのではないでしょうか。

共働きであれば、現実的な選択肢として可能になる。男女共に、キャリアの自由度が増しているということです。

まずは、自分のキャリアの可能性を広げてくれるパートナーの存在に感謝。お互いに「君の仕事に、ありがとう」の気持ちを持つことが、夫婦にとって大切なことなのだと改めて思います。

そして、この二馬力のメリットを最大限享受するために不可欠なのが、夫婦間の"キャリア・コミュニケーション"です。

これから先、自分がどんな立場で、どんな働き方をして、どんな仕事に携わっていきたいのか。5年後、10年後くらい先のイメージを夫婦間で伝えることはすごく大事なことだと思います。

このように文面で紹介するとサラッと読み飛ばされそうですが、意外にできている夫婦は少ないのではないでしょうか。

本当に分かっていますか。妻が、夫が、将来どんな働き方をしたいと思っているのかを。

妻が実はバリバリ志向だったことを知らなかった

実は僕自身も、妻のキャリアプランについて「全然分かっていなかった」とつい半年ほど前に自覚したばかりなのです。

僕の妻は公務員として働く傍ら、地域で主に女性を対象にしたキャリアプランニングのワークショップを開く活動をしています。その練習に付き合う形で、たまたま妻自身の「10年後のキャリアプラン」を聞く機会があったのですが、僕が思っていたよりもかなりの「バリバリ志向」であったことを知ったのです。

現在、妻は小さい子ども2人の育児のために時短勤務で働いていて、時短を選択した当初は「育児の時間をできるだけ確保したい」という希望が強く、その気持ちが今でも続いているものと僕は受け止めていました。ところが、数年たった今の気持ちを改めて聞いてみると、「職場で活躍できるように早めにフルタイムに復帰したい」という希望が強くあるとのこと。意外なほどの変化に「へぇ、そんなこと考えていたんだ」と驚いてしまいました。

早速妻がフルタイムに復帰できるためのインフラ整備について、夫婦で作戦を練ることに。妻が早く出社できる環境づくりが必要だと分かり、そのためには子ども達に朝食を食べさせる時間帯の繰り上げが、ひいては家族全員の起床時間の繰り上げが必須ということが分かり、生活リズムの見直しが必要であることが明確になりました。

相手の希望が伝われば、「どうすればそれが実現できるか」という戦略が立てられます。しかし、希望がまったく伝わってこなければ、戦略を立てようもありません。

夫に分かってほしい希望は、言葉で分かりやすく伝える

妻側が「夫が反対するかと思って言い出しにくかった」と思っていたとすれば、それも勘違いかもしれません。僕自身もそうですが、僕の周りには「妻がたくさん稼いでくれることは大歓迎」という男が多いし、増えてきていると感じます。何より、妻自身が希望している働き方をかなえて毎日機嫌よく過ごしてくれることが一番と考える男性は多いのではないでしょうか。

夫婦によって価値観は違うので、挙がってくる希望には様々なパターンが考えられると思いますが、要は「これからどう働きたいか」という本音で気持ちを伝えることが大事なのだと思います。

ここで女性の皆さんに強調しておきたいお願いがあります。「夫に分かってほしい希望は、必ず言葉で分かりやすく伝えてください」というお願いです。

仲良し夫婦ほど落とし穴かもしれませんが、お互いのキャリアの希望については「分かってくれているはず」と期待を抱きがちです。しかし…、特に男は鈍感ですので、「目線や声のトーンで気づいてほしい。ていうか、空気で分かるでしょ」という期待はまったくのムダになります。ぜひ言葉で分かりやすく伝えることをおすすめします。

一度理解すれば、戦略を立てることが男は大好きです。「妻の問題解決」のために色々と策を練ると思います。目指すべきゴールが見えれば、「妻がもっと仕事に打ち込むためには家事負担3割減の攻略が必須。となれば、いよいよ掃除ロボットの出動か。週末の出勤に備えてシッターの確保にも備えるべきか」と具体的に考えやすくなるのです。

毎日熱く語り合う必要はありませんが、時々お互いのキャリアプランについて伝え合い、それがかなうための作戦会議をする。時にはどちらかがタイミングを譲るなど、バランスを取るための調整も生じるでしょう。

そんなコミュニケーションができれば、夫婦は"チーム"としてより信頼関係を深めていけるのではないでしょうか。

駒崎弘樹
 1979年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業後、2004年にNPO法人フローレンスを設立。日本初の「共済型・訪問型」の病児保育サービスを首都圏で開始、共働きやひとり親の子育て家庭をサポートする。2010年からは待機児童問題の解決のため、空き住戸を使った「おうち保育園」を展開し、政府の待機児童対策政策に採用される。2012年、一般財団法人日本病児保育協会、NPO法人全国小規模保育協議会を設立、理事長に就任。現在、厚生労働省「イクメンプロジェクト」推進委員会座長、内閣府「子ども・子育て会議」委員、東京都「子供・子育て会議」委員、横須賀市こども政策アドバイザーを務める。著書に『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』(英治出版)、『働き方革命』(ちくま新書)等。一男一女の父であり、子どもの誕生時にはそれぞれ2カ月の育児休暇を取得。

(ライター 宮本恵理子)

[日経DUAL 2015年10月26日付記事を再構成]

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