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おひとりさまの老後は「家族不在」 欠かせぬ保証人 50歳独身が直面する老後リスクと対策(4)

2015/12/25

日経マネー

 50歳独身という人が急速に増えている。日本の高齢者福祉は、配偶者、子がいる人を前提とした仕組みが随所に見て取れる。「おひとりさま」の老後の準備はどうすればいいか、4回に分けて解説する。今回は、老後の入院や施設入所に求められる保証人の確保について見ていく。
(イラスト:タカハシカオリ)

 高齢のおひとりさまが一番困るのが、入院や施設入所で求められる保証人の問題だ。

 司法書士団体の成年後見センター・リーガルサポートの調査によると、病院や施設の9割が患者や入所希望者に身元保証人を求め、3割近くの施設は身元保証人がいない場合は入所を認めないとしている。責任範囲が広いことから、多くのケースで身内や子供が期待され、高齢だと身内でも2人求められることもある。

 これは病院、施設にも事情がある。治療費や料金の支払いもさることながら、手術や治療・介護方針に対する同意、重篤化した場合の転居先探し、行政手続き、遺体・遺品の引き取り、居室原状回復などを頼める家族、家族に準ずる人がいないと困るのだ。

調査によると9割以上の高齢者施設、病院が入所・入院時に保証人を求めている。求める内容は料金の支払い、緊急時の連絡、遺体引き取り、医療行為・ケアプランへの同意など。保証人がいないと入居できない施設は3割近くに達する。入所期間に制限のある介護老人保健施設(老健)は44%が拒否。成年後見センター・リーガルサポート「病院・施設等における身元保証等に関する実態調査」(14年10月)より

 認知症の備えにも身内が必要だ。認知症は自らの病気を疑い、診察を受け、行政窓口で介護や入所の手続きをできる病気ではない。誰かが気付いて福祉につなぐ必要がある。

 おひとりさまは、「家族不在リスク」に備えておいた方がよい。備えの中心は任意後見を中心とした契約だ。

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