マネー研究所

定年楽園への扉

働くことで老後の3つの不安は解消する 経済コラムニスト 大江英樹

2015/7/23

 一般的に老後の3つの不安といわれるものがあります。まず「お金」、次に「健康」、そして最後が「孤独」です。「お金」についての最大の不安は、「今はいいけれどもっと年をとった後にもしお金がなくなってしまったらどうしよう」ということです。

 さらに人は年を重ねていくといろいろ体の具合の悪いところが出てきがちですから「健康」に関する不安は年々大きくなっていくということになります。そして「孤独」については、6月25日付「老後最大の問題はお金より『孤独』」に書いた通り、サラリーマンが退職した後に世の中とのつながりが急激に少なくなることで陥るかもしれない深刻な不安です。

 このコラムにおいてもこれら3つのテーマを軸にして書いているのですが、それぞれの不安要素についてはどうやって対応すればよいかという方法が少しずつ異なります。例えばお金についていえば、生涯にわたるキャッシュフローをおおよそ把握した上で不足分を自分で準備しておくことでしょう。

 健康であれば自己管理をきちんと行ない、食事に注意して運動を続け、定期的な健診も欠かさないといったことが重要だと思われます。孤独についてはいろいろな要素があるので、少し複雑ですが、最も大切なことは「自分の居場所」を作っておくということです。

 ところが、これら3つの不安を一挙に解消できる方法があります。それは働くこと、そして働き続けることです。まず「お金」の面ですが、これはいうまでもありません。年金収入だけではなく、働くことで別途の収入があるのですから、たとえその収入が月10万円ぐらいだとしても、老後の生活はかなり楽になります。

 次に健康ですが、どんな仕事であれ、働くことによって適度な緊張と少しのストレスが生まれます。現役時代のようなハードな仕事と過重なストレスは健康にとってよくありませんが、人間はほんの少しぐらいならストレスがあった方が逆に心や体によい影響があるそうです。実際、引退後に健康を害している人の多くは家で何もせずにじっとしている人が多いといいます。

 そして最後の孤独です。実はこれも働くことによって解消されます。なぜなら働くということは何らかの形で人との関わりが出来てくるからです。もちろん働き方によってはその関わり合いに濃淡はあると思いますが、1人で黙々とこなす仕事でない限りは必ず人との接点はあるはずです。ですから必ずしも営業のような仕事である必要はありません。組織の中で働くのであれば、いや応なしに人とのつきあいは生まれてきますから孤独に陥るという心配はないといっていいでしょう。

【関連キーワード】

ストレス

マネー研究所新着記事

ALL CHANNEL