くらし&ハウス

暮らしの知恵

温水便座の次はカバー 中国人観光客、大量買い最前線

2015/6/5

日経トレンディ

免税範囲の拡大と円安により、主に中国人観光客による“爆買い”が加速している。では、日本土産の何が売れているのか。大量購入の最新の傾向を調べた。

2014年10月から、5000円以上50万円以下の食品や酒類、日用品にまで免税範囲が拡大。円安の追い風も受け、主に中国人観光客による日本土産の大量購入、いわゆる“爆買い”に拍車がかかった。2014年の中国人観光客の消費額は、前年比で2倍を超えたほどだ。

では、何をそんなに買ったのか。インバウンド消費に強いドン・キホーテの売れ筋を探ると、最新の傾向が分かった。

■コストパフォーマンスを重視

食品や飲料分野では、「日本風味」がキーワード。“鉄板”の抹茶味に加え、実は海外に少ない白桃の他、きなこ、ワサビ味にまで外国人観光客が手を伸ばしている。「特に白桃は、韓国の女性に大人気。ヘルシーな『蒟蒻畑 白桃味』や、低アルコールの『ほろよい もも』がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で話題を呼び、急激に売れるようになった」(ドン・キホーテ大阪支社の大串誠将氏)という。

日用品・化粧品では、資生堂や花王など大手メーカーの商品が指名買いされる傾向が強かったが、中身が同様なら安いほうを選ぶ賢い消費も目立ってきた。

例えば、ライオンの「足すっきりシート 休足時間」が18枚入りで税別550円なのに対し、ドン・キホーテの独自商品「休足美人」は24枚入りで同460円と安く、販売数を伸ばしている。鎮痛消炎剤では、定番の「サロンパス」(久光製薬)より「ロイヒつぼ膏」(ニチバン)を支持する人が増えた。日本ではさほど浸透していないが、外国人観光客にとっては高コストパフォーマンスの代表格だ。

■温水洗浄便座の人気に便乗

一方、ロフト生活雑貨バイヤーの平林有希子氏は、売れ筋の白物家電や住宅設備の周辺アイテムにも商機を見る。例えば、温水洗浄便座は中国人が爆買いして話題を呼んだが、「便座を買えば、当然快適なカバーも必要になる。試しに厚さ2.5cmの『マシュマロ便座クッション』を2014年10月から扱ったところ、約半年で1万2000個以上が売れた。今後も大きく展開していく」と話す。

ドン・キホーテでは、東南アジアなど熱帯地域の“シャワー文化圏”で暮らす観光客に向け、花王の「バブ爽快シャワー」を売り込む計画。こうした優れた日本商品の“再発掘”によって、さらに爆買いが加速しそうだ。

(日経トレンディ 勝俣哲生)

[日経トレンディ2015年7月号の記事を再構成]

[参考]「日経トレンディ7月号」(6月4日発売)の特集は「なぜ売れたのか?」。2014年秋から2015年春にかけてヒットした商品、サービスの戦略や成功の理由に迫る。恒例の「上半期ヒット商品ランキング」も紹介。さらに、コンビニ食の旨さ・健康度の調査や、プロの職人が使う道具などの特集も掲載。

日経TRENDY(トレンディ)2015年7月号[雑誌]

著者:
出版:日経BP社
価格:600円(税込み)

くらし&ハウス 新着記事

ALL CHANNEL