2015/8/12

もうかる家計のつくり方

Sさんのご家庭も固定費過多の家計でした。固定費は70%、流動費は38%、合計108%の赤字家計です。Sさんご夫婦にも、データをお見せしながら、黒字家計の比率に近づけられるよう、取り組めることを検討していきました。

通信費は格安SIMを利用し、2万円削減できました。生命保険料は赤字の状態で貯蓄性の保険料を支払っているのは好ましくないため貯蓄性の商品をやめ、2万2000円削減。教育費は小学生の長女がいやいや行っていた習字とプールをやめ、学校のクラブ活動をすることにしました。長男は高校入学後、アルバイトで小遣いを賄っていましたが、小遣い以外に自分の塾代の一部を負担すると言ってきました。合わせて教育費を1万6000円削減できました。惰性で飲んでいたサプリメントもやめ、6000円の削減です。これで固定費は6万4000円の削減になりました。

流動費も改めて見直すと、それぞれ少額ですが、節約することができました。食費5000円、水道光熱費、日用品費、交通費、被服費、娯楽費、嗜好品がそれぞれ1000~2000円削減でき、合計1万4000円削減です。

息子が家計に協力すると言ってくれたことで、Sさんは自分の小遣いも5000円減らすと申し出たそうです。そして、夫婦で協力して貯蓄額を増やそうと話し合い、固定費は6万9000円の削減になりました。

こうして、固定費と流動費を合わせて8万3000円の支出削減ができ、固定費、流動費の割合は固定費48%、流動費34%まで改善できました。合計しても100%を超えることがない黒字家計で、貯蓄も18%に当たる5万9000円できるようになりました。毎月マイナスの赤字家計から、かなりの改善です。

家計改善は費目をみてムダな支出を見つけること、消費・浪費・投資の「家計の3分法」で浪費を減らしていくことのほかに、固定費・流動費の割合を検証し、どういう支出を削減できるのかを考えるという方法も有効です。1つのやり方にこだわりすぎず、多角的に検討するという柔軟性も、家計改善には効果を発揮するのです。

「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です。次回は8月26日付の予定です。
横山光昭(よこやま・みつあき) マイエフピー代表取締役。家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。お金の使い方そのものを改善する独自のプログラムで、これまで8000人以上の赤字家計を再生。書籍・雑誌の執筆や講演も多く手掛け、「年収200万円からの貯金生活宣言」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)をはじめとする著書は累計99万部。近著は「『おひとり』を不安0で生き抜く女子貯金」(祥伝社)。
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