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マネー研究所
Money&Investment

2015/8/16

Money&Investment

自己資金だけで費用がまかなえないなら、ローンの利用も選択肢だ。最近はリフォームに使えるローンの品ぞろえを拡充する銀行が目立つ。

例えば、みずほ銀行は住宅ローンやリフォームローンなど従来型商品に加え、ここ1~2年、自宅を担保として利用するタイプのリバースモーゲージローンやホームエクイティローンを追加(図B)。三井住友信託銀行もリフォームに対する住宅ローンや、グループ会社を通じて各種の無担保リフォームローンの取り扱いを強化している。

リフォームで使うローンを選ぶ時は、まず有担保と無担保の差を頭に入れることが基本だ。有担保の住宅ローンは金利が低めで、長期、多額の借り入れが可能だが、登記などに費用や手間がかかる。

一方、無担保のリフォームローンは金利は高め、期間は短め、額は少なめが基本。ただ短期で返済できるなら登記費用などがない分、有利に働くこともある。手続きも迅速に進むのが普通だ。金利の高低などだけでなく、総合的に自分のリフォーム事情に向くかを判断しよう。

ちなみに購入時の住宅ローンの返済が残っている人は、借りた銀行からリフォーム用に追加融資を受ければ金利などで優遇されることがある。一方、住宅ローン自体を他行へ借り換え、その際にリフォーム費用も上積みして借りる手もある。みずほや三井住友信託などは原則、こうした住宅ローン借り換えにも対応している。

リフォームをする際の借入額はどの程度が適正かは、利用者の年齢や収入などで大きく異なる。1つの目安になるのが「住宅購入時とリフォームのそれぞれのローン残債を差し引いても、リタイアした時に十分な老後資金が残るかどうか」(久谷氏)。ローンを引いた場合に老後資金が明らかに不足するようなら、リフォームの借入額は見直しが不可欠だ。

リフォームでは、高齢になり収入が減ってからローンが必要になることも多い。借入額が過剰だと、家計に与える負担やリスクは住宅購入時のローン以上に大きくなることもあるので注意が必要だ。

■リフォーム費用は業者によって金額に差が開くことが多い。大まかな適正額を知りたいときに選択肢になるのが住宅診断士(ホームインスペクター)の活用だ。住宅の劣化状況などを診断する専門家で、リフォームが必要な部分や時期のほか費用の目安を教えてくれる例もある。
 住宅診断士を育成するNPO法人日本ホームインスペクターズ協会によると「診断費用は目視で5万~6万円前後。特殊機材を使うと10万円以上になる場合もある」。必ずしも低額ではないが、FPの黒須氏は「診断結果を参考に、複数の業者から見積もりをとって業者を選べば、診断費を払ってもなお得することが多い」と話す。

(堀大介)

[日本経済新聞朝刊2015年8月12日付]

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