マネー研究所

カリスマの直言

相場は読めぬもの 企業を選ぶ目を鍛えよ(澤上篤人) さわかみ投信会長

2015/12/27

草:通常であれば悪材料は売りになるけど、今は追加金融緩和への期待感やら、米利上げ時期の後ずれ期待やらで、フタを開けると買いになっていたりします。しかも、それも日々コロコロと表情を変えてしまう。時と場合によって変化する市場の反応を予想するのはとても難しいですね。

澤:その点、われわれ長期投資家は楽なもの。波乱含みの相場だろうと何だろうと、株価が大きく下げたら応援買いを入れるだけのこと。あれこれ悩むことはない。

ただ、応援買いをするための企業リサーチは常日頃からどんどん進めておく必要がある。これは、と狙いを定めている企業をいくつか選別してあるからこそ、大きく下げた時にすかさず買いを入れられるわけだ。

草:優良な企業はいつも人気があって株価は高めです。何かのきっかけで必要以上に売られて割安で買えるのであれば、本当にめっけもんですからね。ただ、その優良というのが重要。理由があって株価が下がっているわけで、回復できるのか、たまたまなのか、必然であり戻ることはないのか、これを見極めないと痛い目を見ます。

澤:そう、長期投資家が絶対的に重視すべきは、個別企業のリサーチなんだ。景気動向や経済情勢がいくら悪くても、ピンピンしている企業はいくらでもある。将来に向けて投資を積極化させている企業も数多い。そういった企業の株式を安値で応援買いしておけば、何の心配もいらない。のんびり株価の戻りを待つだけだ。それが、本物の長期投資なんだ。

現に、さわかみファンドは日本における長期投資のパイオニアとして、16年余の実績を残している。マクロ情報の最たるものである日本経済がずっとジリ貧と縮小の渦中にあったにもかかわらず、複利年率にして5%弱のプラスとなっている。堂々たるものだよ。

草:20年経った時には、複利年率をさらに上げて読者の方に長期投資の醍醐味を是非味わっていただきたいですね。

澤上篤人(さわかみあつと)
1973年ジュネーブ大学付属国際問題研究所国際経済学修士課程履修。ピクテ・ジャパン代表取締役を務めた後、96年あえてサラリーマン世帯を顧客対象とする、さわかみ投資顧問(現さわかみ投信)を設立。

草刈貴弘(くさかりまさひろ)
2008年入社。ファンドマネジャーを経て13年から最高投資責任者(CIO)。

[日経マネー2016年1月号の記事を再構成]

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