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早期退職で細る年金 5年前倒しで640万円減 サラリーマンの退職お金マニュアル(4)

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2015/8/3

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早期退職を選ぶと割増退職金があっても、生涯の収入は減ることが多い。早期退職を検討する時、まず知りたいのは「どのくらい減るか」だろう。2回に分けて早期退職の「損得勘定」を解説する。今回は公的年金や健康保険などについて見ていこう。

【公的年金】55歳早退、年金の減収は約640万円

公的年金への影響は退職後の働き方で大きく変わる。最も減額が大きくなる「厚生年金加入で、退職した後は働かない」というケースで考えてみる。

夫の収入がそこそこ高く(入社以来の標準報酬月額の平均が44万円)、妻は2歳下の専業主婦で夫が55歳で退職したとする(下図)。まず、退職するとすぐ、それぞれが60歳になるまで、1人当たり年約18.7万円の国民年金保険料(1)が発生する。

夫は平均標準報酬月額44万円の厚生年金加入、妻は2歳下の専業主婦の世帯で、夫が60歳まで勤める場合と、55歳で退職する場合の比較。辞めると年金は生涯で約640万円減(3)。67歳からの月々の世帯年金は約1.6万円減(2)。55歳で辞めた後、国民年金保険料免除を選択すると年金収入減は約567万円にとどまる。加給年金は考慮していない。(井戸美枝さんの協力を得て作成)

一方、65歳から受給開始の夫の老齢厚生年金、夫の死後に妻が受け取る遺族厚生年金が減る。夫婦で年金を受け取るようになる夫67歳からの世帯受給額は月約1.6万円の減額(2)で、これが生涯続く。もし、夫婦とも平均寿命まで生きたと仮定すると、生涯の年金収入は約640万円の減収(3)となる。

50歳以降なら、実際の減収額は誕生月に届く「ねんきん定期便」で見積もることもできる。ねんきん定期便には65歳以降に受け取れる年金の見積額が記載されている。この年金額は現在の仕事を60歳まで続けた場合の見積額となっている。

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