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世代交代が進むAKB48、タレントパワー女性アイドル編

日経エンタテインメント!

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 現在のエンタテインメント界で、多くの人を引き付けているのは誰か。新たなけん引力となるような次世代ホープにはどのような人たちがいるのか。日経エンタテインメント!では、2008年から年1回、「タレントパワーランキング」を発表している。アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。女性アイドル(個人)のTOP30は、大島優子の卒業で高橋みなみが1位となった。2位には指原莉乃が躍進した。

2014年に個人部門1位だった大島優子はAKB48を卒業。代わりにトップに立ったのは、同じくAKB48の総監督を務める高橋みなみだ。14年12月に、今年一杯をめどにAKB48から卒業することを発表。グループが10周年を迎える節目にもあたり、強いリーダーシップで引っ張ってきた高橋に、改めて注目が集まったようだ。

2位の指原莉乃も前年5位からの躍進。14年の選抜総選挙こそ13年の1位から2位に後退したものの、「2014タレント番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)の女性タレント部門で8位に入るなど、個人での活動も充実しており、AKB48グループの顔としての役割を担っている。

同じ48グループでは、地方組の躍進が目立つ。NMB48の山本彩、HKT48の宮脇咲良と兒玉遥が急上昇ランキングで上位に入った。AKB48の若手メンバーである入山杏奈や小嶋真子も急上昇度でTOP10入りしており、48グループ内で世代交代が着実に進んでいることをうかがわせる。

ももクロは個人にスポット

さらにAKB48の公式ライバルである乃木坂46も大きく伸びた。白石麻衣と生駒里奈が急上昇ランキングで1位2位を独占。グループ全体としても、昨年からひとつ順位を上げてトップ5入りを果たした。14年にセンターを務めた生田絵梨花や西野七瀬(32位)も新顔としてランキングに登場しており、まだまだグループ全体で伸びしろがありそうだ。

ももいろクローバーZは、グループとしては昨年と同じ2位。個人としては百田夏菜子を筆頭にメンバー5人全員がスコアを伸ばした。今年2月の主演映画『幕が上がる』公開時には、メンバーがそれぞれPRで地方を行脚。グループの知名度をメンバー個人にまでどう広げるかは、アイドルの大きな課題であるが、それが順調に進んでいると言える。

その他のグループでは、ライブ規模がアリーナクラスに成長した「チームしゃちほこ」や「でんぱ組.inc」がTOP20にランクイン。2月の『ミュージックステーション』(テレ朝系)でのパフォーマンスが大いに話題になった「私立恵比寿中学」も上昇した。

AKB48グループ以外でも数字を伸ばすアイドルが目立ち、ブームの裾野の広がりを感じさせる結果と言える。

【調査方法/ランキング作成方法】
[調査概要]アーキテクト「タレントパワーランキング」調査(アーキテクト/http://www.talentsearch.jp/)からデータを入手 [調査方法]FAX調査 [実施時期]年4回(2月・5月・8月・11月) [調査地域]東京・千葉・埼玉・神奈川 [調査対象]タレントを一部入れ替えながら毎回1270組以上を調査 [回答者]アーキテクトの登録モニターより4400人を抽出(調査タレントを4グループに分割。10歳から59歳まで5歳きざみで男女それぞれ50人を抽出。60代は男女それぞれ50人抽出)。

●タレントに関する質問項目
A.各タレントの認知について、次の3段階から1つ選択してもらった。
(1)名前も顔も知っている (2)名前は知っているが、顔は思い浮かばない (3)このタレントを知らない
B.設問「A」で「(1)名前も顔も知っている」と回答したタレントに対して、「そのタレントがテレビ・映画・雑誌・DVDなどに出ていると関心があるか(見たい・聴きたい・知りたい)」を、次の4段階から1つ選択してもらった。
(1)とても見たい・聴きたい・知りたい (2)見たい・聴きたい・知りたい (3)見たくない・聴きたくない・知りたくない (4)まったく見たくない・聴きたくない・知りたくない

●認知度、関心度、タレントパワースコアの算出方法
認知度:質問Aで、「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の割合(%)。
関心度:質問Bで、「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」か「(2)見たい・聴きたい・知りたい」と回答した人の合計値(%)。算出母数は質問Aで「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の数。

タレントパワースコア:「認知度」と「関心度」を掛け合わせた値。そのタレントに、どれだけの人たちが引きつけられているか、「人気度」を示す指数。タレントが人々を引きつける力(=タレントパワー)の指標とした。具体的には、「認知度」に「関心度」の加重ポイント(「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」に「(2)見たい・聴きたい・知りたい」の1/3を加えた合計値)を乗じて算出した。

※ 上記方法で算出した2015年2月時点でのデータを2015年版、2014年2月時点でのデータを2014年版としている。タレントパワースコアは小数点第2位で四捨五入。順位は小数点第2位以下も含めてつけた。

(日経エンタテインメント! 上原太郎)

[日経エンタテインメント! 2015年6月号の記事を基に再構成]

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