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迷惑「歩きスマホ」の実態、どんな危険があるのか?

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

やめましょう、歩きスマホ――。

JR東日本とNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの携帯電話大手3社が今月2日から危険な「歩きスマホ」の防止を呼び掛けるキャンペーン(11月2~14日)を実施している。駅のホームや階段などを歩きながらスマートフォン(スマホ)を使うことで、通行の妨げになったり、ケガを伴う事故を引き起こしたりするトラブルが増えているためだ。

関西ではJR西日本など鉄道事業者20社が今年9月、「歩きスマホ」の危険性を訴える共同マナーキャンペーンを実施した。

身の回りでよく見かける「歩きスマホ」だが、どんな場所でどんなトラブルが起きているのだろうか? また、どんな年齢層に被害者が多く、ケガはどの程度なのだろうか? 危険が潜む「歩きスマホ」の実態を探ってみた。

相次ぐトラブル、線路に転落、歩行者にぶつかり負傷……

今年10月30日朝、東京のJR町田駅で出勤途中の30歳代の男性がスマートフォンを見ながら階段を上がっていたところ、40歳代の男と肩がぶつかり「歩きながらスマホをいじっているんじゃない!」などと因縁を付けられ、口論になるトラブルが起きた。その後、30歳代の男性は40歳代の男に体当たりされてホームから線路に転落。自力ではい上がってなんとか無事だったが、40歳代の男は町田署に殺人未遂の疑いで逮捕された。

これ以外にも「駅構内でスマホを操作中に歩行者とぶつかり、自分が転んで頭と腰にけがを負った」(2014年8月、40歳代女性)、「駅のホームで携帯電話を見ながら歩行中、誤って線路に転落してけがをした」(2013年12月、40歳代男性)、「自転車で携帯電話を操作しながら坂道を走行中、ガードレールに気付かずに衝突してしまい、負傷した」(2014年11月、19歳男性)など「歩きスマホ」を巡るトラブルが相次いでいる。

苦情・意見は2014年度で約100件、2年間で約10倍

JR東日本によると、「歩きスマホ」を巡る客からの苦情や意見は2014年度で約100件。2012年度に比べると約10倍に増えた計算になる。東京消防庁管内でも「歩きスマホ」に関連した救急搬送人員は増加傾向を見せている。駅のホームや階段、道路などを歩きながらスマートフォンの操作に夢中になってしまい、周囲に迷惑をかけているケースが少なくないようだ。

東京消防庁の統計を見ると、「歩きスマホ」のトラブルの実態が浮かび上がってくる。

8割が「道路・交通施設」、25%が「駅」

まず「歩きスマホ」に関連した事故の発生場所はどこが多いのだろうか?

事故の発生場所で最も多いのは「道路・交通施設」で80.3%。そのうち「駅」は25.0%だった。やはり人と接触する頻度が高いし、急いで移動している人が多いためだろう。また、「道路・交通施設」には階段やホーム、柱など、ぶつかったり、転落したりしてケガをしやすい構造物も多い。「歩きスマホ」をすると視野が極端に狭くなり、周囲に注意を向けることができない。非常に危険な行為なので何としても避けるべきだろう。

次いで発生場所で多かったのが「店舗・遊戯施設など」(5.9%)、「会社・公共施設など」(5.3%)だった。「歩きスマホ」はたとえ運良く事故が起きなくても、人や自転車、自動車の通行を妨げたり、他人とのトラブルに発展したりする恐れもある。その危険性をよく認識しておいた方がよい。

事故を招くのは「操作」「閲覧」「通話」の順

事故発生時のスマホの動作については、「操作しながら」(36.2%)が最も多く、次いで「画面を見ながら」(25.0%)、「通話しながら」(17.1%)の順で多かった。特にスマホの画面を操作・閲覧していると注意が散漫になり、不測の事故を起こしやすくなる。通話していても話の内容に気をとられたり、夢中になったりするのでやはり危険が伴う。通行量の多い場所では特にスマホの操作・閲覧や通話などは避けた方が良いだろう。

救急搬送者で最多は40歳代、6割強が20~40歳代

ケガをするのはどんな年齢層が多いのだろうか?

統計によると、最も多いのは40歳代(36人、23.6%)。次いで20歳代(31人、20.4%)、30歳代(28人、18.4%)の順で多かった。つまり、全体(152人)の6割強が20~40歳代に集中している格好だ。一方、50歳代以上になると人数が急速に減る。これはスマホを使いこなしている層が20~40歳代の学生や会社員に圧倒的に多いためと考えられる。

これらの年齢層はスマホなど情報機器への依存度が高く、歩きながら端末でメール、LINEを送受信したり、電車の時刻表や地図、ニュースなどを検索したりする癖が付いている。ゲームに夢中になって周囲に迷惑をかけているケースもあるようだ。さらにイヤホンで音声を聞いていれば、周囲の危険をさらに察知しにくくなるので気を付けたい。

ちなみに、20~40歳代でも特に40歳代の救急搬送者が多いのは、初期の老化現象が表れ、自分の認識以上に体力や足腰の敏しょう性が衰えてきているせいかもしれない。今後のスマホの普及次第ではさらに高い年齢層の被害が増える可能性もありそうだ。

「ぶつかる」「ころぶ」「落ちる」が事故の3大形態

事故の種類やケガの程度についてはどうか?

「ぶつかる」(42.8%)、「ころぶ」(28.3%)、「落ちる」(25.0%)が「歩きスマホ」に関連する事故の3大形態。ケガの程度は入院を要しない「軽症」が80.3%で最も多いが、入院が必要な「中等症」も16.4%と決して少なくない。また、生命の危機に関わる「重症」および「重篤」も合わせて3.3%もあった。

「歩きスマホ」したことがある49%、88%が「危険」を意識

東京消防庁が満18歳以上の男女400人を対象にアンケート調査したところ、「歩きスマホ」をしたことがあると回答したのは全体の約49%、「歩きスマホ」は危険だと思うと回答したのは約88%に達した。「危ない行為」と意識しながらも、ついつい「歩きスマホ」をしてしまうというのが実態のようだ。

スマートフォンやタブレット端末などの技術進歩で情報を素早く、手軽に入手できる便利な時代になった。メールやLINE、ツイッターで仲間や知人と会話したり、地図で現在地や目的地を検索したり、時刻表などで乗り換えの路線や到着時間を調べたり、最新の交通情報をチェックしたりすれば無駄が少なく、時間を有効活用できる。

だが「歩きスマホ」は周囲が見えなくなり、自分の身を危険にさらしかねないほか、他人も不幸な事故やトラブルに巻き込み、人生を大きく狂わせる危険もはらんでいる。スマホを操作・閲覧したり、通話したりする際は、必ず立ち止まって安全な場所でするなど、周囲に迷惑がかからないようにマナーを徹底したいものだ。

なぜ「田中さん」は西日本に多いのか (日経プレミアシリーズ)

著者:小林 明
出版:日本経済新聞出版社
価格:918円(税込み)

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