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毎月分配型の元祖 グロソブ、栄枯盛衰の18年 12年ぶりの首位陥落から資産残高1兆円割れまで

2015/9/14

日経マネー

97年12月に誕生し、毎月分配型投信の代名詞的な存在として君臨したグローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)。5兆円投信として市場を席巻したグロソブも、今や資産残高は1兆円を割り込み、かつての勢いはない。グロソブの歴史を追った。

「USハイ、12年ぶり投信純資産の首位交代」(2014年4月1日、日経)、「資産残高1兆円割れ 約12年半ぶり」(15年4月14日、日経)──。近年、新聞が伝える「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」(以下グロソブ)関連記事の見出しは、同投信の失速を伝えるものばかりだった。

だが、昔日の勢いを失う様が報道されるほど、巨大な存在だったともいえる。02年1月に「ノムラ日本株戦略ファンド(愛称Big Project-N)」を抜いて以来、12年以上も国内投信の残高首位を守り続け、リーマン・ショック直前の08年8月には約5兆8000億円まで積み上げた。

そんな毎月分配型の先駆けも、当初は運用会社である国際投信投資顧問(当時)の期待は大きくなかった。現在の運用会社である三菱UFJ国際投信経営企画部チーフマネージャーの村上直実さんは、「社内でも毎月分配型にニーズがあると認識していたが、ここまで大きくなるとは誰も思っていなかった。出足は発売が同時の3カ月決算型の方が好調だったぐらい」と振り返る。

その後もスタートダッシュに成功したとは言えなかった。投信といえば日本株投信の時代だ。証券会社の営業担当者にとっても、ソブリン債(外国の政府などが発行する債券)という資産クラスは馴染みがなかった。投資家への説明も心許ない。

そんな中、国際投信は2年目以降、売ってくれる金融機関や個人投資家に向けて啓蒙活動に力を入れていく。きっかけは1998年8月のロシア財政危機だ。投資家が不安に駆られ、資金流出につながった。「長く持ってもらうには商品への理解が欠かせなかった。不安になる気持ちを取り除くには、先進国の経済状況を丁寧に説明する必要もあった」(村上さん)。

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