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60m走やハト撃ち、都市計画… 驚きの五輪競技

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NIKKEI STYLE

 2020年東京五輪の追加種目候補が決まった。野球・ソフトボールなど5競技18種目だ。来年夏の国際オリンピック委員会(IOC)総会で最終決定する。五輪ではこれまで、様々な競技が行われてきた。60メートル走や綱引き、綱登り、はたまたハト撃ちや魚釣りなど、今から振り返ると驚くようなものもある。五輪競技のふしぎを探ってみた。

スケートボードやサーフィンも

まずは今回の追加候補からみていこう。野球・ソフトボール、空手、ローラースポーツ(スケートボード)、スポーツクライミング、サーフィンだ。

今回の選定は2段階で行われた。まずは5月。IOCが承認し、東京五輪での実施が決まっていない33の競技団体から希望を募ったところ、26団体が応募。6月にそこから8競技を残した。そして9月28日、東京五輪組織委員会が5競技を選出したのだ。

応募してきた26競技は表の通り。中にはこれってスポーツ?と思うようなものもあるが、どれもIOCがスポーツと認定している。

例えばチェス。スポーツとは無縁のようにも思えるが、1999年のIOC理事会で「世界のメジャースポーツ30種」に加わったという。アジア大会でも競技として実施した。カードゲームのブリッジも含めて、「マインドスポーツ」と呼ぶらしい。頭脳スポーツ、というわけだ。

伝統の「綱」種目 綱登りは体操の一種

五輪はこれまでも様々な「スポーツ」を取り入れてきた。中でも伝統あるのが綱=ロープを使った種目だ。

綱引きは1900年の第2回パリ大会から行うようになった。20年までの間、5大会で実施したという。日本オリンピック委員会(JOC)監修の「近代オリンピック100年の歩み」によれば、1チーム8人で行う種目で、陸上競技の一部だった。ちなみに綱引きは英語では「Tug of war」。ポール・マッカートニーのアルバム名にもなっている。

綱登りという種目もあった。こちらは体操競技だ。鉄棒やあん馬、平行棒、跳馬、つり輪などと同列の種目だった。同じく「100年の歩み」によると近代五輪の幕開け、1896年の第1回アテネ五輪で採用となり、1932年の第10回ロサンゼルス大会まで断続的に5回行われた。

英語では「Rope Climbing」というこの綱登り、最初のアテネでは金メダルの記録が23.4秒だった。これが1904年大会になると7秒、32年大会には6.7秒まで縮まっている。詳細は分からなかったが、ロープの長さが変わったのかもしれない。

陸上に60m走があった 金メダルは7秒ちょうど

種目の微妙な変更といえば、陸上競技に今と違う種目があった。60メートル走だ。1900年、04年大会で行われた。「100年の歩み」によれば、1900年大会の金メダルは米国人で、記録は7秒ちょうど。04年も米国の選手で同じタイムだ。ちなみに100m走も行われていて、この2大会の金メダリストはいずれも11秒ちょうどだった。

1900年大会以降しばらくは「立ち高跳び」「立ち幅跳び」「立ち三段跳び」があった。「走り高跳び」や「走り幅跳び」もある中での実施だった。1900年大会では走り高跳びの金メダル記録が1.9mに対して立ち高跳びは1.655m、走り幅跳びが7.18mに対して立ち幅跳び3.21mといった具合だった。

1900年パリ大会、生きたハトを撃つ射撃競技

初期の五輪の中でも特にユニークなのが1900年の第2回パリ大会だ。当時はまだ五輪の存続自体が危ぶまれるような状況で、万国博覧会との同時開催によって難局を乗り切ろうとしていた。大会は5カ月以上にわたって続き、その中で正式競技以外にいろんな競技がお目見えした。

自動車レース、魚釣り、たこ揚げ大会、気球競争……。これらはいずれも賞金付きの競技だったという。五輪競技なのか、万博の余興なのか、分からないような状態だ。

正式種目には「ハト撃ち」なるものがあった。射撃の一種で、英語では「Live pigeon shooting」、つまり生きたハト撃ちだ。その名の通り、生きたハトを飛ばして撃つ種目で、金メダルはベルギーの選手の21羽。射撃はもともと、ハトやシカを撃つもの。当時としては当たり前だったのかもしれないが、この大会限りで姿を消した。

学校にある肋木はスウェーデン体操の名残

「100年の歩み」に載っている過去の競技を眺めていたら、なじみのない種目に遭遇した。その名も「スウェーデン体操」。1912年ストックホルム(スウェーデン)大会と20年のアントワープ(ベルギー)大会でのみ、採用されている。どうやらポイントで競う種目らしい。

スウェーデン体操とはいったい何なのか。広辞苑にはこう書いてあった。

「スウェーデン人リングの案出した体操。解剖学・生理学を基礎とし、年齢・能力に応じて身体各部・各機能の均整した発達を図るもの。日本の学校体操の基本をなした」

国会図書館で調べてみたら、明治時代発行の日本体育会編「瑞典式体操」(大日本図書)に図解があった。ちなみに瑞典とはスウェーデンの漢字表記だ。そこによく出てくる絵に見覚えがあった。学校の体育館によくある肋木(ろくぼく)だ。

「日本語大辞典」(講談社)には、「肋木」について「スウェーデン体操の代表的な器械」とある。明治時代、スウェーデン体操は学校教育に取り入れられた。学校の体育館に肋木があるのは、その名残なのだ。

それにしても、五輪ではこの体操をどう評価したのだろうか。いずれもスウェーデン人が金メダルを獲得したというが……。

1940年に幻の東京五輪 フェンシングを外す案があった

2020年の五輪は東京での2度目の開催となる。だが本来は1940年に最初の東京五輪が行われるはずだった。「東京ふしぎ探検隊」では以前、「1940年に幻の東京五輪 渋谷~成城の鉄道計画も」(2013年10月18日付日経電子版)でその経緯を探った。

このとき実施予定だったのは表の18競技。「芸術」を除き、そのラインアップに違和感はない。ただ18競技に落ち着くまでは、様々な議論があった。

当時の組織委員会で真っ先にやり玉に挙がったのがフェンシングだ。「第十二回東京オリンピック大会組織委員会報告書」はこう記す。

「我国ニ剣道ナルモノガ厳然トシテ存スルニ、徒ラニ欧米ニ倣ツテ『フエンシング』ヲ輸入スルノ要ナシ、之ガ輸入ハ我剣道ヲ毒スル」(原文ママ)

つまり、剣道があるのにフェンシングなどやる必要はない、というのだ。射撃や近代五種も一般になじみがないこと、練習場所の問題があることから開催に二の足を踏んでいた。だがIOCの反発をくらい、いずれも開催することになった。

ちなみに芸術は1912年から48年大会まで行われたれっきとした正式競技。スポーツを題材にした絵画や彫刻、音楽、文学、建築、都市計画などの分野で競った。40年の東京大会でも東京府美術館(現・東京都美術館)や東京市公会堂(現・日比谷公会堂)で実施予定だった。

結局、40年の五輪は日中戦争の勃発による国際的な批判の高まりと、資材不足で競技場建設が厳しくなったことを受けて開催権を返上した。開催決定からわずか2年後のことだった。

2度目の東京五輪まであと5年。東京はどんな未来図を描くのだろうか。

(河尻定)

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