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1日を決めるのは朝 子どもの「起床時間」を整える

2015/11/26

日経DUAL

『仕事も家事も育児もうまくいく! 「働くパパ」の時間術』著者の栗田正行です。子どもの生活習慣について、父親と教員という2つの立場から学んできたこと、感じてきたことをお伝えしていきたいと思います。
今回は、その日1日を決めるといっても過言ではない、起床についてです。「決まった時間に起きる」「早起きが大切」ということは分かっていても、なかなか実践できない方にはある特徴があります。それは朝のことしか考えていないのです。前夜の過ごし方がポイントになることに気づいてもらえるとうれしいです。

■朝を良い時間にするための3つの工夫

朝の起床時間については、結論から言うと、親が早起きできないと、子どもは早起きできません。とはいえ、「朝3時に起きてください」とまでは言いません。仕事に育児・家事に大忙しの働くパパ・ママは、朝は余裕を持って支度ができる時間に起きられればよいと私は思います。

朝の起床時間についての私なりの工夫を、順を追って3つ挙げていきましょう。

【工夫1 早起き・早寝の順にする】

早寝・早起きが大切だということは、あなたが子どものころから言われてきたことでしょう。しかし、「早起きは三文の徳」と言われても、なかなかできない…。そんな方におすすめなのが、この工夫です。この工夫1のタイトルをよ~く見てください。

「早寝・早起き」ではなく、「早起き・早寝」になっています。

これは、ただ言葉の順番を変えただけではなく、早起きを徹底したい方は、無理やりにでも、まずは1日早起きすることを意味しています。

なぜなら、無理にでも早起きした日はいつもより早く眠くなり、自然に早寝になるからです。そうすれば、翌日早起きすることは難しくありません。そうやって、早起きスパイラルに突入していくのです。早起きが徹底できない理由として、早寝ができないことが考えられます。ですから、多少強引でも早起きする日をつくることが有効なのです。

ちなみに、目覚めやすくなる睡眠時間というものがあります。それは、90分単位で睡眠を取るという考え方です。人間には睡眠中に浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)があることが分かっています。これらが交互に繰り返され、その1サイクルがだいたい90分だと言われているのです。ですから、90分単位で睡眠を取るようにするとすっきり目覚められます(もちろん、個人差はありますが)。ただ、人は眠りにつくまで30分ほどかかるとも言われていますので、

スッキリ目覚めるための睡眠時間の公式
[90分の倍数]+[30分]

[90分の倍数]の例
4.5時間(=270分=90分×3)
6時間(=360分=90分×4)
7.5時間(=450分=90分×5)

これを目安に睡眠を取るつもりで床に就くとよいでしょう。

【工夫2 太陽光で体内時計をリセットする】

次に、早起きはしても何となくボーっとしてしまい、二度寝してしまうという方におすすめなのが、「太陽光を浴びる」です。

仕事がある平日の朝は、体や気持ちが睡眠状態から切り替わるのが早い。でも、休日の朝、家でのんびりしているとなかなか目が覚めない、気持ちが切り替わらない。こんな経験はないでしょうか。

この違いは、太陽光を浴びているかどうかの違いです。平日は仕事で外に出る機会が多いのに、休日の朝は家にこもって、ずっとテレビを見てしまうような方には特に意識してほしいことです。

なぜ「太陽光を浴びる」といいのでしょうか。その答えは体内時計がリセットされるからです。少し詳しく書きますと、体内時計を調節しているのはメラトニンというホルモンです。朝、目を通して太陽の光が脳内の松果体という部分に刺激を与え、メラトニンが分泌されなくなります。これによって覚醒スイッチがONとなります。逆に日が暮れて暗くなると、メラトニンが分泌され、体は睡眠や休息に適したものになっていくというわけです。

体内時計のサイクルは24時間でなく、25時間だとも言われます。それを軌道修正してくれるのが太陽の光なのです。逆に、朝、太陽光を浴びないと、このズレがどんどん大きくなり、生活リズムが崩れてしまいます。どうしても、朝にスッキリしないという方は、散歩やウォーキングなどで太陽光を浴びる習慣をつけましょう。

■寝起きがグダグダの子どもへの対処法は

例えばわが家では子どもたちが寝ていても、起床時間になったらカーテンや窓を開け、太陽の光が寝室に入るようにします(私が寝ていても、ママがバッチリ開けてくれます…)。そうすることで、強制的に目覚めのスイッチを入れるのです。

また、休日であれば「朝散歩」と題し、早朝から子どもたちとテクテク散歩に行くこともあります。何気ない会話をしながら、ちょっとした発見を子どもたちと楽しむ貴重な時間になっています。いずれにしても、太陽の光を浴びるように工夫しているわけです。

また、子どもが起きてすぐ不機嫌、あるいはいつまでもグダグダしているという場合もあるでしょう。そういうときには怒鳴っても逆効果です。なぜなら、子どもは甘えたくてグダグダしているわけですから。わが家でもそういう状況はしばしばあります。

そんなとき、私がすることは……一緒にグダグダする、です。本当に体調が悪い場合を除き、子どもたちの行動のほとんどは、自分たちの気持ちを分かってほしいということが動機としてあります。だからこそ、「まだ眠いよね」「昼まで寝ちゃおっか」など、気持ちを酌むような振る舞いや言葉がけをしてあげると、いつの間にやら元気に活動し始めます(もちろん、個人差がありますが)。

ただし、この方法には1つだけ注意点があります。それは、事前にママの共通理解を得ておくということです。その過程を踏まずに子どもと一緒にグダグダしていると、子どもともども、一喝されてしまうことがありますのでご注意を。

【工夫3 身支度は前夜のうちにしておく】

最後は、身支度についてです。これは起床時間に関係ないと思う方もいるかもしれませんが、大いに関係があります。

身支度といっても、「自分の身支度」と「子どもたちの身支度」に分かれます。前者(自分の仕事の準備や翌日の着替えなど)については、私は前夜のうちに準備しておきます。具体的には次のようにしています。

・翌日の仕事で必要なものをイメージしながら、すべてカバンの中へ入れる

・自分の着替えは引き出しから出して、すべてすぐ着られるようにしておく

・お弁当や飲み物など「生もの」だけ翌朝忘れないようにする

余談ですが、国民的家族アニメ『サザエさん』の就寝シーンでは、カツオくんやワカメちゃんが布団のそばに明日の着替えを置いています。それを見た、わが家の5歳の次男もまねをするようになりました。

これらの準備をしておくことで、洗顔やトイレ、着替えと食事をしても、私は起床の30分後には自宅を出ることができます(朝食はママに用意してもらっています)。これなら、ちょっと寝坊しても間に合いますね。

もっと言えば、共働きファミリーこそ、朝夕の支度を夫婦の協力体制にすべきです。色々な家族のスタイルがあるので一概には言えませんが、次のようなパターンが考えられます。

・パターン(1)

パパ…朝食の準備や身支度、保育園の送りなど朝がメーン。

ママ…保育園の迎えや夕食の支度など、夕方以降がメーン(共働きでは多いタイプでしょうか)

・パターン(2)

パパ…朝は早々に職場へ。仕事を定時に終えて、保育園の迎えや夕食準備など夕方以降がメーン。

ママ…朝食の準備や身支度、保育園の送りなど朝がメーン(残業が多いママはこのタイプが多いかもしれません)

できるだけ夫婦で協力して、忙しい朝を乗り切りたいですね。

■子どもの気まぐれな行動に対応するため、自分の準備は早めに

補足として、「子どもの身支度」は、パパ自身が「自分の身支度」が問題なくできていることが大前提です。なぜなら、自分の準備がままならないのに子どもの身支度をしていても、「パパも早く準備しちゃいなさい!」とママに一喝されるのがオチだからです。

子どもたちの身支度は、前夜のうちに着替えなどを出して準備しておくのが基本です。特に朝はあわただしいので、子どもがなかなか言うことを聞かずにいら立ってしまうこともしばしば。だからこそ、自分が準備できることは準備しておき、子どもの気まぐれな行動に臨機応変に対応できるようにしています。

ただ、各家庭によって事情が異なりますので、それぞれの状況に合った「仕組み化」をすることが大切だということを付け加えておきます。

栗田正行
1976年千葉県生まれ。私立高校の現役数学教師。日本大学理工学部数学科卒業後、一度は教師になるも退職。料理の専門学校を卒業し料理人になるが、経済的な理由により塾講師へと転身。教室責任者として授業スキルだけでなく、企業人としての考え方、効率的な働き方、小・中学生から大人まで対応できる幅広いコミュニケーションスキルを身に付ける。家族との時間を大切にしたいとの思いから、今一度教職を選んで現在に至る。著書に『仕事も家事も育児もうまくいく! 「働くパパ」の時間術』(日本実業出版社)、『効率が10倍アップする!「時間」を生み出す教師の習慣』 (東洋館出版社)など。

[日経DUAL 2015年9月25日付記事を再構成]

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