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HMVも復活 公園通りの新スポット「渋谷モディ」

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

2015年11月19日、渋谷公園通り入口のランドマークとしておなじみの「マルイシティ渋谷」が、「渋谷モディ」としてリニューアルオープンした。モディは丸井グループのエイムクリエイツ(東京都中野区)が運営する商業施設だ。

コンセプトは「知的商業空間」。のべ4400人の顧客が参加した企画会議をもとに、「衣・食・住」に加え、「遊ぶ」「憩う」「学ぶ」「創る」といった多様なコンテンツを集積したという。

そのコンセプトを最大限に表現しているのは、5階から7階の「ブック&カルチャー」の3フロアを占める「HMV&BOOKS TOKYO」。ローソンHMVエンタテイメント(東京都品川区)が書籍と音楽を軸に、関連グッズやチケットなど、同グループのエンタメコンテンツを融合させた新業態店舗だ。"渋谷のHMV"としては2010年8月に閉店して以来5年ぶりの復活となる。

路面には、海外の人気店が2店舗並ぶ。1階にはオーストラリア発のパイ専門店「パイフェイス」の日本におけるフラッグシップショップがオープン。イートインスタイルの店舗としては日本初出店で、オーストラリアの伝統的な具だくさんのミートパイを中心に、セイボリーパイ(総菜パイ)9種類、日本オリジナルのスイーツパイ7種類がそろう。「10月27日にオープンしたばかりのテイクアウト専門業態『ラゾーナ川崎プラザ店』では、早くも多くのリピーターがついている」(同店)とのことで、渋谷の新たなストリートフードとして人気を呼びそうだ。さらにパルコ側に面した1、2階には、ミラノで行列の老舗ピッツェリア「ピッツェリア スポンティーニ」が2店舗目を出店。

また会員数100万人超のセレクト・アウトレット型ECサイト「ルクサ」のリアルショップや、ジューススタンドを併設した新業態のコスメショップなど、"新業態""初出店"ラッシュ。どんな新しい試みが見られるのか確かめるべく、足を運んだ。

"渋谷のHMV"が復活

この施設の目玉となるのが、5階から7階の3フロアを占める「HMV&BOOKS TOKYO」。「ローソンエンターメディアが、HMVジャパンの経営を引き継いだのは2010年。その時にはすでに、渋谷のHMV旗艦店は撤退していた。いつかまた、渋谷にHMVを戻したいと思う一方、『次に出すならCD専門ではなく新しい形にしたい』という思いもあった」(ローソンHMVエンタテイメントの坂本健社長)。同社がイメージしていた"日々編集され、つねに発見がある店"という構想が渋谷モディのストアコンセプトと一致し、3フロアを借りることで、HMV旗艦店を渋谷に復活させるという念願をかなえることができたという。

特に面白いと感じたのは、その独特の分類法。5階は「世界の食と旅」(世界中の食と旅にまつわる本や雑貨)、6階は「生きるヒント」(仕事や恋愛、家庭、健康などにまつわる「生きるヒント」が見つかる本)、7階は「TOKYOカルチャー」(アニメやコミックなど最前線の日本のカルチャー)など各フロアごとにコンセプトが設定され、それに沿った本やCD、雑貨が配置されている。

その中の分類もさらに変わっていて、例えば食関係の本なら「元気を作る」「美しく見せる」「ほっと一息」「味の決め手」「使いこなす」などの実践的・実感的なテーマで分類されている。さらにその本に関連した食品や雑貨、CD、DVDも近くに置いてある。例えば「野田琺瑯(ほうろう)」の本の近くには実物が置いてあり、ソースやたれの本の近くには調味料が置いてある、という具合。「数多くの出合いを作りたい」というポリシーに基づいた展示だそうだが、本がなかなか売れないといわれるなか、「書籍を単一で販売するのではなく、さまざまな商材で複合的なアプローチをしていく」(同社常務執行役員でHMV&BOOKS事業本部長の盛谷尚也氏)という。

また各フロアには50~200人収容できるイベントスペースがあり、今後、さまざまなイベントが年間1000本近くも予定されているという。「CDも本も業界全体が苦戦しているが、HMVの既存店全館を見ると、イベント体験型の店舗はある程度、認知されているようだ。大型書店だからできるイベントを通して、さまざまなジャンルの書籍との出合いを作っていきたい」(盛谷氏)という。

自分のスマホで店内のCDが自由に視聴できる

同店では展示スタイル以外にもさまざまな新しい試みを行っている。そのひとつが、HMVアプリ。手持ちのスマートフォン(スマホ)にダウンロードして店内の「HMV Wi‐Fi」に接続すると、そのスマホで試聴できるというもの(一部商品を除く)。リアル店舗初のサービスだという。また目的買いで訪れた場合、このアプリを使って自分のスマホで欲しい商品の在庫検索や予約、取り寄せもできる。

画期的だと思ったのが、"当日取り寄せサービス"。13時までに商品を注文すると、同日の19時には商品を受け取ることができる。HMVオンラインと連携しているため、約100万タイトルの商品が取り寄せ可能だそうだ。渋谷で働いている人なら、昼休みに注文すれば、会社が終わった後にはもう手に取ることができる。またレジが混みあっているときに時間をとられることがないよう、セルフレジも各フロアに2~3台ずつ設置されている。書籍の裏表紙のバーコードをかざしてクレジットカードを差し込めば、会計が終了する仕組みだ。

まるで"カフェ見本市"

HMV&BOOKS TOKYOの楽しみ方はまだある。5階と7階には人気カフェ「アナログ」などを展開するアティックプラニング(東京都渋谷区)が、新業態のカフェをオープン。5階の「カフェスタンド あかりまど」では和洋折衷のオリジナルスイーツや抹茶ドリンクが味わえる。ナンの生地を醗酵させ、パン粉をまぶして揚げ焼きしたオリジナルな「あんドーナツ」、和の食材を使用したオリジナルマカロン「和カロン」をはじめ、「最中の皮のフロランタン」「求肥(ぎゅうひ)のバウムクーヘン」など、ほかでは味わえないスイーツが目白押しだ。

7階の「LUKAS」は、国産の素材を使ったフライとソーダを提供するフードスタンド&バー。同店限定の「シブヤコーラ」は同社運営のカフェで、アマレットリキュールを使ったカクテルが人気なことから考案されたとのこと。飲んでみると普通のコーラより穏やかな味わいで、杏仁の香りをほのかに感じる"大人のコーラ"。フライとは相性が良さそう。

6階には北米スタイルのバリスタのパフォーマンスが楽しめる「ストリーマーエスプレッソ」、地下1階のエイチ・アイ・エス内には渋谷で人気のカフェ「猿田彦珈琲」が出店している。さらに1階では、ハチミツなどを素材にしたコスメブランド「ベキュアハニー」が、ハチミツ、果実、野菜を使ったオリジナルのジュースとスムージーを提供する初のジュースバーをショップに併設。4階には渋谷最大級となる118席のスターバックス コーヒーも出店している。

レストランは"カキvsチーズ"

最上階の9階には本格派レストランが2店舗と、カジュアルなカフェレストランが1店舗出店。

エスカレーターを降りてすぐに目に飛び込んでくるのが、カキが並んだ大きな窓。国内最大のオイスターバーチェーンを展開する「ヒューマンウェブ」の新業態オイスターバー「ルーフガーデンオイスターバー GUMBO&」だ。「オイスターバーデビューするならガンボ・アンドで」をコンセプトに、まるでケーキのように華やかなオイスターシューターや、カラフルなトッピングの焼きガキを提供する。「オイスターバーや生ガキになじみのなかった20~30代前半をターゲットに、カフェ感覚で気軽にカキと出合える場所にしたい」という。

その奥にあるのが、チーズ料理の新業態「チーズディッシュファクトリー」。渋谷にも多くのカフェを出店しているエスエルディーが展開する、チーズ好きのための新業態だ。ランチはパンのおかわりが自由なパンブッフェ付きで907円(税別)~、ディナーはチーズの断面を溶かして食べるラクレットやチーズフォンデュをメインにした「季節のおすすめチーズ料理のセレクションセット」が3000円と、カジュアルな価格も若い世代には魅力だろう。

同店の奥に続き部屋となっているのが、同じくエスエルディーが運営する「atari CAFE&DINING 渋谷モディ店」。「ヘルシー」「健康」をキーワードに、より気軽なカフェ食堂をテーマとした店で、ランチが17時まであったり、1人で食事しやすいカウンター席があったりと、渋谷ワーカーに使い勝手が良さそうな店だ。

オンリーワンにならなければ、生き残れない

リニューアル後の変化で最も強く感じたのは、アパレル系の店舗の割合が縮小したこと。理由を聞くと、「ゆっくり時間消費していただける施設にしたいと思っており、利用者のライフスタイル全体や、1日の過ごし方、施設に立ち寄っていただくための利用シーンなどを検討した結果、飲食・カフェ・サービス・雑貨など、必然的にアパレル以外の構成が高くなった」(エイムクリエイツ 空間プロデュース事業本部 チーフディレクターの三木聡子氏)とのこと。

大人も含め「知る」「発見する」など、好奇心を刺激するたくさんの出合いの場がある施設を目指した結果だそうだ。「施設内のさまざまなアートや、フロアごとにテーマの違うグリーンやドライフラワーでの装飾、アンティーク素材の照明など、ふらっと立ち寄っていただいても、居心地のよい空間になっている。ぜひ一度足をお運びいただき、体感していただきたい」(三木氏)

"若者の街"というイメージの渋谷エリアの中でも、公園通りに代表される宇田川町~神南エリアは1970年代から90年代にかけて、新しいファッションや文化を発信し時代をリードする場所というイメージが強かった。近年はそうした勢いをあまり感じられなかったが、今回オープンした渋谷モディのさまざまな試みを見て、このエリアの持つポテンシャルをあらためて感じた。「本やCDが売れない時代だからこそ、新しいことにチャレンジし、オンリーワンにならなければ生き残れない」というHMV&BOOKS事業本部長 盛谷尚也氏の言葉が心に残った。

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2015年11月20日付の記事を再構成]

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