仲間、杏に朝ドラ効果 最新タレントパワー女優編日経エンタテインメント!

今のエンタテインメント界で、多くの人を引き付けているのは誰か。新たなけん引力となるような次世代ホープにはどのような人たちがいるのか。日経エンタテインメント!では、2008年から年1回、「タレントパワーランキング」を発表している。アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。女優のタレントパワーTOP30は、3年連続で綾瀬はるかと堀北真希が1位2位に並ぶ結果となった。U‐25急上昇ランキングでは広瀬すずが断トツのトップ、演技派女優の、二階堂ふみ、高畑充希らが続いている。

女優部門1位は、2013年から3年連続で綾瀬はるか。大河ドラマ『八重の桜』主演の大役を担った2013年に続き、2014年も主演ドラマ『きょうは会社を休みます。』で活躍した。2位の堀北真希も、3年連続の2位。連ドラ主演は2015年1月クールの『まっしろ』のみで、決して派手な活躍ではなかったが、綾瀬と同様に出演CMも多く、安定した人気を見せている。

3位に入ったのは、前年10位だった仲間由紀恵。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)『花子とアン』でヒロインと親友になる自由奔放な「蓮子」役を好演して再び脚光を浴び、4位だった2012年以来3年ぶりにベスト5に再浮上した。『HERO』で新しい魅力を見せた北川景子、『S‐最後の警官‐』にクライマックスの第9話から出演した新垣結衣が、ともに2014年と同じく4位、5位だった。

視聴率好調が続くことから、ここ数年は朝ドラに出演した女優の上位ランクインが目立つが、2015年も『ごちそうさん』でヒロインを演じた杏が初のベストテン入り。2013年34位→2014年15位→2015年7位と、着実にランクアップしてきた。『花子とアン』の吉高由里子も、2014年の38位から26位に上昇した。

主演ドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』が高視聴率をマークした米倉涼子が9位。30代では4位、40代では綾瀬はるかに次ぐ2位と同世代の支持が高い。

そのほか、ディズニー映画『アナと雪の女王』の日本語吹き替え版劇中歌『レット・イット・ゴー~ありのままで~』をヒットさせて話題を集めた松たか子が大きく再浮上した。

ベストテンには常連ともいえる人気女優が並び、10位までのうち7人が3年連続でベストテン以内を果たした。その背景には、これらの女優が切れ目なく連ドラや映画に出演していることがある。ドラマ視聴率の低下もあり、最近は人気維持のためには、コンスタントに視聴者とのメディアを通じた「接触率」の高さを保っておくことが必要とされている。

若手女優はなかなかそこに割り込みにくい状況になっているが、そんな中で、主演映画『ホットロード』をヒットさせた能年玲奈、『黒服物語』でヒロインを演じた佐々木希が健闘を見せている。

二階堂、高畑ら演技派が上昇、MCや歌手の多芸組も増えるU-25女優

U-25女優急上昇TOP15

パワースコアが急上昇した女優のうち、25歳以下の女優で1位だったのは、CM起用が続き、連ドラ初主演も果たした広瀬すず。新世代のスターとしてインパクトを与えたようで、スコアの上昇率は2位以下を大きく離している。

2位以下の女優には、2つの傾向が見られる。

ひとつ目は、演技力が高く評価されている女優が多いこと。2014年放送の大河ドラマ『軍師官兵衛』に出演して幅広い層に支持を拡大させた2位の二階堂ふみ、2013~14年の朝ドラ『ごちそうさん』で東出昌大の妹役を演じ注目を集めて2014年も映画『アオハライド』などで好演した3位の高畑充希、『MOZU』『学校のカイダン』でも好演した7位の杉咲花、『花子とアン』で注目を集めた8位の土屋太鳳、『銀二貫』で連ドラ初主演した12位の松岡茉優(2015年4月クールはフジ系『She』で民放連ドラ初主演)など。演技派女優を組み合わせたキャスティングも増えており、2位・3位の二階堂ふみと高畑充希は、『軍師官兵衛』『問題のあるレストラン』の両作品で共演していた(『問題のあるレストラン』には松岡茉優も出演)。8位の土屋太鳳は、現在は朝ドラ『まれ』でヒロインを演じており、来年も急上昇ランキング入りしそうだ。

もうひとつは、演技のほかに、テレビ番組のMC(司会・進行役)でも活躍した女優が目立つことで、高畑充希(『未来ロケット』)、山下リオ(2015年3月まで『A‐Studio』)、松岡茉優(『オサレもん』)、新川優愛(『BF会議』)がこれに該当する。MCではないが、石橋杏奈は『LIFE!~人生に捧げるコント~』でコントに挑戦している。

そのほか、2014年夏クールの『水球ヤンキース』でヒロインを演じたのに加えて、歌手としても活躍して、特に同世代女性から高い支持を集めている大原櫻子、『Seventeen』の人気モデルで大塚食品「MATCH」のCMで実妹・広瀬すずと共演して話題を集めた広瀬アリスも上昇を見せた。

本業の演技にとどまらず、幅広いジャンルで活動して、視聴者との「接触率」を高めている女優が、高い関心を集めているようだ。

【調査方法/ランキング作成方法】
[調査概要]アーキテクト「タレントパワーランキング」調査(アーキテクト/http://www.talentsearch.jp/)からデータを入手 [調査方法]FAX調査 [実施時期]年4回(2月・5月・8月・11月) [調査地域]東京・千葉・埼玉・神奈川 [調査対象]タレントを一部入れ替えながら毎回1270組以上を調査 [回答者]アーキテクトの登録モニターより4400人を抽出(調査タレントを4グループに分割。10歳から59歳まで5歳きざみで男女それぞれ50人を抽出。60代は男女それぞれ50人抽出)。

●タレントに関する質問項目
A.各タレントの認知について、次の3段階から1つ選択してもらった。
(1)名前も顔も知っている (2)名前は知っているが、顔は思い浮かばない (3)このタレントを知らない
B.設問「A」で「(1)名前も顔も知っている」と回答したタレントに対して、「そのタレントがテレビ・映画・雑誌・DVDなどに出ていると関心があるか(見たい・聴きたい・知りたい)」を、次の4段階から1つ選択してもらった。
(1)とても見たい・聴きたい・知りたい (2)見たい・聴きたい・知りたい (3)見たくない・聴きたくない・知りたくない (4)まったく見たくない・聴きたくない・知りたくない

●認知度、関心度、タレントパワースコアの算出方法
認知度:質問Aで、「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の割合(%)。
関心度:質問Bで、「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」か「(2)見たい・聴きたい・知りたい」と回答した人の合計値(%)。算出母数は質問Aで「(1)名前も顔も知っている」と回答した人の数。

タレントパワースコア:「認知度」と「関心度」を掛け合わせた値。そのタレントに、どれだけの人たちが引きつけられているか、「人気度」を示す指数。タレントが人々を引きつける力(=タレントパワー)の指標とした。具体的には、「認知度」に「関心度」の加重ポイント(「(1)とても見たい・聴きたい・知りたい」に「(2)見たい・聴きたい・知りたい」の1/3を加えた合計値)を乗じて算出した。

※ 上記方法で算出した2015年2月時点でのデータを2015年版、2014年2月時点でのデータを2014年版としている。タレントパワースコアは小数点第2位で四捨五入。順位は小数点第2位以下も含めてつけた。

(ライター 高倉文紀)

[日経エンタテインメント! 2015年6月号の記事を再構成]

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