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カリスマの直言

相場は読めぬもの 企業を選ぶ目を鍛えよ(澤上篤人) さわかみ投信会長

2015/12/27

日経マネー

撮影:大沼正彦

澤上篤人(以下、澤):今回は、波乱含みの相場で長期投資家はどう対応すればいいかを、草刈と話し合ってみよう。

草刈貴弘(以下、草):会長が相場について話すのはなかなか珍しいですね。社員向けでも、セミナーなど来てくださる方にでも、相場の話になった時には「そんな目先の話なんかするな!」とおっしゃっているイメージが強いので。

■売りと買いが「せめぎ合い」

澤:もちろん、相場がどうのこうのなど、長期投資家にしてみれば本当にどうでもいいこと。大きく下げたら待ってました、とばかりに「ゴキゲンで買っておけ」の一言で済んでしまう話だからね。

草:やっぱりそうですよね。会長はこれから先に相場がどう動くか? といった評論家のような話は嫌いですが、「どういった考えの下で人やお金が動いているのか」という点は非常に観察されていますからね。

澤:ただ今回は、日経マネー誌の読者には若い人たちも多いから、相場とやらに振り回されないためにも、あえて相場について取り上げておこう。

草:私自身は「相場がうんぬん」というのはナンセンスだと思っているので、そもそも波乱含みという言葉の定義が分かっていません。

澤:そう、波乱含みの相場展開というのは、相場全体の水準がかなり上がってきて、この先どうなるのか、投資家の間で気の迷いが生じると必ず出てくる状態を指す。長期低迷相場が続くと、相場の底抜け懸念とかが騒がれるが、それとはニュアンスが違う。

草:上昇局面での一時的な停滞の時に現れるということなんですね。このまま上がるか下がるか、市場関係者がやきもきする状況とでも言うのでしょうか。

澤:波乱含みの相場は言い換えれば長期上昇相場の値固め局面でもある。ここまでの上昇相場に乗って利幅を拡大してきた投資家や、好調な上昇相場を見て飛びつき買いしてきた投資家が、「さらに強気で行こうか、一度利益確定しようか」と、いろいろ思い悩む。

そんなところへ、ちょっと悪材料が出るや、みな大慌てで売りを出す。「利が乗っている間に売っておこう」とか、「飛びつき買いしてしまったが、火傷が大きくならないうちに投げよう」とかの売りが出るわけだ。

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