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相手の話を引き出す「相づち」の極意

2015/10/6

日経ウーマン

会話がうまく続かない…。そんな悩みは「相づち」を変えるだけで解消します。相づちのバリエーションを広げるキーワードは「さしすせそ」。相手別に習得すれば、会話がラクに盛り上がります。
(C)Pixta

■明るい反応が効果的 相手の話に興味を持とう

「他人との会話がうまく続かない」という悩みを抱える人は多い。しかし、「相づちを変えるだけで、相手が話しやすいと感じ、会話が自然と続きます」と、話し方インストラクターの下平久美子さんは言う。相手にとって心地よい相づちを打つために、まずは2つのことを心がけよう。

1つは前向きな気持ちで会話すること。「暗い気持ちだと相手の言葉が響かず、会話も上の空に。一方、明るく反応する人には相手も『話したい』と感じます。気分が沈んでいても明るい表情を意識すれば印象は変わります」。2つ目が「相手を尊重する」こと。話の内容に興味を持ったり、話す速度を合わせたりすることで、相手もリラックスする。

2つの心構えを身に付けたら、覚えておきたいのが「さしすせそ」。「さすが」「知らなかった」「センスいい」「そうなんだ」など、相手の話を促す相づちの頭文字をつなげたもの。上司や取引先など相手別に「さしすせそ」の相づちを紹介しよう。意識して使えば、相手が話しやすく感じて会話がさらに盛り上るはず。


1.相手の話すペースに合わせる

「相手の呼吸、話すテンポを感じ取って、それに合わせて相づちを打つことがポイント。一体感が生まれて、相手も話しやすいはずです」。慣れてきたら声の大きさ、表情や動作なども合わせよう。より親近感を抱いてもらえる。

2.沈黙を恐れない

「沈黙は会話の余韻であり、次の話までの息継ぎだと思えば、会話が途切れても焦ることはないはず。実際に相手は言葉を探していたり、考えをまとめていたりする可能性があります」。沈黙してもゆったりと構えよう。

3.相手の言葉を“オウム返し”して共感を示す

「寒いですね」には「本当に寒いですね」と繰り返すだけで共感を示せる。コツは感情を表す言葉を繰り返すこと。「相談を受けたときもおすすめ。オウム返しをすると相手の考えが整理されて、解決方法が見つかっていきます」

4.相手の顔を額縁にはめたと想定して、額縁内に目線を置く

「相手の目を見て会話をするだけで、印象は格段にアップ。目を見て話すのが苦手な人は、相手の顔が額縁にはまっていると想像して、視線をその額縁内に置きましょう」。慣れたら範囲を狭めて、相手の目を見るようにしよう。

5.会話の最後は「ありがとう」で締める

「お忙しいのにありがとうございました」など、会話の最後を意識的にありがとうで締めくくると、よい印象を残せる。「『ありがとう』をたくさん言うことで『私は人や環境に恵まれている』と、自分自身も豊かな気持ちに」

6.自分の会話を録音して、印象をチェックしてみる

「同じ言葉でも言い方や声の出し方で印象は変わるもの。携帯電話の録音機能などを用いて、会話中の音声を録音してみましょう」。弱々しい印象ならはっきりと発音する、攻撃的であれば柔らかく話すなどの改善を。

7.“一人しりとり”で語彙量を増やす

「複数の相づちを使いこなしたり、会話を盛り上げていったりするために、語彙量を増やすことは重要です」。そこでおすすめの方法が一人しりとり。動詞や形容詞なども織り交ぜながら脳内でしりとりをしていくと、表現力が磨かれる。


「上司の話を聞く際に重要なのは、相手の目を見て、『はい』と返事をすること」。また、気づかなかったこと、すごいと感じたことは素直に表そう。ただし基本的なことに「知りませんでした」と答えて不信感を抱かせないよう注意。

複数の相づちを交ぜると「聞いている」姿勢が示しやすい

「はい、はい」など同じ相づちばかりを打っていると、「本当に聞いているのか?」と誤解を招きやすい。「はい」「ええ」「そうですね」など、複数の相づちを織り交ぜよう。

おどおどすると上司のマイナスの感情を引き出しやすくなる

「おどおどした態度をとると上司がイライラしたり、怒りやすくなったりと負の感情を引き出しやすくなります」。姿勢を正すだけでもおどおどした印象は拭えるので、まずは姿勢を意識しよう。

話が途切れるまで自分は口を挟まない

「意外と多いのが、上司の話の途中に口を挟むこと。話の腰を折ってしまうだけでなく、上司が話す気力を失ってしまう恐れもあるので要注意」。一つの話が終わるまでしっかり聞こう。


「取引先と会話をするときも『はい』と答えるのがよい。話を聞き漏らさず、誠意を込めて耳を傾けましょう」。また用件を聞いた場合は「了解しました」ではなく「承知しました」「承りました」のほうが丁寧な印象を与えられる。

こちらから先に口を開くと話の主導権を取りやすい

「こちらから先に挨拶をすると会話の主導権を取りやすいもの。よい挨拶をすれば、相手からもよい反応が返ってくるはず」。また本題に入りたいときは「早速ですが」など枕詞を使うのがいい。

相手の質問をあらかじめ想定して準備をする

相手の質問を想定し、準備をするとスムーズに交渉を進められるはず。想定外の質問には慌てることなく、「その件については後日ご連絡させていただいてもよろしいですか」などと伝えよう。

重要なことは必ず復唱

次のアポイントの日程や連絡先など、重要なことは必ず復唱をして確認しよう。「聞き間違いを防げるだけでなく、『しっかりしている』など、相手に与える印象もアップします」


相手のペースに合わせて相づちを打つと親近感が増す。「結婚間近なカップルは会話の息がぴったり合っていることが多いです。また、相手の会話に興味を抱き、『さすが』『すごい』と明るく反応すると好感度はアップします」

明るく前向きな気持ちで接すると相手も話しやすい

明るく前向きな気持ちで会話を楽しもうという意識を忘れずに。「明るい反応が返ってくれば、当然、相手も『この人とは話しやすい』と楽しい気持ちになるはずです」

プラスの言葉で相手の話を受け止める

「その洋服かわいい」と言われたら、「そんなことない、安物だから」と謙遜するよりも「ありがとう。うれしい」と答えるほうがよい。「肯定的な受け答えを心がけると印象はよくなります」

「へぇー」「わぁー」など感嘆詞を交ぜて相手と気持ちを共有する

大げさに驚く必要はないが、感嘆詞を交ぜて自分の気持ちを表現すると、相手と気持ちを共有しやすくなる。「相手に『自分の話に興味を持ってくれている』という印象を与えられます」


後輩は先輩との距離を感じているもの。「うん、うん」と優しく促そう。辻つまが合わないときは威圧的にならないように問いかけて。一方、あまりにも親しげなら硬い表情と声で「はい」と相づちを。後輩も態度を改めるはず。

強い口調になっていないか注意

「それでどうするの?」「えっ?」など、場合によっては威圧的と感じ取れる返し方をしていないか注意。「年下の後輩でも子どもではありません。ひとりの大人であるという認識を」

おどおどしている後輩には自分から「どう?」と話しかけてみる

後輩が何か話そうと、もごもごとしていたら「あの件のこと? どうなった?」と自分から話しかけてみる。その後もゆっくりと相づちを打って話に耳を傾ければ後輩もリラックスするはず。

的を射ていなければ「こういうこと?」と問いかける

言っていることが矛盾している場合は「えっ?」などと返さずに「これはこういうこと?」と、自分なりの解釈を織り交ぜながら聞いてみる。誤解が生じにくくなり、後輩も話しやすくなる。

この人に聞きました

下平久美子さん
マナー・話し方インストラクター。リファイン社長。JAL国際線客室乗務員として勤務後、リファイン設立。年平均200日現場に立ち、心理学をベースにマナーや会話術を指導。個人向け講座も定期的に開催する。著書に『1日1分、30日で人生が変わる「話し方」「聴き方」の法則』(ダイヤモンド社)など。

[日経WOMAN別冊『言いにくいことの上手な伝え方』掲載記事を再構成]

[参考]日経WOMAN別冊『言いにくいことの上手な伝え方』は、99%の人を味方につける年代別の敬語とマナー、信頼されるロジカル会話術など、仕事と暮らしの会話のルールとテクニックが満載。この1冊で、苦手な人にも正しくきちんと伝わります。

言いにくいことの上手な伝え方

著者:日経ウーマン
出版:日経BP社
価格:880円(税込み)

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