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火星に水が現存する証拠 水源はどこか?

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ナショナルジオグラフィック日本版

火星の斜面を水が流れている証拠を発見したと、NASA(米航空宇宙局)が発表した。はるか昔、火星に水が流れていたことは以前から知られていたが、今回の発見は、液体の水が現在も存在していることを裏付ける、これまでで最も有力な証拠だ。

2015年9月28日付の科学雑誌「ネイチャー・ジオサイエンス」に掲載された論文によると、水は特定の季節になると現れ、急斜面を流れ下る際に黒い筋をつくっている。しかし、水がどこから来るのか、また、生命が生息可能な化学的性質をもっているのかはまだ解明されていない。

いずれにせよ、季節ごとに現れたり消えたりする謎の黒い筋の正体が水であることは明らかになった。これらの筋は「繰り返し現れる斜面の筋模様」(RSL)と呼ばれているが、米カリフォルニア工科大学の惑星地質学者ベサニー・イールマン氏は、RSLを「火星で見られる最も理解に苦しむ謎多き地形のひとつ」と話す。

黒い筋、発見の経緯

細長くて黒みがかった色、現れては消える筋を初めて見つけたのは、2010年、米アリゾナ大学の学生だったルジェンドラ・オジャ氏だ。NASAの火星探査機マーズ・リコネサンス・オービターに搭載された高解像度カメラHiRISEが撮影した画像を調べていた時のことだった。当時は、自分が見つけたものがそれほど重要だとは考えてもみなかったと、オジャ氏は語っている。

「黒い筋の真価を見抜くだけの目がなかったんですよ」。オジャ氏は現在、米ジョージア工科大学に在籍している。

それから5年、黒い筋がとんでもなく重要なものであることが判明した。この間に、HiRISEは火星の斜面やクレーターを数多く撮影していた。その画像を調べてみると、暖かい季節になると黒い筋が姿を現して長く延び、しばらくすると消えていくことがわかった。さらには、黒い筋はいつも赤道近くの同じ場所に現れ、急斜面やクレーターの壁面からにじみ出ているようだったのだ。

こうした黒い筋は、水が斜面にしみ込んでできたしみだと考えれば、すべて説明がつくと、アリゾナ大学のアルフレッド・マキューエン氏は言う。ただ、問題がひとつある。「水が実際に発見されたわけではありません。そう考えるのが最も妥当だというだけです」

研究チームは、火星表面の異なる4カ所で観測された筋が、過塩素酸塩と呼ばれる水和塩でできていることを確認した。その結晶構造には、水分子が閉じ込められている。

「水和塩が存在しているということは、現存する液体の水によって筋が形成されていることを意味しています」と、オジャ氏。

火星が汗をかく?

大きな疑問は、水源がどこかということだ。可能性としては、地下の帯水層、または、地表下の氷が水の供給源ではないかということだ。人間が汗をかくように、火星も暖かい季節になると、表面の細かい穴から塩分を含む水をしみ出して、それが斜面を流れ下っているとも考えられる。

大気に含まれている水分を地表の塩が吸収したという仮説もある。研究チームは、こちらの方が可能性としては高いと考えているようだ。

NASAエイムズ研究センターのメアリー・べス・ウィルヘルム氏によると、湿度が十分に高くなれば、過塩素酸塩は大気中の水分を取り込んで溶け、水溶液になる。

水の出どころはともかく、火星に水があったとしても驚くほどのことではない。火星の地形は全て、はるか遠い昔、今よりも暖かく水も豊富だった頃に、その水によって形づくられたものである。現在、火星の地表を調査している数多くの探査機や探査車が、かつて水が存在していた可能性を示唆するデータを次々と送ってきている。

しかし、液体の水が現在もあることを示す証拠はこれまでほとんどなかった。今回の発表が、今後の惑星探査のあり方や地球外生命体の探索にとって、どのような意味をもつのかは未知数だ。

(文 Nadia Drake、訳 ルーバー荒井ハンナ、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2015年10月1日付]

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