外付けHDD選び 据え置きはポータブルの1.5倍速
外付けHDDを選ぶに当たり、最初に知ってほしいのは「パソコン用」「テレビ用」とパッケージに書かれた製品があることだ。テレビ用はテレビでしか使えないと思いがちだが、実は多くがパソコンでも使える。
USB接続の標準的な外付けHDDを選ぶ際は、据え置きとポータブルのどちらにするかが最も悩ましい。多くの人は、本体サイズだけで決めがちだが、重要な判断材料はほかにもいくつかある(図1)。ポイントをしっかりと理解したうえで製品を選ぼう。
容量と価格なら据え置き
容量を重視するなら据え置きだ。現在1~4テラ(1テラ=1000ギガ)が据え置きの主流で、6テラまでそろう(図2)。一方のポータブルは多くの機種で2テラが最大。大量のファイルの保管庫にしたいなら、据え置きを選んだほうが確実だ。
価格面でも据え置きが圧倒的に有利。図3の例で、同じ2テラの製品の容量を比べると、据え置きはポータブルより3200円も安い。据え置きは、大容量と安さを兼ね備えている。
データの読み書きも据え置きのほうが速い(図4)。高速なほど、大量のデータをコピーする際に待たされずに済む。速度を最大限に生かすには、パソコンと外付けHDDの両方をUSB3.0端子に接続する必要があるので注意。どちらか一方が2.0端子だと速度がフルに出ない。
内部にメモリーを搭載するなどして速度を高めたモデルもあるので注目しよう(図5、図6)。価格は通常モデルより高いが速度の差は歴然だ。
USB3.0接続ならケーブル1本で安定動作
電源供給の方法も見逃せないポイント。ポータブルは、大半の製品がACアダプターを使わず、パソコンのUSB端子に接続するだけで駆動できる(図7)。以前はUSB2.0接続の場合にパソコンから供給する電力が少なく、接続しても駆動しないことがあった。USB3.0が主流の今はそういったトラブルが大幅に減った。
現在販売されている製品の大半は、パソコンに接続してすぐに使える。出荷時にNTFS形式でフォーマットされているためだ。認識しないのは一部のマック用だと覚えておこう。
なお、HDDの代わりにSSDを搭載して速度を高めた製品もある。容量は小さいうえに高額なため、現状ではHDDを選んだほうが無難だ。(図8)。
(ライター 石坂勇三)
(日経PC21 2015年10月号の記事を再構成)
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