ゴミ屋敷化する実家の片付け 成功の鍵は「捨てない」

2015/6/1

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しばらく見ないうちに、実家が「ゴミ屋敷」と化していた――。こうした悩みを抱える子世代は、今や珍しくなくなった。だが、片付けようとしても「捨てるな」と言われ、親と衝突するケースも多い。もめずに片付ける秘訣は「物を捨てないこと」。コストはかかるが、片付けの専門業者に頼むのも有効な手段だ。

高齢者だけで住む家は、物があふれ返り、室内外とも掃除が行き届かず、不衛生になってしまうことが多い。帰省するたび、すさんでいく実家で一人で暮らす老親のことを思うと胸が痛む…という人も多いのではないだろうか。

だが、事は感傷だけでは済まない。物が散らかる家は高齢者にとっては危険極まりない。衛生上も問題だ。家も傷む。貴重品もどこかに紛れ込んでしまう。将来、住むにしろ売るにしろ、いつかは子が実家を片付けることになるのだ。

とはいえ、片付けを促しても老親は腰を上げない。手伝おうとすると放っておいてくれと言う。強引に捨てようとすると怒りだし、遂には「二度と来るな!」と罵られる始末。どうしたらよいのだろうか。

イラスト:深川直美
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