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カリスマの直言

相場は読めぬもの 企業を選ぶ目を鍛えよ(澤上篤人) さわかみ投信会長

2015/12/27

草:米シティグループの元CEOが「(危ないと分かっていても)音楽が鳴っているうちはダンスはやめられない」と言いました。いつ音楽が止まるのか、自分の耳じゃなくて周りの人の反応で判断しようとしているからですね。

澤:ところが波乱含み相場といっても、新規の買いがそこそこ株式市場に流入しているのも事実。それもあって、少し相場が下げるや、すぐさま反発高となり、上昇相場が終わったわけではないことが示される。

これらの売りと買いとが交錯して、波乱含み相場となるわけだ。もちろん、そこで買いのエネルギーが途切れれば一直線の暴落相場となり、ここまでの上昇相場は終わりを告げるだけのこと。

さわかみファンドCIOの草刈貴弘氏(左)

草:2015年は世界的にも波乱含みだったと言えますね。上がると思えば原油価格や資源価格が下がる、戻したと思ったら中国景気の減速が来てまた失速。同じ材料でも受け止め方の違いで、市場は逆に動くこともありました。

澤:ちょうど今が、日本株全般が再び上昇トレンドに入るのか、下降に転じるのかのせめぎ合いをしているところなんだろう。日本の投資家は個人も機関投資家も、相場動向を見ながら投資判断を下すタイプが大半だ。その人たちからすると、上か下かどっちつかずの相場展開が一番困る。波乱含み相場とは、こんな感じの展開なんだ。

■マクロ情報よりも企業分析を

澤:相場が波乱含みになってくると、多くの投資家は景気や経済、世界情勢などいわゆる「マクロ情報」にやたらと神経を尖らせる。ここから相場が上下どちらへ動くのか、その鍵はマクロ情報にあると考えるからだ。

草:住宅価格指数や雇用統計、購買担当者指数、鉱工業生産指数など、材料になるマクロ指標は無数に存在します。全体の方向を知るには必要ですが、受け止め方で行動は逆にもなりますよね。

澤:そこが、「最初に相場ありき」の投資家の辛いところなのよ。いくらマクロ情報の収集に躍起となったところで、相場の動向など読めるわけがない。相場なんてマーケットの需給だから、買う人が多くなれば上がるし、売り圧力が強くなれば下がるだけのこと。

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