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早期退職の「お値段」 55歳なら退職金は382万円減 サラリーマンの退職お金マニュアル(3)

日経マネー

2015/7/31

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早期退職を選ぶと割増退職金があっても、生涯の収入は減ることが多い。早期退職を検討する時、まず知りたいのは「どのくらい減るか」だろう。2回に分けて早期退職の「損得勘定」を解説する。今回は退職金について見ていこう。

55歳で役職定年、60歳で定年、再雇用制度で65歳まで働ける会社を55歳で辞めたとしよう。手に入るはずだったお金はどうなるのだろうか。

退職後、働かないなら10年分の給与・賞与はゼロだ。退職金は勤続年数が減る分、減額となる。公的年金も減額は免れない。支出として考える必要がなかった年金保険料、健康保険料は扶養家族分も含めて自前となる。これらの減収、支出増を示したのが下図だ。

55歳で早期退職、以後働かないと仮定すると、斜線部分の収入が失われ、赤い部分の支出が生じる。割増退職金を考慮しても何千万円かの赤字だが、これが50歳代5年間の自由のお値段だ。扶養配偶者がいると失われる額はさらに大きくなる。比較対象は60歳定年まで勤務した後、65歳まで雇用延長で働いた場合

このマイナス(青の斜線部分)の総額を、老後資金とは別口で用意できるのなら、早期退職に踏み切れると考えても良さそうだ。早期退職による割り増し退職金があるとか、自営や自分のペースで働き続けるつもりなら、全額用意する必要はない。

では、早期退職のお値段はいくらか。給与・賞与・退職金の減額は給与明細と会社の規定集を見れば分かるはずだ。人事・総務に聞いてもいいだろう。社会保険の減収、負担増については次回、考え方と見積り方法を紹介する。

一方、早期退職すると退職金なり貯蓄なりのまとまったお金を長期間、使い果たさないように上手に取り崩す必要がある。また、年金制度の変更やインフレリスクなどに備える期間も長くなる。

「退職金を預ける時、以前は定期預金を選ぶ方が大半だったが、最近は6割くらいが投信などでの運用を選んでいる」(三菱UFJ信託銀行ライフプランニング営業部の本橋茂部長)。退職軍資金を守るためのノウハウも必要だろう。

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