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 テレワークとは家や外出先などオフィスから「離れて(tele)」「仕事をする(work)」働き方の総称だ。育児や介護で出社が難しい人や、独りで集中したい仕事を抱える人は支持するが、「目の前にいない部下の労務管理は難しい」「コミュニケーションが希薄になる」と導入に慎重な企業もある。テレワークが根付くにはどうすればいいのか。先進職場から成功の秘訣を探った。

「まさか1時間おきに業務報告メールが来るとは……」。都内のあるIT(情報技術)企業の幹部は全社員にテレワークを認めた4年前の体験を今でも覚えている。メールの送り主はテレワーク中の20代前半の部下だった。理由を聞くと「目の前に上司も同僚もいないので、さぼっていると思われていないか不安だった」。対象から入社1年目の経験の浅い社員を急きょ、外したという。

千葉県の家の自分の部屋で集中して一気に企画書を仕上げるキリンの冨島さん

千葉県の家の自分の部屋で集中して一気に企画書を仕上げるキリンの冨島さん

キリンの冨島孝子さん(39)の場合、上司に送る業務報告メールは「終了間際の1本のみ」という。月に2日、家で働いた日は朝からの業務を箇条書きし、かかった時間を添えて送るだけ。不安にならないのは「家での業務は独りでやる方がはかどる企画書の作成などに限る。情報は職場で共有するもの、そうでないものに仕分けしてある」ためだ。キリングループで冨島さんのような利用者は現在、約200人と2013年春の導入当初の2倍に増えた。

静岡県の自宅から都内の勤務先まで往復4時間弱かけて新幹線通勤をしているコマツの河村結生さん(32)は昨秋から週1日、在宅勤務をしている。午前9時、2歳の娘を保育園に送り家に戻るとすぐにパソコンを開き、仕事を始める。通常は午前8時から午後4時45分までのフレックスタイム勤務だが、家で働く日は保育園に迎えに行く直前の午後5時45分まで働ける。

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