ハワイ、オアフ島のノースショアで人気のガーリックシュリンプ専門店「GIOVANNI’S(ジョバンニーズ)」が日本に初進出。飲食店を展開するBanc(東京都港区)が日本での店舗展開のライセンスを取得し、2015年7月24日、同社が運営する新宿歌舞伎町の「Alee Beach(アリービーチ)」内に併設店舗としてオープンした。
1993年創業のジョバンニーズはハワイのローカルフードとして、今や観光客にも人気のガーリックシュリンプ販売の先駆け的存在だ。ノースショアエリアで店舗や移動トラックで約10店舗を展開している人気店。ガーリックシュリンプはトラックによる移動販売が多いが、このスタイルを生み出したのがジョバンニーズなのだ。
ニンニクが効いたパンチのある味が特徴
ガーリックシュリンプは、炒めたり油で揚げたりしたエビにニンニクを絡めた、ガツンとパンチの効いた味が特徴。そもそもなぜハワイでガーリックシュリンプが名物になったかというと、もともとハワイではエビの養殖が盛ん。手軽にエビが入手できることから、養殖地が多いノースショアを中心にガーリックシュリンプが広まったのだ。
日本ではハワイの本家と同様、「ShrimpScampi(シュリンプ スキャンピ)」、「Hot&Spicy(ホット&スパイシー)」、「Lemon/Butter(レモンバター)」という3種類のガーリックシュリンプを提供する(それぞれ単品で1300円、ライス付きで1500円)。
スタンダードなシュリンプ スキャンピは、殻ごと炒めたエビに大きめにカットされたニンニクがたっぷりで、パンチの効いたコクのあるおいしさ。しっかりとした味付けなので、ビールにもご飯にもよく合う。エビの殻はむいてもいいが、殻が薄いのでそのままでも食べられる。
本家と異なるのは、エビの種類。ハワイではアカザエビを使用するが、日本では入手が安定しないのと輸入コストがかかるため、プリプリとした食感が似ているホワイトタイガーを使用している。
なぜ歌舞伎町なのか?
ハワイ発のグルメはパンケーキ専門店だけにとどまらず、2015年に入ってからも、人気ベーカリー「カメハメハ ベーカリー」や人気レストラン「JJ ビストロ&フレンチ・ペストリー」など、続々と日本上陸を果たしている。
しかし、なぜ1号店が歌舞伎町なのか。「旧コマ劇場の跡地にシネマコンプレックスが開業したことで、歌舞伎町のイメージが変わった。客層も若い女性やファミリーが増え、街全体が明るい雰囲気になったことも大きな理由」(Bancの葛西真理恵氏)だという。
近くに「ドン・キホーテ」もあり、歌舞伎町は爆買い目的の外国人観光客の往来も増えた。インバウンド客の来店も大いに期待できそうだ。
(ライター 永浜敬子)
[日経トレンディネット 2015年8月19日付の記事を再構成]