目安は利回り4%以上 優待投資の基本を伝授投資ビギナー必見 株主優待入門

日経マネー

日経マネー

最近の株高で、優待投資が一段と盛り上がっています。名人・桐谷さんのような優待生活を送ってみたいと夢見る人も多いでしょう。そこで今回は、「株式投資にはあまり詳しくないけれど、興味は津々」というティーン3人組のアイドルユニットelfin’(エルフィン)に、桐谷さんが優待投資の基本のキを伝授します。

辻:桐谷先生は“株主優待の達人”なんですよね。株式投資のことは時々テレビのニュースで見たりしますが、細かいところまではよく分からないんです。

桐谷(以下、桐):そう難しく考えることはありません。例えば、近所にとてもおいしいクッキーを売っているお店があったとしましょう。「あの店のクッキーは素晴らしい」という口コミが広がれば、買いたい人が増える。でも店主が1人で焼けるクッキーの数には限度があります。だったらスタッフを雇い工場を造って大量生産すれば、もっと多くの人にクッキーを提供できるじゃないですか。

そのための資金集めをする場所が株式市場です。クッキー工場がうまくいって会社が大きく成長したら、株価が上がって、投資した人ももうかる仕組みです。クッキー作りの機械を買ってもまだお金が余っていれば、それを投資した人に分けます。これが配当。時々は、余ったクッキーを「いつもありがとう」と渡してくれるかもしれません。それが優待品なんですね。

辻:素敵ですね! でも、株って怖いイメージがあるんですが…。

桐谷広人(きりたに・ひろと) 1949年、広島県生まれ。プロ棋士(七段)。84年、失恋を機に株式投資を始める。リーマン・ショックで大損したのを機に優待投資に目覚め、現在は400以上の優待銘柄を持ち、優待品で日々の生活をほぼ賄っている。日経マネー誌連載をはじめテレビ番組や講演でも活躍中。 elfin’(エルフィン) 芸能事務所のオスカープロモーションと声優事務所の青二プロダクションが共催した「第1回全日本美声女コンテスト」でグランプリと準グランプリに輝いた、美貌と美声を併せ持つ3人によるユニット。2015年8月5日にデビューシングル「Colorful Fantasy」が発売される。

117万円が9万円に

桐:株式投資でもうける方法には、大きく分けて2つあります。(1)安く買って値上がりしたら売る方法(2)長く持って配当をもらう方法──です。(1)は確かにギャンブル的かもしれません。私も2008年のリーマン・ショックの頃までは(1)のスタイルで株式投資をやっていました。信用取引というんですが、証券会社からお金まで借りてね。

準グランプリの高橋美衣さん(17歳)は現役高校生。学校の授業で習った株式投資に興味津々。「いつか3人で武道館でコンサートをやるのが夢です」と胸を膨らませる

ところがこの信用取引が曲者で、自分で予想した方向と逆方向に株価が動いたら、追加でお金をどんどん取られてしまうんですよ。私は当時、船井電機(東1・6839)という会社の株でそこそこもうけていました。それが117万円に下がったので、また上がるだろうと思って買ったら、株価はさらに下がり…。とうとう9万円になって、大損してしまったんですよ。

辻・花房(以下、花)・高橋(以下、高):え~っ(絶句)。

桐:その頃はもう、夜も眠れませんでしたね。全部で3億円くらいあったはずの資産も5000万円まで減ってしまい、3000万円を切ったら株式投資をやめようかとも考えました。そんな苦しい時期の支えになってくれたのが株主優待。株価が下がって売るに売れない銘柄を持ち続けていたら、優待品の缶詰や食事券などが次々と送られてきて、毎日の食事にだけは困りませんでした。

そういう経験をしたせいか、値上がりを狙ってハラハラドキドキする狩猟型の投資よりも、配当や優待を中心にした穏やかな農耕型の投資の方が自分に合っていると思うようになったんです。それからは、優待を実施している会社の株に幅広く投資しています。今は優待銘柄を400以上持っていますよ。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
注目記事
次のページ
“株主に喜ばれる優待”へ
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし