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ダスキンが新専門店「パイフェイス」 渋谷などに開店

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日経トレンディネット

米国発のドーナツ文化は、専門チェーン「ミスタードーナツ」などの拡大とともにすっかり日本に定着。今やコンビニにまで広がっている。

一方、アップルパイ専門店「グラニースミス」や焼きたてパイ専門店「リトル・パイ・ファクトリー」など、パイ専門店の人気もじわじわ高まってきた。そんななか、世界で約60店舗を展開するオーストラリア発祥のパイ専門店「パイフェイス」が、日本に初上陸した。

日本で手がけるのは、1970年からミスタードーナツを展開してきたダスキン(大阪府吹田市)。2015年10月27日には商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」にテイクアウト専門店をオープンした。11月19日には渋谷のショッピングセンター「渋谷モディ」にイートインスペースのあるフラッグシップショップをオープンさせる。

「日本では大手菓子メーカーのパイ菓子が定番となっているため、パイ=甘い菓子と限定的に捉えられがち。ステーキ肉などを使用し、食事代わりにもなるセイボリーパイ(総菜パイ) がメインの『パイフェイス』の登場は、日本には今までになかった新しいパイの文化をもたらすはず」(ダスキン パイフェイス展開プロジェクトリーダーの根本誠之氏)という。

「オーストラリアでパイといえばミートパイであり、米国人が野球観戦時にホットドッグが欠かせないように、オージーはラグビー観戦のお供にミートパイを食べるのが定番」(駐日オーストラリア大使館のジュリアン・メリマン参事官)。とはいえ、筆者は総菜パイはデリなどでごくたまに買う程度で、リピートしたいほど魅力的な商品に出会った記憶がない。「日本人のパイのイメージを変えたい」(同社)というほどのパイとは、いったいどんなものか。それを探るべく、オーストラリア大使館で行われた試食会に参加した。

パイの"顔"で中身が分かる

パイフェイスの最大の特徴は、種類の豊富さ。特にセイボリーパイが9種類もある店は、これまで日本になかったのでは。本国で人気なのが、「クラシックミンスビーフ」「チャンキーステーキ」「チキンマッシュルーム」「タンドリーベジタブル」の4種類。さらに日本オリジナルの「じゃがいものクラムチャウダー」「ペスカトーレロッソ」「アボカドハンバーグ」「グリル野菜のサルサ」「あらびきソーセージロール」の5種類も販売。

スイーツ系も「りんご」「ラムレーズンバター」「抹茶丹波黒豆」「ストロベリーチーズ」「チョコ&チョコレート」「カスタード」「あんバター」の7種類を販売する。実はオーストラリアのパイフェイスではタルトやケーキなどはあっても、スイーツ系のパイ商品は販売していない。スイーツ系の7種類は全て、日本のために開発したオリジナル商品だという。

最初に試食したのが、本国で人気ナンバーワンだという「チャンキーステーキ」。ひとくち食べて、まずバターの豊かな香りと、パイのサクサクとした食感に驚いた。厚みがあり、それなりにかみごたえもあるのに、軽いのだ。

聞けば、セイボリーパイは底の部分がザクザクした食感のクリスピーなパイ生地、上の部分に空気を含んだ軽い食感のパイ生地を使用しているとのこと。これは汁気の多い具でもサクサクの食感を保つため。つまり異なる食感の生地が融合した"ハイブリット・パイ皮"というわけだ。

食べ進んでさらに驚いたのが、フィリング(具材)の存在感だ。スパイスの効いた本格的なソースが絡まった大きめの肉が、まさにゴロゴロと入っている。別盛りにすれば一品料理として出されても違和感のないレベルだ。パイフェイスのパイを考案したパイフェイスホールディングス エグゼクティブシェフのフランソワ・ガーラン氏によると、ミートパイで重視しているのは牛肉とグレービーソースの一体感であり、「チャンキーステーキ」ではグレービーソースにトマトの甘味と酸味を効かせ、ブラックペッパーを強めにして仕上げているという。

次に、「りんご」を試食。サクサクの食感は同様だが、リンゴのフレッシュな食感、甘さを抑えたカスタード風クリームとのバランスの良さにも驚いた。生のリンゴの風味を残すため、煮込む段階であえて歯応えを感じる程度の軟らかさにとどめているそうだ。またスイーツ系のパイはセイボリーパイと異なり、軽い食感の生地のみを使用している。

ほかにも何種類か味見をしてみたが、総菜系フィリングはどれもスパイスや香料が効いた複雑で奥行きのある味わい。オーストラリアではビールとともに楽しむ人が多いというのも、納得の味だ。日本でもイートインスペースのある渋谷ではオーストラリアのワイン、ビールなども提供する予定とのこと。

渋谷ではセイボリーパイ1個とサラダまたはスープのセットも提供(サラダ付き590円、スープ付き740円)。男性だと2個くらい食べないと満足感がないかもしれないが、女性であればほどほどに満足できるボリュームだろう。ちなみに本国のセイボリーパイは直径11.5センチだが、日本では食べやすいサイズの10センチにしている(スイーツパイはさらに小さい9センチ)。

パイフェイスのパイのもうひとつの特徴が、一つひとつに描かれた表情の異なる"顔"。パイは見ただけではフィリングが分からないが、実はフィリングのスペルの最初の一文字を顔の表情としてデザインしているのだ。例えば、「ミンスビーフ」は「M」、「チャンキーステーキ」はステーキの「S」、「チキンマッシュルーム」はチキンの「C」が口の形になっている。本場オーストラリアでは顔が一つひとつ手描きだが、日本ではブレをなくすために専用マシンで描いている。これは中身を表す文字をより分かりやすくし、同じ表情がそろっているかわいらしさを重視したためだという。パイ生地も日本ではオーストラリアより軽い食感が好まれるため、製法を変えているそうだ。

価格はセイボリーパイが各390円で、スイーツパイが240~290円。同社運営のミスタードーナツが頻繁に100円セールをやっているイメージがあるせいか、その3~4倍と考えるとかなり割高に感じる。この価格設定で勝算はあるのか。

日本に"食事としてのパイ"文化を根付かせられるか

「おやつではなく、食事として提案していきたい。食べていただければ価格に納得していただけるはず」(ダスキンの根本誠之氏)

パイフェイスは350円から500円程度で食事になる業態、アルコールも提供できるような業態を探っているなかで着目したという。渋谷をイートインスペース付きのショップ、川崎をテイクアウト専用のショップと形態を変えてスタートさせたのも、今後の展開を見据えた検証を行うため。

「パイの市場がどれくらいあるかは未知数だが、パイには家庭的で温かい手作りのイメージがあり、新たなトレンドとなる可能性は十分にある。これまでに日本のドーナツ文化の発展に注力してきたが、今回は『パイフェイス』を通じて、新しいパイ文化の普及に挑戦していきたい」(根本氏)。

今後は2、3年以内に首都圏を中心に、直営店5店舗のオープンを視野に入れている。ミスタードーナツ同様にフランチャイズで展開し、最終的に10年で300店舗の出店を目指しているとのことだ。

海外発のドーナツチェーンはさまざまな変化球を仕掛けて差異化を図っているが、食事代わりになり、男性にも受けそうなパイフェイスは、脅威となるかもしれない。

(ライター 桑原恵美子)

[日経トレンディネット 2015年10月20日付の記事を再構成]

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