「ヨドバシAkiba」大改装 ご当地メニューが勢ぞろい

日経トレンディネット

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東京・秋葉原のランドマーク的商業施設「ヨドバシAkiba」8階のレストランフロアが、「ワイワイグルメ ヨドバシAkiba」としてリニューアルオープンした。

2015年10月2日に第1期としてオープンしたのは、東京初出店の人気ラーメン店や新業態の牛たん専門店など13店舗。続けて11月20日に第2期の17店舗がオープン、計30店舗が軒を連ねるレストラン街として生まれ変わった。

フロア面積は約4000平方メートルで、秋葉原エリアで最大規模。今回のリニューアルでは、渋谷ヒカリエのレストランフロアやパレスホテル東京の飲食施設、「グランツリー小杉」「ログロード代官山」など話題の商業施設のプロデュースを手がけた柴田陽子事務所を総合監修に起用。フロアのネーミングからロゴデザイン、空間デザイン、店舗ラインアップまでを一新、秋葉原グルメの新名所を目指した。さらに客席数も見直し、「出店テナントにはお客様を待たせないオペレーションと回転率アップを要請した」(ヨドバシ建物の担当者)という。

おしゃれで清潔感のあるダイニング空間に生まれ変わった「ヨドバシAkiba」のレストランフロア
従来からのビジネスパーソン向けに新設した居酒屋ゾーン「ヨドバシヨコチョー」

ヨドバシAkibaは2005年9月開業。家電量販店「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」を中心に、7階専門店フロアには「タワーレコード」や書店「有隣堂」、紳士服専門店「ザ・スーツ・カンパニー」などのテナントが入居する。開業以来、近隣で働くサラリーマンや40代以上の男性客を中心に支持され、平日で約10万人、休日には約13万人が来店するという。「平日は6割が男性客で週末は若いファミリー層が多い。ただ、これまで女性客の取り込みに力を入れてこなかった。今回は食に関心の高いカップルや子供連れ、女性グループを意識した施設づくりに取り組んだ」(同)。

さらに、最近は訪日外国人(インバウンド)が急増。同店でも免税品の売り上げ比率は3割に上るという。外国人観光客は2020年に向けて確実に増え続けることから、メニューは4カ国語表記で統一。秋葉原は外国人にとっても都内屈指の人気観光スポットで、その高い集客力にテナントからは大きな期待が寄せられている。

女性や若いファミリー客の獲得を狙い、開放感のあるミニフードコートも新たに導入
オープンキッチンを備えたライブ感のある空間でさまざまな味を楽しめる

人気ラーメン店「富山ブラック 麺家いろは」が東京初出店

第1期でリニューアルしたフロアは、大きくわけて「味自慢の専門店ゾーン」と「女性が喜ぶおしゃれなゾーン」「お酒がすすむヨドバシヨコチョー」で構成される。以前は、男性好みのチェーン店が多かった感があるが、東京初や新業態、女性や子供連れを意識したテナントが多数導入されたことでイメージが一新。気軽な麺類からビュッフェスタイルの店、マルシェ風フードコート、B級グルメまでそろい、ランチはもちろん接待や女子会、家族のハレの食事など多様な用途に利用できそう。

ビジネスパーソン向けには、仕事帰りに気軽に立ち寄れるヨドバシヨコチョーを新設。人気のクラフトビール店や浅草の老舗鍋料理店、ステーキワイン酒場などリピート率の高そうなテナントが並ぶ。

注目は、東京初出店となる富山の人気ラーメン専門店「富山ブラック 麺家いろは」。看板メニューの通称「富山ブラック」は名前通りの真っ黒い醤油スープが特徴で、日本ラーメン協会主催のラーメンの祭典「東京ラーメンショー」では過去4回、売り上げ数トップとなった。

超濃厚な秘伝の魚醤を使った黒醤油ラーメンの専門店「富山ブラック 麺家いろは」は東京初出店。あっさりした味わいながらコクがあるスープが特徴。東京ラーメンショーでも売り上げ数トップになった
外国人観光客もセルフでチケットを購入できるよう、券売機は英語、中国語、韓国語にも対応

味の秘密は、独特の製法で作られた超濃厚な秘伝の魚醤。これに丸鶏のスープと国産の煮干しなどの魚介スープを合わせて仕上げ、ほかの店の富山ブラックとは異なるあっさりした味わいが特徴だ。店舗は国内に4店舗展開し、ヨドバシアキバ店は5店舗目。中国、香港、ロサンゼルスにも進出し、海外出店を加速している。「秋葉原への出店は国内のお客様はもちろん外国人観光客にも当店の味を知ってもらうため。海外でフランチャイズを希望する企業が増えており、アクセスの便利な同地に常設店を出店した」(同店を運営する天高くの栗原清会長)という。

「焼肉トラジ」系列の牛たん専門店「肉匠の牛たん たん之助」。焼肉店の主力商品、牛たんをメインにした和スタイルの新業態
「牛たん定食」(8切入りの「並」で1570円)は塩焼き、田舎味噌焼き、辛味噌焼きの3種類から選べる。厚切りの「ゆでたん」もおすすめ

新業態は4店舗。焼肉ダイニングなど関西を拠点に27店舗の飲食店を展開するダンシンダイナーは、コストパフォーマンスの高いステーキ&ワイン専門店「ブロック」と、ビュッフェスタイルの牛しゃぶ・牛すき専門店「但馬屋」の2店舗を出店。恵比寿発祥の高級焼肉店「焼肉トラジ」は、主力の牛たんをメインにした専門店「肉匠の牛たん たん之助」をオープンさせた。

「しゃぶしゃぶ但馬屋」が「牛しゃぶ・牛すき食べ放題 但馬屋」としてリニューアルオープン
肉は牛肩バラ、牛肩ロースをはじめ、豚バラ、豚ロース、鶏モモの5種類。特製ダシは日高昆布、白すきダシ、四川麻婆、ゆず塩、洋風オニオンなど6種類の中から2つの味を選ぶ。しゃぶしゃぶ、すきやき大人2480円~

フロアの中央には、多様な業態を展開するジローレストランシステムの新業態「ライブフードマーケット」を導入。席数142席を有するマルシェ風のフードコートにはライブ感を重視したオープンキッチンを採用し、ステーキ、牛たん、海鮮丼、サラダ&オムライス&パスタ、ハワイアンパンケーキ、カフェの6つの専門店を展開する。フードコートなので家族それぞれが好きな料理を注文でき、小さな子供連れでも気兼ねなく食事を楽しめるのがうれしいところ。欧州のマーケットを思わせる店舗デザインは、女性のおひとり様にも支持されそうだ。

世界のビールから“松山名物鍋焼きうどん”まで

近隣で働くビジネスパーソンが気軽に立ち寄れるヨドバシヨコチョーでは、世界のクラフトビールを味わえる本格ビアバー「クラフトビールタップ」に注目。「世界のビール博物館」を展開するワールドリカーインポーターズが運営する。直営店でしか味わえない独占輸入の海外クラフトビールをはじめ、常時15種類を超える樽生ビールとボトルビールが味わえる。1本150グラムの「ポークスペアリブ」や同店限定のソーセージ盛り合わせなど、ビールに合う料理は30種類。ハンバーガーなど5種類のランチメニューも提供する。

「世界のビール博物館」を展開するワールドリカーインポーターズが運営する「クラフトビールタップ」。15種類以上の樽生ビールを手ごろなサイズで味わえる
札幌で人気を博す、スープカレーの先駆的店舗「カレー食堂 心」。人気ナンバーワンの「骨付きチキンのスープカレー」(1200円)。

ほかには、「牛すき焼き」など浅草下町の雰囲気が楽しめる老舗和食店「たつみ屋」や、札幌で人気のスープカレーの名店「カレー食堂 心」、讃岐うどんとは異なる四国・松山のうどんを味わえるうどん店「山半」などもおすすめ。11月20日の第2期オープンでは、行列のできる回転寿司や雰囲気の良いビストロ、女性にも入りやすい和定食店、ピッツェリアのほか、有名シェフのフレンチカフェや石焼パスタ専門店などの新業態も登場した。

アルミ鍋が懐かしい「松山名物鍋焼きうどん」(850円)。甘めのだしが太くて軟らかいうどんに合う
炭火焼干物食堂「越後屋 平次」は築地の仲卸を所有する越後屋がプロデュース

(ライター 橋長初代)

[日経トレンディネット 2015年10月15日付の記事を再構成]