世界最大級の滝はアフリカでもっとも見事な光景

日経ナショナル ジオグラフィック社

2015/12/27
ナショナルジオグラフィック日本版

最近では世界旅行の幅がずいぶん広がってきましたが、家族や友人、恋人などの大切な人と至福のときをどう過ごしたらいいかを企画するのは意外に難しいもの。そこでナショナル ジオグラフィックが多数あるリゾートの中から、一定期間滞在してゆっくりと過ごすのにふさわしい、魅力的な旅先とステイ先(滞在先)をご紹介します。
「雷鳴とどろく水煙」と呼ばれるビクトリアの滝。(Photo: Courtesy of the Royal Livingstone Hotel)

アフリカ大陸の南部、ザンビアとジンバブエの国境にまたがるビクトリアの滝。大切な人と過ごす景勝地として、世界でこれほど迫力のある場所もないでしょう。この滝を訪ねるなら、2月から5月までの満月の日を選び、何も説明せず大切な人を世界でもっとも大きな滝(幅1708メートル、高さ108メートル)が見えるバルコニーへ誘い出しましょう。息を呑むような光景が眼前に広がります。明るい月の光に輝いて虹が現れるかもしれません。

ここの先住民コロロ族はかつてこの滝を「モシ・オ・トゥニャ(雷鳴とどろく水煙)」と呼びました。ザンベジ川がマカディカディ塩湖から玄武岩の渓谷に落下するとき、耳をつんざくような轟音(ごうおん)とともに、濃い蒸気状の水煙が舞い上がることからついた名前です。50キロ離れたところから見える白い水煙をバックに、つかの間の虹が現れます。

1855年にスコットランド出身の探検家デビッド・リビングストンがヨーロッパ人として初めてこの滝に遭遇しましたが、残念ながら虹は見なかったようです。しかし彼は深く感銘し、「アフリカで見たもっとも見事な光景だ」と日記に書いています。

ビクトリアの滝の迫力。ザンベジ川はビクトリアの滝を経て川幅を広げ、島をつくり、いくつもの水路に分かれる。(Photo: Courtesy of the Royal Livingstone Hotel)

広大な国立公園のなか、自然の力に圧倒される

ビクトリアの滝は、隣接するモシ・オ・トゥニャ国立公園とビクトリア・フォールズ国立公園に守られています。これらの国立公園はザンビアとジンバブエにまたがって広がり、面積は約80平方キロに及んでいます。圧倒的な自然の力とアフリカ大陸探検の大いなる物語を象徴する場所といっていいでしょう。野性的で冒険的な旅なら、ザンベジ川の急流でラフティングをする、滝の上でバンジージャンプをする、ゾウの背に乗ってトレッキングに出かけシマウマ、キリン、ヌー、インパラ、サル、ワニを観察するなどが挙げられます。

満月であろうとなかろうと、当地での宿泊は「ロイヤル・リビングストン・ホテル」がお勧めです。このホテルの名前は、まさに滝を“発見した”前述のリビングストンにちなんでつけられました。アフリカの神秘とビクトリア王朝時代のコロニアルな壮麗さが見事に組み合わさったホテルです。

ビクトリアの滝からわずか徒歩15分の至近距離に、「ロイヤル・リビングストン・ホテル」がある。(Photo: Courtesy of the Royal Livingstone Hotel)

【見どころと滞在】

▼ビクトリアの滝では、ザンベジ川が大音響を響かせ、水煙を巻き上げながらマカディカディ塩湖から玄武岩の渓谷に落下する。

▼「ロイヤル・リビングストン・ホテル」の中は、家具や調度品などをはじめビクトリア朝時代のコロニアルな壮麗さが漂っている。

▼滝の見学のあとは、隣接するモシ・オ・トゥニャ国立公園とビクトリア・フォールズ国立公園のなかを散策したい。

(日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック『一生に一度だけの旅 GRANDE 大切な人と過ごす贅沢ステイ』を再構成]

〔参考〕ナショナル ジオグラフィック『一生に一度だけの旅 GRANDE 大切な人と過ごす贅沢ステイ』は、家族や友人、恋人などの大切な人と一緒に最高の休日を過ごすための旅行ガイドです。一定期間滞在してゆっくりと過ごせる、世界81地域の旅先とステイ先(滞在先)を厳選し、豊富な美しい写真とともに紹介しています。世界遺産を堪能できる快適な過ごし方から、あまり知られていない景勝地や秘境のリゾートまでを網羅している格好の1冊です。

一生に一度だけの旅 GRANDE 大切な人と過ごす 贅沢ステイ

著者:ジャスミーナ・トリフォーニ
出版:日経ナショナルジオグラフィック社
価格:3,240円(税込み)

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