2016年のヒット予測 映画の注目はスター・ウォーズ日経エンタテインメント!

2016年にかけて流行する映画は何か。日経エンタテインメント!が予測、解説・紹介する。2015年の夏は『ジュラシック・ワールド』『ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション』など洋画の人気シリーズが軒並み興収50憶円超えと絶好調だった。15年末から16年春にかけても『スター・ウォーズ』『007』など人気シリーズが登場する。邦画も洋画と同じように、名画の新作が続々公開される。

名画の新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』いよいよ公開

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』 ヒロインのレイ役にデイジー・リドリー。特報でストームトルーパーの白いスーツを着ていたフィン役にジョン・ボイエガ、Xウィングのパイロット、ポー・ダメロン役にオスカー・アイザック、黒いマントと赤いライトセーバーを持つ悪役らしき謎の男カイロ・レン役にアダム・ドライバーがふんする。監督はJ・J・エイブラムス。(12月18日公開/ディズニー・スタジオ配給)(C)2015Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved SPECTRE
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興行収入100億円超えが確実視される『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』。タイトルにある「フォース」とは、正義の使者ジェダイ(1作目ではオビ=ワンとルーク)と、対立する邪悪なシス(1作目ではダース・ベイダー)が用いる特殊な力の源となっている生命エネルギーのこと。フォースが覚醒するのはジェダイかシスか、あるいは両方かは不明だが、新3部作の1作目にふさわしい幕開けを飾るはずだ。

12月18日の公開まであと2カ月あまりと迫り、イベントや宣伝展開は本格化している。9月4日から全世界一斉にグッズが発売され、日本ではロフトやトイザらスなどで特設コーナーがお目見え。10月17日からは人気キャラR2-D2や新キャラBB‐8が描かれたANAの特別塗装機が就航する予定だ。11月にはディズニーファン向けのイベント「D23 Expo Japan 2015」が開催され、新たな情報が出されると見られている。

1999~2005年にかけて公開された『エピソード1~3』は、親子2世代を集客して興収92億~156億円を記録した。今作は『ジェダイの帰還』以来、32年ぶりにルーク(マーク・ハミル)、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)、レイア(キャリー・フィッシャー)がそろい踏みし、R2-D2、C-3PO、チューバッカという人気キャラクターも再登場。親子2世代、3世代を引きつけて大ヒットするのは間違いない。

洋画の歴代興収トップ3は、1位『タイタニック』272億円、2位『アナと雪の女王』255億円、3位『ハリー・ポッターと賢者の石』203億円。どこまで記録を伸ばせるか。

『007 スペクター』 ダニエル・クレイグが4度目のボンドを演じる。敵は悪の組織スペクター。シリーズではおなじみの組織で、クリストフ・ヴァルツが組織の中心人物を演じる。詳細は不明だが、予告編を見る限りではボンドとスペクターは何らかのつながりがある模様。前作『~スカイフォール』は世界的に大ヒット、今作も期待が高い。監督は前作に続きサム・メンデス。(12月4日公開/ソニー・ピクチャーズ配給)(C)2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights reserved.
『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』 アメコミヒーロー映画で勢いのあるマーベルに対抗すべく、DCコミックが反撃ののろしを上げる。その第1弾がDCの2大ヒーロー、バットマンとスーパーマンの激突だ。タイトルの「ジャスティス」とは、DCコミックのヒーローが集結するシリーズ『ジャスティス・リーグ』のことで、その始まりでもある。監督はザック・スナイダー。(16年3月公開/ワーナー・ブラザース配給)(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC 

邦画も大ヒット作の新作が続々公開

人気作品の続編製作の波は、邦画でも高まっている。東映は、1986年からテレビドラマ、映画として人気を博した『あぶない刑事』を復活。10年ぶりとなる『さらば あぶない刑事』では、タカとユージの最終章が描かれるとされ、舘ひろし、柴田恭兵をはじめ、仲村トオル、浅野温子らおなじみの面々がそろう。往年のファンを呼び込めれば、有終の美を飾るヒットとなりそうだ。

『さらば あぶない刑事』 舘ひろし演じる「タカ」と、柴田恭兵ふんする「ユージ」。破天荒な刑事コンビが定年を間近に、最強の敵(吉川晃司)と対峙。(1月30日公開/東映配給)(C)2016「さらば あぶない刑事」製作委員会
『セーラー服と機関銃 -卒業-』 角川アイドル映画の金字塔が35年ぶりに復活。ヤクザの組長を務める女子高生・星泉の成長を描く。16年春公開。(KADOKAWA配給)

KADOKAWAは、「角川映画40周年記念」として、『セーラー服と機関銃 ‐卒業‐』を製作中。映画で薬師丸ひろ子、ドラマ版で原田知世や長澤まさみが演じてきた主人公・星泉役には、“天使すぎるアイドル”としてブレイクした橋本環奈。監督には『婚前特急』などの気鋭・前田弘二を起用し、伝説の作品に新風を吹き込む。

東宝が復活させるのは『ゴジラ』。12年ぶりとなる『ゴジラ2016』の脚本と総監督は『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明、監督と特技監督を『進撃の巨人』の樋口真嗣が務める。30年来の盟友2人が、今どうゴジラを作るか? 興行面での“大暴れ”にも期待大だ。

邦画界2大巨匠が挑むマンガ原作のSF超大作

近年の邦画ヒットの重要キーワード「マンガ原作」。昨年は『るろうに剣心』の2部作が興収95億円超えのヒット。『テルマエ・ロマエII』『ルパン三世』『土竜(モグラ)の唄 潜入捜査官 REIJI』なども20億円のハードルを超えた。今年は『暗殺教室』『寄生獣』などが20億超え、『進撃の巨人』は前後編で40億円を突破しそうだ。

そんななか「人気マンガ×挑戦的な名監督」の組み合わせでヒットを狙うのが、製作中の2本のSF大作だ。1本は、累計1200万部突破の青年マンガを三池崇史監督が実写化する『テラフォーマーズ』。これまで『クローズZERO』『土竜の唄』などでマンガ原作を成功させた“世界の三池”が、日本映画初のアイスランドロケを敢行。「『スゲー漫画』から『スゲー映画』が生まれる事を証明しようと思う。映画をナメたら火傷するぞ!」と意気込む。

もう1本は、大友啓史監督(『るろうに剣心』)が、SFミステリーの実写化に挑む『秘密 THE TOP SECRET』。4年前から企画していたという大友監督は、「映像化は、『るろうに剣心』に続く大冒険です。力強いキャスト・スタッフと共に、『心に突き刺さる映画』を目指します」とこちらも気合い十分。来年は、名監督と人気マンガのコラボに注目だ。

『テラフォーマーズ』 『週刊ヤングジャンプ』で連載中の人気マンガを実写化。火星移住に向けた人類と<ある生物>との壮絶な戦いを描く。(16年GW公開/ワーナー・ブラザース配給)(C)貴家悠・橘賢一/集英社 (C)2016 映画「テラフォーマーズ」製作委員会
『秘密 THE TOP SECRET』 原作は清水玲子の人気マンガで、文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞作。記憶を映像化できるMRIスキャナーを用いた、迷宮入り事件の捜査を描く。主演は生田斗真。共演は、岡田将生。(16年公開/松竹配給)(C)2016「秘密 THE TOP SECRET」製作委員会

(日経エンタテインメント! 相良智弘、泊貴洋、平島綾子)

[日経エンタテインメント! 2015年10月号の記事を再構成]

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