資産作りの助っ人 独立系アドバイザーが助言

個人に資産形成の提案をする独立系金融アドバイザー(IFA)の活用が広がってきた。中立的な立場から運用相談に応じたり、金融商品を紹介したりする点が特徴だ。株高期待を背景に投資への関心を強める個人も多いだろうが、どういう商品や手法を選ぶかは悩みどころ。そんな時にはIFAへの相談が一つの解決策になるかもしれない。

「将来、子供を留学させたいのだが……」。長野県に住む男性(42)は9月中旬、家族のライフプランに合わせた資産形成を相談しようと、IFA事務所の大手、ガイア(東京・新宿)を訪れた。1時間強の面会で、話題は生命保険の支払額と少額投資非課税制度(NISA)を使った積み立て投資額の配分、預貯金の運用方法など幅広い内容に及んだ。

証券会社から独立

これまで株式を中心に運用してきた男性は「勝ったり負けたりを繰り返し、独力で資産を大幅に増やすのは非常に難しいと実感した」。外資系金融機関に勤める友人から紹介されたIFAは「中長期の目線で相談に乗ってもらえる点が魅力」と感じ、8月にガイアの利用を始めたという。

IFAは「Independent Financial Advisor」の頭文字をつなげた略語だ。金融商品仲介業者とも呼ばれ、法改正に伴って2004年に導入された。

証券会社や銀行など金融機関からの転職組が多く、ファイナンシャルプランナー(FP)や税理士も担う。証券会社と業務委託契約を結び、そこが取り扱う金融商品を顧客に仲介する一方、営業政策からは独立している点が特徴だ。

顧客にとっては、証券会社の戦略で「売りたい商品」を勧められたり、ノルマ達成に向けた商品の不要な買い替えを促されたりする不安が薄らぐわけだ。より各自の投資スタイルや目標に沿った資産形成の相談に乗ってもらえる。人事異動で担当者が数年ごとに代わることもないため、「かかりつけ医」のような存在とも言われる。

利用したい場合は電話やホームページ経由で個別面談を申し込む。事業者側が定期的に開く投資セミナーに参加し、特色などを事前に確認しておくのも有効だろう。実際に面談が始まると、自身の投資方針やリスク許容度を基に、資産配分や運用商品を提案してもらえる。相談料は原則無料にしているところが多い。

一方、運用商品を買い付ける際には、提携する証券会社の通常の取引より手数料は割高になる。IFAは商品を仲介するごとに、証券会社側から手数料報酬を得ており、この一部が上乗せされるためだ。利用者は提携先の証券会社で口座を開く必要もある。

提携は複数の証券会社と結ぶケースが多い。金融機関側ではSBI証券や楽天証券といったインターネット証券大手がIFAとの連携に力を入れている。ネット証券は投資信託などの取扱本数が多いため、対面サービスを充実することで顧客にきめ細かな情報を提供する狙いがある。

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