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毎朝すっきり、快便習慣の「誤解」と「正解」

2015/6/24

日経ウーマン

 お通じは毎日なくてはダメ? 野菜を取っていれば便秘知らず? 知っているようで知らない「快便の真実」を、「お通じのプロ」の齊藤早苗さんに教えてもらいました。

 便秘やおなかの不快感など、お通じに悩む働く女性に「コロンハイドロセラピー(医療機関で行う腸内洗浄)」を行う看護師の齊藤早苗さん。これまで、6000人の腸をのぞいてきた齊藤さんは、「自分は頑固な便秘だと訴える女性の3人に1人は思い込みだ」と話す。その背景に「毎朝出さなきゃ」の誤解がある。「2~3日に1回お通じがあれば、それは正常範囲。不快な症状がなければ、特に気にする必要はありません」

 快便の基本は「ツルンとスッキリ出る便」であること。スッキリ便ではないと悩む人に多いのが、夕食の時間が遅いパターン。22時以降の夕食は避けたい。「食べたものが胃の中にある状態で寝ると、内容物が停滞し、朝になっても腸が動きにくくなり、便秘が慢性化しがちになる」

 デスクワークで長時間座りっ放しの人も気を付けて。「前かがみの姿勢によって腸が垂れ下がって押しつぶされ、便をスムーズに排出する動きが止まってしまっていることも多い」。こまめに席を立つ、腸マッサージを取り入れるなどして、腸に刺激を与えよう。

 意外に要注意なのが「健康オタク系」の食生活。「朝、ヨーグルトや野菜ばかり取るのもアンバランス。つるんとした便に欠かせないのは、実は炭水化物に含まれる食物繊維なんです」。おにぎりなど、便の量を増やす炭水化物を一定量取ることが、快便への第一歩です。

【誤解していない? 快便にまつわる「思い込み」】

 「便秘解消のためにはこれが正解」と思っていることが、意外に間違いであることも。6000人の腸を見てきた齊藤さんが本当の正解を教えてくれました。

■思い込みその1 毎朝出ないと便秘だ

 「口から入ったものが出るまでの時間は72時間以内。2~3日に1回でも『すっきり感』があれば快便なんです」。1日の排便回数は2回までが正常範囲。

■思い込みその2 目覚めの1杯の水が快便を生む

 「朝一番に腸に刺激を与える古典的な方法で、一定の効果はある。しかし、女性は逆に腸が冷えて動きが鈍ることも。味噌汁など温かいものがおすすめ」

■思い込みその3 便秘薬がおなかの張りを和らげる

 便秘薬を常用する人も多いが、要注意。「便秘薬は刺激が強く、下痢を繰り返すと、かえってガスが多く発生し、おなかの張りが悪化しがちに」

■思い込みその4 便秘のときは力んで便を出すといい

 「最近多いのが腸の動きが停滞し、腸の中に便が詰まった人。こうなると力んでもなかなか出ません」と齊藤さん。無理に力むと、痔(じ) の原因になるので注意。

■思い込みその5 便秘解消には野菜をたっぷり取ることが一番

 便秘解消のためにサラダを取ることを意識している人は多いが、「実は生野菜はかなり大量に取らないと便のかさは増えません。大事なのは炭水化物」

【1週間で効果が実感できる、5つの快便習慣】

■快便習慣1 炭水化物を毎朝しっかり取って便のカサをつくる

 便の量をグンと増し、もっちり&ツルンと出る便にするには、炭水化物に含まれる食物繊維が欠かせない。「おにぎり、または食物繊維が豊富な小麦ふすまパン、忙しい人はブランフレークとヨーグルトの組み合わせがおすすめです」

■快便習慣2 前日20時までに腹6分目にしておく

 残業で夕食が遅いと、翌朝食欲が湧きづらい。「朝おなかが空かない人は、朝になっても便が作られていないことが多い」。朝食を抜いても、腸の動きが鈍いまま無理に食べても、便秘が加速しがちに。夕食の時間が快便のキモです。

 齊藤さんのおすすめ:「夜遅い人は『分食』を」

 夕食の時間が遅くなる人におすすめなのが、20時までにおにぎりなど炭水化物でおなかを満たし、帰宅後に消化のいいスープをとる「分食」スタイル。「夜、横になるまでに胃腸を働かせて、『便作り』の時間を確保しましょう」

■快便習慣3 腸マッサージで正しい刺激を与える

 座りっ放しの人は腸自体が垂れ下がり、下腹がカチカチに! こうなると腸が硬くなり、お通じも悪くなるそう。「出口の肛門で力むより、腸を動かすマッサージを施すほうが、腸を動かすきっかけづくりになります」

 齊藤さんのおすすめ:「トイレで“腸押し”前屈」

 便器に座った体勢で、両手の拳を軽く握り、恥骨(股上の出っ張り)に当てる。そのまま上体を前に倒すとげんこつが腸を押し上げる形に。4秒間キープし、上体を起こして4秒間。5~6回繰り返すと、腸が動き出す。

■快便習慣4 朝食後に2分間、トイレで座る習慣を

 便意を感じなくても腸は動いている。「便意に関係なく、朝食後に2分間トイレに座るよう習慣づけましょう」。人間の生活リズム同様、「腸もリズム好き」と齋藤さん。「1週間すれば、便意を催す排便リズムが生まれやすくなる」

■快便習慣5 お気に入りのトイレを家以外で見つけておく

 便意はリラックスした状態のときに起こりやすい。さらに、便意が起こった際に我慢すると徐々に便意が弱くなり、便秘が慢性化しがちになる。自宅以外で安心して行けるトイレを見つけておこう。「職場や駅の快適なトイレをチェックしましょう」

この人に聞きました

齊藤早苗さん
 コロンハイドセラピスト・看護師。大学病院などに勤務後、00年に腸内洗浄のライセンスを取得。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座コロンハイドロセンターで施術を行う。著書に『美女になる腸トレ』(小学館)など。

(ライター 柳本操)

[日経WOMAN 2015年6月号の記事を再構成]

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便秘食物繊維ヨーグルト

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