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理想の上司像に新潮流、脱デフレへ「補佐型」に脚光

編集委員 小林明

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NIKKEI STYLE

デフレをにらみ「理想の上司像」に新潮流?――。

新入社員を対象に聞いた2015年度の「理想の上司」(産業能率大学調べ)。ランキングの顔ぶれを分析すると、興味深い傾向が浮かび上がってくる。新たに脚光を浴びているのが、部下の能力をうまく引き出し、育ててくれる「補佐型」の上司。経済状況や世相の変化などを背景に「理想の上司像」も転換期を迎えているようだ。

同大学は毎年400~600人の新入社員を対象に「理想の上司」をたずねるアンケート調査を実施している。最新の15年度調査の有効回答は595人(男性407人、女性188人)。理想の男性上司、女性上司のトップ10の顔ぶれは表の通りだった。

熱血指導の松岡さんが初の首位

男性上司の1位は元プロテニス選手でスポーツキャスターとして活躍する松岡修造さん。過去に何度かトップ10入りしているが、トップに立つのは今回が初めて。松岡さんと言えば、熱血指導が持ち味。"まな弟子"の錦織圭選手は昨夏の全米オープンで準優勝した。選んだ理由としては「やる気を引き出してくれそう」「自分の強み・弱みを見抜いてくれそう」などの回答が多かった。

女性上司は天海さん、6年連続の黄金期

一方、女性上司の1位は「緊急取調室」「お家さん」など人気テレビドラマの主役を務めている女優の天海祐希さん。こちらは6年連続のトップ。女性キャリアや貿易商の女主人としての奮闘ぶりに高い支持が集まっており、理想の上司像の黄金期を築いている。選んだ理由としては「リーダーシップがありそう」「やる気を引き出してくれそう」などの回答が多かった。

「脱デフレ」にらみランキングに異変?

ランキングの顔ぶれから何が読み取れるのだろうか?

産業能率大学によると、男性上司でトップに躍り出た松岡さんは「新たな上司像の象徴」だという。部下の目線に立ってやる気や才能をうまく引き出し、自分以上のレベルやスケールの次世代を育て上げる名伯楽。明るい目標が見えたとき、それを実現する具体的なノウハウを伝授してくれる。まさに優秀な家庭教師のような「補佐型」の上司像だ。

自らの可能性をなお模索する大リーグのイチロー選手や橋下徹・大阪市長ら過去にトップに立った上司像とは明らかにタイプが異なっている。

トップ以外の顔ぶれも大きく変わった。目立つのは「TOKIO」のリーダー、城島茂さんやお笑い芸人の上田晋也さんや博多大吉さんが初めてトップ10入りしたこと。「いずれも自らが成り上がろうという野心より、部下の意見に熱心に耳を傾け、能力を引き上げてくれる良き兄貴のような存在」(産業能率大学)。やはり「補佐型」の上司像にイメージが重なる。一方で歯に衣(きぬ)着せぬ毒舌でカリスマ的人気を誇った有吉弘行さんは20位圏外に落ちた。

新たなトレンドは「アクの強さ」よりも「人柄重視」――。先行きの不透明感が薄れ、長いトンネルをようやく抜けつつあるという社会心理の変化も影響しているようだ。

人柄重視、「強さ」から「補佐型」へ

参考までに過去18年間の変遷をざっくりと振り返ろう。

「理想の男性上司像」は(1)低迷する組織を再生する指導力(98~06年度)→(2)親近感(07~08年度)→(3)組織に依存しないスキルと自信(09~14年度)――とシフトしてきた。

(1)では「失われた10年」で活力を失った組織を立て直すため、名監督として鳴らした野球人や率直な物言いの北野武さんらが支持を集め、いざなみ景気末期の(2)では所ジョージさんのような親近感のある上司像が浮上。さらにリーマン・ショック後の(3)ではイチロー選手や池上彰さん、橋下徹・大阪市長らのような組織に依存せず、卓越したスキルを持つ自信家タイプに人気が移行した。

つまり、昨年度までは混迷の時代でも生き抜ける孤高の「強いリーダー」が求められていたのだ。ところが、今年度に松岡さんが首位に立ったことで潮目が大きく変わったというわけ。

少し話が脱線するが、親しみやすい人柄でずっとトップ10を維持してきた"常連"の所ジョージさんが41位に急落したのもちょっとした異変。同じ「人柄重視」の城島さんや上田さん、博多さんへの世代交代が進んでいるのかもしれない。

トップ10の半数が交代、ベッキーさん・水卜アナが急浮上

次に女性上司――。15年度の首位は6年連続の天海さんで代わり映えしないように見えるが、上位はガラリと様変わりしている。初のトップ10入りは上位10人中半数の5人。これは98年度以降で最多の規模。2位のベッキーさん、3位の日本テレビの女子アナ、水卜麻美さんらのように組織や周囲への気配りができ、相談役としても、ムードメーカーとしても能力を発揮できるタイプが多い。

選んだ理由としてはベッキーさんと水卜さんでは「人柄がよく親しみやすそう」、真木よう子さんと深田恭子さんでは「やる気を引き出してくれそう」の回答が最も多かった。いずれも強い個性よりも親しみやすさが特徴。男性と同じように、女性上司像も調和や協力を重視する「補佐型」が勢いを増しているようだ。つらい決断や消耗戦を強いられた混迷期は終わり、明るい目標に向けて組織や部下を勇気づけ、伴走してくれるタイプの上司が求められているのだろう。

目標達成へ、部下を明るく育てる人柄

参考までに過去18年間の変遷を簡単に振り返ると、「理想の女性上司像」は(1)社会にはっきりものを言う個性派(98~01年度)→(2)仕事と家庭の両立(02~06年度)→(3)何でもこなす派遣社員(07~08年度)→(4)キャリア・頼れる強い女性(09~14年度)――とシフトしてきた。

(1)では就職氷河期の厳しい時代に自分の意志をズバズバと主張する田中真紀子・元外相らのような強烈な個性にあこがれ、いざなみ景気の(2)では仕事と家庭をうまく両立する黒木瞳さんに支持が移行。(3)では派遣切りが本格化し、ドラマ「ハケンの品格」で主演した篠原涼子さんのようにどんな仕事もこなす有能な派遣社員がもてはやされ、(4)では頼れる強い姉御のような女性キャリアに人気が集まった。

このように時代が移れば、求められる「理想の上司像」も大きく変わってくるのだ。

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