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hitomiさんが聞く リスクを減らす食材選びと食べ方

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日経DUAL
2児の母であるhitomiさん。最近は息子さんの離乳食も始まり、ますます食への関心が高まっていると言います。そこで、食品問題の第一人者である垣田達哉さんに、hitomiさんが親として気になる「子どもと食の安全」についての質問をぶつけました。

hitomiさん(以下、敬称略) うちには6歳の娘と0歳の息子がいます。子どもたちに何を食べさせたらいいのかというのは常々考えているんですが、こだわり過ぎてもかえってストレスになるので、私自身は食材選びにさほど神経質にはなっていません。ただ、スーパーで食材を手に取るときになるべく産地を見るようにしたり、無農薬・減農薬野菜を扱っているお店に時々行ってみたりはしていまして。

垣田達哉さん(以下、敬称略) 生鮮品や野菜のパッケージに書かれてある情報を確かめるのは、いい習慣ですね。

hitomi 国産とか無農薬とか、安全性が高そうな食材は安心できるとは思うんですけど、いかんせん金額が高くて…。そんなにしょっちゅう高い食品ばかり選ぶのは難しいなと思ったりもします。

垣田 たまにならよくても、毎回は厳しい面がありますよね。実は野菜や果物に付いている農薬は、水洗いをしっかり行うことによってかなり取れるんですよ。

hitomi え、そうなんですか。

流水で洗い流す、皮をむいて食べる

垣田 一昔前は、土に農薬をまいて根から吸わせる方法でした。でも今は噴霧式の農薬に切り替わってきています。農薬が野菜や果物の中まで染み込んでいるわけではないので、流水で洗い流せば外側(表面)に付いている農薬の50%程度は落ちるんです。ただ、野菜や果物はなるべく皮をむいて食べるほうがいいですよ。

hitomi キャベツや白菜などの葉物野菜はいかがでしょう。私は一番外側の葉っぱをむいて、その内側から使うようにしますが。

垣田 はい、hitomiさんが既に実践しているように、一番外側の葉っぱに農薬が付いているので内側を使うといいですね。あと気をつけたいのが輸入品の柑橘系果物(グレープフルーツ、オレンジ、レモンなど)。表面の皮に農薬が多く付着している場合があるので、お子さんに触らせたり、なめさせたりしないように注意したほうがいいです。しっかり皮をむいて、中身だけ食べる分には大丈夫です。

hitomi 皮ごと食べるマーマレードを作るときなんかは、食材にこだわったほうがいいかもしれませんね。わが家では、輸入品の果物でいうとアメリカンチェリーをよく食べるんです。日本のさくらんぼの半額で買えるので。そのまま皮ごと食べているんですけど、大丈夫でしょうか。

垣田 しっかり洗ってください。果物にしても、野菜にしても、ぜひ流水で洗っていただきたいです。水の節約のためにボウルに水をため、そこに野菜を入れて一気に洗う方もいますが、農薬や雑菌が流れ出てボウルにたまるので要注意です。ボウルで洗ったとしても、最後には必ず流水で洗うようにしてください。

小さな子どもに生の魚は大丈夫?

垣田食材全般に関して言うと、小さなお子さんに対しては、加熱して調理することによって様々な細菌が死滅しますので、より安全性は高まります。よく洗った生野菜のサラダ、果物などは大丈夫ですが、焼き加減がレアの肉、生魚は避けたいところ。しっかり加熱することをオススメします。

hitomi お魚については、妊娠中、マグロには有害物質があるので食べすぎるのは妊婦さんにあまりよくないと聞いて気になったことがありました。

垣田 それはメチル水銀という神経系に悪影響を与える物質なのですが、特にマグロ・クジラ・カツオ・カジキなど大型魚は小魚を食べていく食物連鎖の過程で、メチル水銀がどんどん体内にたまっていくんですね。また、魚にはいくつか種類がありまして、タイ・ヒラメ・スズキなどの沿岸魚と、マグロ・カツオ・イワシ・サンマなどの回遊魚があるのですが、回遊魚のほうが同じ所に生息していないため工場排水やダイオキシンなどの汚染リスクは低いと言われています。

ただ、魚については同じものばかりを食べ過ぎなければ、特に気にすることはないです。毎日毎日、マグロのおすしを食べるとかでなければ。

hitomi マグロのおすしは大好きですけど、さすがに毎日は(笑)。でもそうならないよう、気をつけます。

加工食品は原材料の産地まで表示されない

hitomi 食品表示で前々から気になっていたのが「消費期限」と「賞味期限」です。これって詳しくはどういう意味なのでしょうか。

垣田 「消費期限」は保存がきかない食品に表示されているもので、その期限が過ぎたら食べないほうがいいもの。「賞味期限」は比較的保存がきく食品に表示され、安全性や味や風味など品質が維持される(おいしく食べられる)期限のことなんですね。期限が多少過ぎていても、色やにおいや、ちょっと味見をして問題がなければ食べられます。昔の表示は「製造年月日」だったので、当時の消費者は色やにおいで食べられるかどうかを判断していました。今の若い方のほうがその感覚は鈍くなっているかもしれませんね。

hitomi 消費期限、賞味期限を参考にしながらも、食品を実際に自分の目や鼻や舌で確かめる、というのは大事かもしれませんね。

垣田 食品の表示についてさらに詳しくお話ししますと、hitomiさんが店頭でチェックしている「産地」の表示は、生鮮食品の場合、"収穫した所や一番長く育った所"です。でも、加工食品の場合は"製造した所"が産地として表示されるんです。

hitomi 加工食品だと、原材料が育った産地までは分からないということですね。

垣田 そうなんです。そこで、この問題を解決するために、加工食品の原材料が育った場所を表示する「原料原産地表示」がなされるようになったんですが、対象商品は梅干しなどの漬物、干物、ウナギのかば焼きなど、ごく一部の商品だけで、すべてに義務化されているわけではないんです。

ただ、加工食品で国産の原材料を使っている場合は、「国産○○使用」とわざわざ書いていることが多いので、逆に原材料の産地表示がない場合は、輸入原料を使っている可能性が高いとも言えます。

hitomi なるほど、なるほど。

知っておきたい生鮮食品、水産物の表示ルール

垣田 生鮮食品の表示でも気をつけて見ていただきたいことがあります。カット野菜ミックスの農産物や、牛・豚肉の合挽き肉など、2種類以上の生鮮品がミックスされている商品がありますよね。その場合、重量割合が50%以上のものに「原料原産地表示」が義務付けられています。

例えば「国産牛豚合挽き肉」と表示されていたら、普通は牛も豚も国産だと思ってしまいますが、もしかすると割合の多い牛肉だけが国産、という場合もあるんですね。その点も消費者の知識として頭に入れておくといいと思います。

hitomi それは先生にお聞きしなかったら、分からなかったです。

垣田 水産物について少しお話ししますと、もし売っている魚が生ものなら、必ず「名称(魚の名前)」と「産地」が表示されることになっています。産地の表示がない場合、その魚は「加工品」です。例えば、刺し身やマグロの中おちも加工品の場合があります。もし生ものでないなら、原則として「解凍」の表示が、天然ものでなければ「養殖」の表示がされないといけません。選ぶ際のポイントにしてみてください。

hitomi お魚とひと口に言っても、いろんな作られ方がありますね。そうした表示の仕組みも理解した上で購入したいですね。消費者として、一つ賢くなった気がします。

毎日いろんなものを食べる「食の浮気」がリスク分散に

垣田 食品には表示がないものもあります。例えば、レストランでの外食がそうですし、加工食品ですとベーカリーのパンやデパ地下のお総菜にも表示がないことが多いです。コンビニやスーパーの菓子パンよりも、ベーカリーのパンのほうが価値あるように感じてしまいがちですが、実は表示があるもののほうがどんな原材料を使っているのか、期限はいつまでなのかが分かるので消費者には親切なんですね。

hitomi表示については特に気にしていませんでしたが、言われてみると確かに…。ちなみに、私もたまにデパ地下のお総菜を利用するんですけど、手作りのものと比べると塩分が強くて、体になじまない感覚があります。やはり手作りがベストなんでしょうけど、忙しいとそうは言っていられず。

垣田 そうしたお総菜なども「たまに」ならいいと思うんですよね。私が皆さんにお伝えしているのは「食の浮気をしなさい」ということなんです。毎日、同じものを食べ続けると、栄養的にも偏りますし、同じ種類の添加物や塩分などの摂取量が増えて、健康に影響を与えるリスクが高まります。

健康にいいと言われているものでも取り過ぎはよくないんです。同じものではなく、日々異なる料理、異なる食品を取っていくことでリスク分散につながります。

hitomi なるほど。娘はパンやバターが大好きで、毎日でも食べたいと言うんですね。バターなんて気づくと大量に塗っていて、「何やってんの~」と怒る始末です。なるべくごはんとか、和食も食べてもらうようにしているんですけどね。

垣田 hitomiさんは、ご家庭ではどんなお料理を作られるんですか。

hitomi そうですね…。マカロニグラタンとか娘から「作って~」とせがまれると、たまに作ったりしますが、基本的にはスーパーに行って、その日自分が食べたいものや家族が食べたいだろうなと思うものを作っていますね。

子どもがいると、つい子どもが喜びそうな洋食をメインに作りがちなんですけど、大人が食べるような小松菜の煮浸しとかシンプルな和食にも触れさせるようにしています。なるべくいろんな料理に触れて、体験して、味わってほしいと思っているんですよね。

垣田 幅広い料理に触れることは食の安全面や栄養面だけでなく、心を豊かにしていくという食育の面でもとってもいいことですね。hitomiさんのお子さんは幸せだと思いますよ。

hitomi そうでしょうか、ありがとうございます。もともと食に関しては、ガチガチにこだわるタイプではないのですが、今日先生のお話を伺って毎日の食べ方や調理の仕方に注意すれば、それほど不安に思うことはないのだと分かり、安心しました。「食の浮気」を心がけながら、子どもたちと毎日の食事を楽しみたいと思います。

垣田達哉
 消費者問題研究所代表。食品問題評論家。食品表示アドバイザー。放射能汚染、中国食品、BSE、鳥インフルエンザ問題など、食の安全や食育、食品表示問題の第一人者として、テレビ、雑誌、新聞、講演などで活躍。日本テレビ「世界一受けたい授業」にも出演。食品表示問題を中心に、消費者が見落としがちな食の安全に関する真実について、分かりやすく説く。『選ぶならこっち! 食べて安心な食品の見分け方』(WAVE出版)、『みんなが気になる食の安全55の疑問』(SBクリエイティブ)など著書多数。
hitomi
 1976年生まれ。1994年にデビュー。歌手活動やモデル活動、TV出演の他、美脚商品やヨガウエアのプロデュースも行っている。「美脚キュッ+骨盤ケア」(びきゃっきゅぷらす)、animaとの第3弾コラボヨガウエアは現在好評販売中。育児セラピストの資格を取得。現在2児の母。詳しい情報はオフィシャルブログ「Love Life」をチェック。

(ライター 伯耆原良子)

[日経DUAL 2015年7月7日付記事を再構成]

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