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マネー研究所
Money&Investment

子どもの教育費、物価上昇に備えるマネー計画

2015/5/16

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幼稚園から大学まですべて国公立でも1000万円――。子ども1人当たりの教育にかかる費用は家族の生活設計を考える上で重要な項目の一つだ。将来の物価上昇も気になるなか、経済的な理由で将来の子どもの選択肢を狭めないためどう備えるべきだろうか。

目安は1人1000万円

「教育費のことを考えると正直、頭が痛い」と話すのは東京・江戸川に住む会社員、山本裕さん(仮名、39)だ。5歳と2歳の子どもに加え8月には妻が3人目の子どもを出産予定だ。誕生を心待ちにする半面「まずは長男の分を確保したいが、うまくためられるだろうか」と不安げだ。

教育費はいつ、いくらぐらい必要なのだろうか。文部科学省の調査によると、すべて公立の場合で幼稚園から高校卒業までにかかる教育費総額(塾代や通学費などを含む)は約500万円。国公立大学は日本政策金融公庫の調べでは入学金や4年間の授業料などで計約500万円なので、合わせて1000万円が一つの目安だ。

ただ重要なのは1000万円すべてをためる必要はないこと。高校までと大学以降を区別して考え「高校までの500万円は年収の範囲で払う一方、大学費用は計画的にためるのが一案だ」とファイナンシャルプランナー(FP)の畠中雅子氏は指摘する。早めに準備すれば対応できるという。

高校までのやり繰りは「年収の約1割の範囲に収めよう」とFPの紀平正幸氏は話す。会社員の平均年収は約473万円(国税庁調べ)だから教育費は年50万円弱が目安になる。高校まで公立の場合、最も費用がかさんでも中学3年の1年間の約50万円なので、ほぼ対応できる計算だ。私立で最もかかるのは小学1年で約170万円。毎年の費用を賄えるようなら、私立進学を考えてもよさそうだ。

大学費用は高校までの学費を払う傍ら、約500万円を目安にコツコツためる必要がある。どう用意すればいいだろうか。教育資金は使う時期がだいたい決まっているので、まずは確実性の高い方法を選ぼう。畠中氏は「預貯金と、親に万一のことがあれば保険料免除で保険金を受け取れる学資保険が基本になる」と助言する。

ゼロ歳から備えればさほど高いハードルではない。例えば児童手当は所得制限などの条件付きで、ゼロ歳から中学生まで原則として月1万~1万5000円を受け取れる。使わずにためれば約200万円。残り300万円を用意する場合、保険金300万円の学資保険に加入すると毎月の保険料は1万4000円程度の例がある。

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